TYT-026 ミソギカグラ

【管理番号】

 TYT-026


【妖異通称】

 ミソギカグラ(みそぎかぐら)


【対応状況】

 目撃例とその影響に基づき追跡中。対峙した際の対応策や安全な収容方法が確立されていないため、局員には発見時に十分な距離を保って、まず応援を要請するよう通達がされています。なお実体の目撃は夜間に限られています。


【危険等級:丙級】

 遭遇した場合は直ちに退避行動を取ります。物品や事象の場合、近づくことも避けるべきです。 警戒すべき対象です。なるべく早い段階でその場から退避する行動を取るべきです。


【外観・映像】

 ミソギカグラは渦巻きの仮面を被った人間に似た姿をしており、仮面の上部からは二本の曲がった角が伸びています。耳元まで大きく裂けた口には太い針のような牙が無数に並んでいます。すべての目撃者のが、実体の口元から血が滴っているのを確認していました。全身は色褪せた古風な着物に包まれ、その布地には謎の模様が刻まれています。背丈は高く、手足はミイラのように不気味なまでに細い。足元から消えない赤黒い霧のようなものが立ち上る。

 

 映像は帝国妖異対策局の不破寺局員のインカム付属カメラよる映像  

https://kakuyomu.jp/users/teikokuyouitaisakukyoku/news/16818093088516839420


【確認地域】

 廃墟化した村、神社の境内、寺院の跡地など。目撃例が特に増加しているのは旧時代の放棄された神社で、これらの場所で不可解な幻影や異音と共に目撃報告が相次いでいる。


【関連事件】

・帝国赤坂劇場幽霊騒動(平成22年)

 閉鎖中の劇場において、夜中に音が鳴り響き、内部で不気味な影が舞っているのを複数の目撃者が確認。関係者が調査に入ったが、そのうち一人が幻覚症状を訴え、精神錯乱状態で発見される。


・神楽町祭り後の失踪事件(平成24年)

 地元の祭りの後、神社周辺で複数の失踪者が発生。失踪者の一人が発見された際、「仮面の人物と対話した」と証言。幻覚の影響によるとされているが詳細は不明。


【詳細】

 ミソギカグラは、人々の内に潜む隠れた恐怖や後悔、罪の意識を糧として現れます。その姿は見る者の精神に直接作用し、罪の意識や恐怖を増幅させます。囁きかける異界の言葉は正気を失わせる力があります。生還者の報告によると、その囁きは徐々に頭に響き、精神が徐々に蝕まれていくのを感じています。また全員が囁きによって、幻覚や過去の過ちを再体験させられていました。


 古い伝説では、ミソギカグラはかつて実在した陰陽師の霊であると伝えられています。またミソギカグラには「無垢な心」が効果を持つとされていますが、それが具体的に何を指しているのかは不明です。また伝承によれば、麻ひもで逆さに吊るした手鏡を持っていると、姿を現さないと伝えられています。他には都市伝説として、神社の御守りや祝詞を唱えることで、その場から去らせることができるものの、一度会ってしまうと再び遭遇する可能性が高くなるとされています。


【対応】

 浅木山の廃村で、不破寺局員が実体と遭遇。対象の駆逐に成功しています。詳細については帝国妖異対策局の報告書を参照してください。


【懸賞金】

 懸賞金は懸けられていません。

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