第2話元FPSプロ。人を助ける。
やはり異世界に来てしまっていたのか。まじかァ〜。RPGみたいで楽しくもあるけど、スキルなければ死んでたからかぁ。まぁ、結果オーライ!
森の奥から気配を感じるなぁ。
ガサガサ ドタドタ
お!人間が走ってくる様な足音が聞こえて来たんだけど!お?これは人間に会えるか!?
ん?それとは別に違う足音も聞こえてくるな。
「やばいかもしれない。」
カキンッ!と、剣戟の音が聞こえてくる。鋭い爪の様なものと剣が打ち合っているような…。
ザシュッ!っと何かが切り裂かれる様な音も聞こえてきた。人間側が不利なのは音からして明らかだ。
すぐそこまで音が迫ってくる。人間側は2人しか居なくなってしまった様だ。黒い狼の魔物に襲われているようだ。
「クソっ!またやられた!そろそろ持たない…!クラフト様お逃げ下さい!」
これはさすがに助けた方がいいよな?ここで商人とかに恩を売って置くとなんかいいことありそうだし、町とかまで連れてって貰いたいしね。俺は加勢することにした。
「援護します!」
「何故魔の森に人間が…!?いや、助かる!」
俺は拳銃をアイテムボックスから取り出した。そして牽制のために、胴体目掛けて2発銃弾を発砲した。放った弾丸は、狼の胴体を貫通した。元々剣士?騎士?と戦い消耗していたようで、あっさり狼の魔物は息絶えた。
「大丈夫ですか?」
「あぁ、本当に助かった!君の助けがなければクラフト様も私も死んでいた。ありがとう。」
「私からも礼を言わせて貰う。助かった。助けてもらった上、申し訳ないのだが、君さえ良ければ私たちを町まで護衛して欲しいんだが…。報酬は出す。どうだろうか?」
「こちらとしても、町まで案内して貰えると助かります。」
「重ね重ねありがとう。ここから町まで徒歩で1日と言ったところだ。馬車だと半日と言ったところなのだが…。馬車が襲われてしまい、護衛も4人からこのカラスコ1人になってしまっての。急に護衛を頼んだ上、承諾してもらってとても感謝している。」
「クラフトさんに、カラスコさんですね。私は上沢裕二と言います。名乗ってなくてすいません。よろしくお願いします。」
俺たちは自己紹介をして、現在置かれている状況について話した。この2人は町に向かっている際、魔物に襲われ、4人いた護衛のうちカラスコさんしか生存していないらしい、他の3人は狼の魔物にやられてしまい、今死体の場所が分からないようだ。痛ましい話である。
「今日はここで野宿しましょう。それしかないので、見張りは私がします。クラフト様とカミカワ殿は休んで置いてください。」
「いやいや、交代制にしましょう。1時間交代でお互い休みながらで、明日にも影響する可能性があるので…。」
「ではそうさせて貰います。最初は私が見張りますので、時間になったら起こさせて貰いますね。」
「よろしくお願いします。あと聞きたいのですが、今日の食料は…?」
「それでしたら干し肉とパンを……。」
俺は干し肉とパンを食べて明日に備えた。
「そういえばステータスを見てみようかな。いや、今日は疲れた。明日移動してる最中にでも見よう。」
そうして俺の異世界生活1日目が終了した。
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