第3話 大武術大会 二日目
(場面転換 翌日、ナグシャムの宿屋前)
アルド
「・・・今日はナユタは大丈夫かな・・・
(アルドがうつむく)
昨日はすごい顔をしていたしな・・・」
ナユタ
「お待たせしました!!アルドさん!!」
アルド
「!!!」
ナユタ
「さぁ!!今日も頑張りましょう!!」
アルド
「ナユタ!!
よかった!!今日は元気そうじゃないか!!」
(ナユタ驚いてからうつむく)
ナユタ
「えぇ・・・
そんなに心配することは・・・・ありましたね・・・
申し訳ございません・・・・」
アルド
「いや、元気ならいいんだ!!
今日も頑張ろうな!!」
ナユタ
「アルドさん・・・
はい!!頑張りましょう!!」
(アルドとナユタが開会式に向かう)
(物陰にてフードの男がしゃべる)
謎の男
「くそっ!!このままでは終わらせんぞ・・・
いざとなればこの大会ごと・・・」
(場面転換 会場前にて開会式)
司会者
「さあ!!とうとうこの日がやってまいりました!!
ガルレア大陸大武術大会!!本戦の部が!!!
とうとう始まろうとしています!!!」
観客
「わぁぁぁーーーーーーーーーーーー」
司会者
「では初めに!!本戦開始のあいさつをナグシャムの武術長よりいただきたいと思います!!」
武術長
「はっ!!
(武術長が前に出る)
今年も我がナグシャムにて貴殿らを迎えられたこと、まことに嬉しく思う!!
貴殿らは、130組もの猛者たちとの戦いに勝ち残り、えりすぐられた8組である!!
今年も、貴殿らの磨き抜かれた技を!!鍛えられた力を!!そして!!練り上げられた心を!!
この大会でぶつけてほしい!!」
参加者
「おぉーーーーーーー!!!!」
武術長
「以上の言葉を持って!!
ガルレア大陸大武術大会本戦の部の開始を!!
宣言させていただく!!
今年も大いにナグシャムを盛り上げていってくれ!!」
観客
「わぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!」
(場面転換 控室)
スタッフ
「それでは試合が始まるまでもうしばらくお待ちください。」
(スタッフが去っていく)
アルド
「さすがに緊張してきたな・・・
ナユタは大丈夫か??」
ナユタ
「え、えぇ・・・さ、さすがに緊張しますが・・・
が、がが頑張りましょうね!!!」
アルド
「お、おい・・・大丈夫か・・・
もうすこし落ち着こう・・・」
ナユタ
「い、いえ・・・アルドさんも同じなんですから・・・
だ、大丈夫ですよ!!
本戦では頼りにしてください!!」
アルド
「あ、あぁ・・・頼りにしてるよ・・・
(なんか緊張しなくなってきたな・・・)
それにしてもマオマオのお父さんのあいさつすごかったな。
すごい迫力だったよ。」
ナユタ
「え、えぇ。そうですね。
彼女のお父さんはこの大会の責任者ですからね。
国の威信をかけたこの武術大会に向けての情熱と責任感は誰よりも大きいのだそうです。」
アルド
「なるほどな・・・
それにしても、ナユタは武術長のことをよく知ってるんだな。」
ナユタ
「はい。
マオマオが良く話していたんです。
自分の父親は怖くて、厳しくて・・・。
だけど誰よりも自分に厳しくて、責任感があって・・・
この国のことを一番に考えていて・・・
世界で一番尊敬しているんだって。」
アルド
「・・・・・・・。」
ナユタ
「すいません。試合前にこんな話を・・・」
アルド
「いや、試合が始まる前に聞けて良かったよ。
ありがとう、教えてくれて。」
(壁を叩く音)
スタッフ
「試合のお時間になりました。
そろそろ入場をお願いします。」
アルド
「あぁ。わかったよ。」
(アルドが出口に歩き出して数歩で止まり、ナユタのほうを向く)
アルド
「絶対に勝って、武術長に認めてもらおうな。」
ナユタ
「アルドさん・・・
はい!!絶対に勝ちましょう!!」
(場面転換 ナグシャムの会場)
司会者
「さぁ!!いよいよ始まります!!
