第8話元FPSプロ。Bランクになる。そして……。
俺はその後ギルマスの執務室に案内された。
「お前、あの武器なんて名前の武器だ?」
「あれは銃って武器で、説明すると火薬で鉄の塊を高速で発射するものです。」
「ジュウ?初耳だな。まぁいい、やばいなあの威力。あの武器はどうやって作った?」
「俺のスキルに『銃作成』ってスキルがあるんですけどそれで作ってますね。」
「そうなのか、お前、だからAランクの魔物2体を狩れたのだな。しかしながら武器の性能だろうと、お前のスキルで作成したものだ。堂々と誇ってもいいんだぞ?」
「いえ、俺はあまり目立ちたくないので…。それに、俺のスキルで作成したと分かれば、俺に武器作ってって頼んで来る奴が絶対増えそうなんでね。」
「確かにな、お前のスキルだと知れば冒険者、もしかしたら貴族までが金を積んでも手に入れたいと思える代物だ。くれぐれも気をつけてな。」
「心配ありがとうございます。」
「それでお前のランクなんだが…。Cランクと言ったんだが…。Bランクにすることにした。すまんな。目立つようなことして。」
「ほんとですよ!目立つようなことするなって言っておきながら。俺としてはDランク位からでいいかなって思ってたんですけどね。」
「いや、そうもいかない。新人とはいえお前はAランクの魔物を2体も狩って来たんだ。それがDランクスタートとかありえないし、こっちもしても冒険者の中でも数少ないB以上の冒険者が増えることはありがたい。実力ならB上位、いや、普通にAはあるからなお前は。」
「そうですか、なら仕方ないですね。分かりました。受けさせて貰います。スキルに関してはあまり広めないで貰えますか?」
「ギルド上層部にはどうしても報告が必要だが、それ以外には公にしないことを約束しよう。」
「ありがとうございます。それでは。」
「おい!ちょっと待て!これからお前には受けてもらいたい依頼があるんだ。」
「なんです?1日で終わる依頼ですか?それなら受けてもいいですけど…。」
「それはお前次第だ。一応早ければ半日、長くなれば1週間以上かかる。」
「俺、別の仕事あるんで、ちょっときついですね。また時間がある時に受けさせて貰います。それまで残ってたらですが…。」
「仕方ないな。お前の仕事にまで迷惑はかけられん。了解だ。暇な時受けてくれよな。」
ギルマスと会話を終えて、俺は銀で出来たBランクのギルドカードを受け取った。ちなみにFからDランクまでは鉄、Cランクは銅、Bランクは銀、Aランクは金、そしてSランクは金に宝石が入ってるものらしい。
現在ギルドに所属してる冒険者の内訳はFからDがたくさん、Cが1万人、Bが2000人、Aが100人、Sが9人とSランク冒険者は才能と努力が必要になってくるらしい。
まぁ俺はBで満足なんだけど。
俺は家(領主邸)に帰り、クラフトさんにこのことを報告すると、
「おぉ!流石です!これは偉業ですよ!カミサワさん、どうか娘を、フローラを、そしてこの家をお願いします!」
「いや、まだ決まってないし、しかも家は絶対に無理ですから。」
やはりこの人、アホだ。まぁ、頭が悪いってわけではなくて、勢いって言うの?なんか言葉では言い表せないアホだ。
「それにしてもフローラをBランク冒険者に守って貰えるとこちらとしてもとても安心です。よろしくお願いしますね。」
今の話題流したよ、この人自分で言っておきながら。
「それに関しては心配なく。報酬を貰ってるんですし、安心してください。」
俺はここで少し気になったことを聞いてみた。
「フローラさんって何歳なんですか?俺と結婚するとなると、俺も年齢知っておきたいですしね。」
「フローラは現在16歳ですよ。この前成人したばかりなので今は婚期って感じですね。しかしながら大事な愛娘をその辺の馬の骨にやるわけもなくて考え中でした。そんな中現れたのはカミサワさん、あなたです。あなたは将来有望でフローラを守れる実力もあります。私としてはそんなカミサワさんにお願いしたいのです。」
この人こんなこと考えた上で俺にお願いしてきたのか。俺は急にお願いされたから勢いで言ってきたのかと思った。しかし、実際は違った。クラフトさんは父親として考えた上で俺には「結婚して欲しい」とお願いしてきたのだ。俺としてもフローラさんは好みだし、守ってあげたい。そんなの断れるわけないだろう。
「クラフトさん。」
「なんです?かしこまって?」
「俺、その話受けますよ。婚約します。フローラさんと。絶対に後悔させません!」
「おぉ!ほんとですか!ありがとう、ありがとうございますぅぅぅ……!」
oh……泣いてるよ。まぁ俺としても前世?では彼女いなかったし初めてなんだけどねこんなこと。俺が婚約したことで泣いてくれる。めっちゃ嬉しいじゃよ。
「クラフトさん、ただ一つだけお願いがあります。」
「なんです?まさか家継いでくれるとか?」
「そんなこと言わないですから俺は。」
感動を返せ、なんでボケんねん。
「いや、婚約のこと、フローラさんには言わないで欲しいんです。彼女が1年で僕のことを好きになってくれたら結婚します。いや、好きになって貰えるよう俺も全力で頑張ります。それまでは婚約って形をとってもらって、他の貴族などから婚約を申し込まれたとしても断れるようにしましょう。」
「分かりました。このことはくれぐれもらフローラには話さないようにしましょう。」
「ありがとうございます。助かります。」
「それに明日から護衛、頼みますよ。それでは夕食にしますか、ルーカスも来たようだし。」
「そうですね。」
夕食を食べて、風呂に入った。
そうして俺の3日目が終わった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます