第3話
「ねえ、ことの」
「どうしたの?みいな」
同僚の私たちは、カフェで会話をしていた。
天使界にも、カフェはある。
「コーヒーは、相変わらずブラックなんだね、ことのは」
「みいなは、紅茶で砂糖たくさんいれるね」
何気ない会話に、華が咲く。
はたから見れば、人間の女子高生と変わらないかもしれない。
でも、ここは天界。
「私たち、間違ってないよね」
「うん。自分のしたことに、誇りをもとう」
「そうだね」
みいなが担当していた、めぐみ。
ことのが担当していた、まさお。
幼馴染で大の仲良し。
そのふたりが、同じ日に死ぬことになっていた。
めぐみは事故で、まさおは病気で・・・
ただ、死ぬ前にデートをしたい。
それが、ふたりの共通の願い。
でも、私たちの一存では決められない。
なので、上司である神様に、コンタクトを取る。
結果は、双方ともに「NO」。
なぜなら、どちらかの運命をゆがめてしまう。
それは、あってはならない。
私情は厳禁なのだ。
しかし、私たちは嘘をつき、YESと答えた。
そして、めぐみとまさおは、無事にデートをした。
運命はゆがんでしまった。
私たちは責任を取らされ、3級から見習いに降格した。
でも、後悔はない。
めぐみが事故に合ったとき、臨終間際に、自分の臓器をまさおに移植するといい息を引き取る。
まさおは、そのおかげで、少し生き延びたが、やはり運命には抗えなかった。
私たちが、会話をしていると、神様から招集命令がかかる。
そこには、ふたりの元・人間がいた。
神様は言う。
「今日から、お前たちの後輩になる、めぐみとまさおだ。
先輩として、面倒をみるように」
天使の誘い 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます