色のない海
「凛瀬、ちょっときて」
義洋は凛瀬を
「めずらし、なにか用?」
「楚愛ちゃん、どこにいるか知ってる?」
「え、楚愛ちゃん?」
義洋はそのわけを話した。
「お前、何か言ったの」
「いや、とくには」
義洋がそう言うと、凛瀬は「わかった!」と言った。
「昨日、お前、やけに楽しそうに盛りあげてたんだってな」
「え……」
「
凛瀬にそこまで言われて、やっとはっきりとした。そうだ。自分は昨日、仲間たちと先生の悪口で
「あぁ、そうだ」
「そこがお前の
だからあんなに
義洋は、うつむいた。大きな
「……もうしわけないな」
「だったら、
「うん、わかった」
そのとき、
それをみたとき、義洋はすぐに思い当たった。
「これ、楚愛ちゃん……」
「うん。たぶん、
「すぐに、先生に知らせよう」
凛瀬も義洋についていった。
その
楚愛は、海に向かって歩いた。水のドームに守られていて、雨にはあたらない。シルバーの
楚愛は、海に向かって、手をのばした。しかし、のばしてものばしても、遠く
それなら、いっそ、ここを出てそのまま海に行こうか。
そして、新たに球体をだそうとしたとき、屋上の
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