気付いてくれたかな

あっという間に時間は過ぎて、私の誕生日。

私は沙良に気持ちを伝える事にした。

「沙良〜!おはよう!今日…。」

「の放課後、教室に居て。」

びっくりして沙良の顔を見る。

「考えてる事、一緒だった?」

ニコッと笑う沙良は、いつまで経っても私の心をぎゅっと掴んで離さない。

今日この気持ちを伝えて、気まずくならかったら嬉しいな。どうか、気まずくなりませんように。

いつも通り、授業中は寝顔を見て…。

「え、お、起きてる!?」

大きな声を出しちゃって、みんながこっちを見ている。

篠宮し の み や、どうしたんだ?」

「すみません…、なんでもないです…。」

授業は再開したけど、私は恥ずかしくて集中なんて出来なくて。

隣を見ると

「びっくりしすぎなんだよ。起きててもいーじゃん?そんなびっくりする?」

って沙良はニヤニヤしてて。

「起きてるのは良いんだけど、びっくりしたのはこっち見てたから…。」

「真面目にしてんのかな〜って。」

「沙良に言われたくないよ…。ちゃんと真面目に受けてるし…。沙良こそ寝てばっかりじゃなくて、真面目に受けようよ。」

「うーん…、興味無いもん。」

と言ってから寝始めた。やっぱり寝ちゃうのか…。って寂しくなったような気もした。いつもは寂しくないんだけど…。今日はなんだか起きていて欲しかったな…。いつも話してるけど、授業中こそこそ話出来るの意外と楽しみなのに…。たまにしか起きてないのが寂しい。そんなことでも寂しいって思うなんて、今日の私はおかしくなったのかな…。



授業が全部終わって、いよいよ放課後。勇気を出さなきゃ。


今日はほんのちょっとだけ、メイクした。もちろん先生にも友達にも、バレない程度に。気合い入れたかったから…。

気付いてくれたかな…?


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