第5話 その後、シオウたちの正体

(場面転換 夜のイナナリ高原)

(フードの男とシオウ、ゲンジが密会をしている)

???

「ふっふっふ・・・

 さすがはシオンだ・・・

 見事に任務を果たしてくれたな。


 いや、今はシオウという名前だったか。」

シオウ

「・・・・・・。」

(シオウが兜を脱ぐ)

シオン

「いえ、この程度の任務、大したことはございません。」

(フードの男も兜を脱ぎ、ゲンシンが現れる)

ゲンシン

「ふふふ・・・

 それで、金剛石の剣を売り払ったお金はいずこにある?」

ゲンジ

「はっ。こちらにございまする。」

ゲンシン

「ふっはっは!!

 上々、上々・・・


 このお金でまた美女を呼んで、戯れに興じられるというもの・・・

 くっくっく・・・シオンもどうだ?」

シオン

「いえ、私は結構でございます。」

ゲンシン

「なんじゃ、つまらん・・・


 さて、それでは儂の小遣いも稼げたことじゃし、さっさと・・・」

???

「おやおや・・・

 そちらにおりますのはゲンシン様ではございませんか。」

ゲンシン

「!?!?!?」

(ゲンシンが驚き顔に、ガーネリが横からやってくる)

ガーネリ

「奇遇でございますね。

 まさかこんなところで出会うとは・・・」

ゲンシン

「ガ、ガ、ガーネリではないか・・・

 何故こんなところに・・・」

ガーネリ

「いえいえ・・・たまたま散歩していただけですよ」

ゲンシン

「えぇい!!たまたまこんなところまで散歩しに来るものがおるか!!」

ガーネリ

「ふふふ・・・


 それにしても、今大会の優勝者でもあるシオウ殿が、まさかゲンシン様の懐刀のシオン殿であったとは・・・」

ゲンシン

「ぎくぎくっ!!」

ガーネリ

「国の党首ともあろうものが、部下の身分を偽らせて大会に参加させていたなんて・・・


 このことが公になったらどうなってしまうんでしょうねぇ?」

ゲンシン

「ぎくぎくぎくっ!!!!」

(ゲンシンがうなだれる)

「の、のう、ガーネリよ・・・

 儂とお主の仲じゃ・・・このことは内緒に・・・」

ガーネリ

「ふふふ・・・

 えぇ。別にかまいませんよ。」

ゲンシン

「ほっ。」

ガーネリ

「ただ、最近私も懐が寂しくなってしまいましてね・・・

 先ほど手に入れたゲンシン様のお小遣い、よければ私にくださいませんか?」

ゲンシン

「そ・・・それは・・・」

ガーネリ

「あら・・・やはり難しいですか・・・

 それではこのことを公に・・・」

ゲンシン

「わ、わかった!!わかったわ!!

 渡せばいいんだろう!!」

ガーネリ

「ふふふ・・・。ありがとうございます。」

(ゲンシンが金を渡す)

ゲンシン

「くぅぅ・・・

 シオン!!ゲンジ!!さっさと城に帰るぞ!!」

シオン&ゲンジ

「はっ。」

(ゲンシン、ゲンジ、シオンが去っていくが、シオンが呼び止められる)

ガーネリ

「あ、そうそう・・・

 シオン殿。」

シオン

「・・・はい。」

ガーネリ

「あなた、よかったらうちの国に来ませんか?

 ゲンシン様よりも手厚い歓迎をさせていただきますよ。」

シオン

「・・・・・・。


 いえ。

 私はゲンシン様に忠誠を誓った身、主を裏切ることはございませぬ。」

ガーネリ

「そう・・・。

 わかりました。引き留めてしまってごめんなさいね。」

シオン

「いえ。

 それでは、しつれいいたします。」

(シオンが去っていく)

ガーネリの部下

「よろしいのですか?

 あの程度で済ませてしまうなど・・・」

ガーネリ

「十分ですよ。

 予定通り、金剛石の剣もホオヅキが買い取りましたし、

 そのお金も手に入りました。


 むしろ、国宝を手放すことなく、大会も無事に成功したのですから、シオウ殿の素性を調べてくれた武術長には褒美をあげたいくらいですわ。

 決勝戦に出ていた西の勇者様たちにも・・・ね。」

ガーネリの部下

「な、なるほど・・・」

ガーネリ

「さて・・・私たちも帰りますよ。

 早く行きましょう。」

ガーネリの部下

「はっ!!」

(ガーネリと部下が去って場面転換 クエストが完全に終了)

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激闘!!ガルレア大陸大武術大会!! @k-naka_anothereden553

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