大武術大会第一回戦第一試合!!選手の入場です!!
西方の国から大陸を超えてやってきた!!旅の剣士!!
それを支えるのは、我がナグシャムの頼れる武闘派薬師!!
異例の経歴を持つ彼ら!!今大会に何を求める!!
アルド選手・ナユタ選手の入場です!!!」
観客
「わぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!」
アルド
「・・・司会者のコメントは気にしないでおこう。」
ナユタ
「いつの間にか武闘派薬師と呼ばれてましたね・・・・」
司会者
「そしてその対戦相手は・・・・・・
3年連続本戦出場!!今年こそ優勝をいただくと気合十分!!
その仮面の下に何を隠すのか・・・隠れファンも多いこの人たち!!
リチャード・マスク選手・ゴブリン・マスク選手です!!」
リチャード
「ぐおぉぉぉぉーーーーーーーーーー!!!!」
ゴブリン
「ゴブゴブゴブ・・・ぜったいに勝つといっているでゴブ。」
司会者
「それではルールの確認です!!
相手二人を戦闘不能にした組が勝利となります!!
それでは両者構えてください!!!」
(それぞれ武器を構える)
司会者
「それでは試合・・・・・開始です!!!!!!」
(銅鑼の音のあとで戦闘開始)
(戦闘勝利後)
司会者
「勝負あり!!!
勝者!!!アルド選手・ナユタ選手!!!」
観客
「わぁぁぁーーーーーーーーーーーー」
ナユタ
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・や、やった・・・・・・
やった・・・・・!!!!」
アルド
「あぁ!!やったな!!ナユタ!!!」
ナユタ
「アルドさん・・・
ありがとうございます・・・・。」
リチャード
「くっ・・・・薬屋のあんちゃん・・・
あんたなかなかやるじゃねぇか・・・」
アルド
「!!!」
(こ、この人喋れたのか・・・・・!?)
リチャード
「悔しいけど完敗だ・・・・
俺たちは修行しなおしてくるぜ」
ゴブリン
「えぇ・・・次に会うときは今みたいにはいかないわよ!!
覚悟していなさい!!」
アルド
「あぁ・・・よろしく頼むよ・・・」
(ゴブリンの人は女の人だったのか!?!?
もう、何が何だか・・・・)
司会者
「あぁーーっと!!ここで両組が検討をたたえあって握手をしています!!
リチャード・マスク選手とゴブリン・マスク選手!!
二人の熱戦にも盛大な拍手をお願いします!!!」
観客
「わぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!」
(場面が切り替わる 控室)
スタッフ
「それでは次の試合が始まるまでこちらで待機していてください。
お疲れ様です。」
ナユタ
「ふぅぅぅーーーーー・・・・
な、何とか一回戦を突破できましたね・・・」
アルド
「そうだな・・・
相手もすごく強かったし、無事に勝利できてよかったよ・・・
だけどナユタもすごかったな!!
修行の成果がしっかり出たじゃないか!!」
ナユタ
「い、いえ!!
僕はただ無我夢中で・・・
・・・だけどこれで、一歩優勝に近づきましたね。」
アルド
「あぁ。そうだな。
だけど、次の相手は今よりももっと強敵だと思うぞ。
大丈夫か?」
ナユタ
「そんなことは今更ですよ。
それに、僕はあの武術長の一人娘と結婚しようと考えているんです。
つまりはあの武術長と親戚になろうとしてるんですよ。
(ナユタが笑い出す)
そう考えたら急に怖くなくなってきたんですよ。」
アルド
「ナユタ・・・・」
(本当に、もう大丈夫そうだな・・・)
アルド
「次も勝とうな!!」
ナユタ
「はい!!
次も勝ちましょう!!」
(画面が暗転、時間が経過)
スタッフ
「アルド選手、ナユタ選手、もうすぐ第2試合です。
準備はよろしいでしょうか。」
ナユタ
「えぇ。大丈夫です。
行きましょう!!アルドさん!!」
アルド
「あぁ!!行こう!!」
(アルド、ナユタが控室を出る)
司会者
「さぁーーーーー!!熱戦が繰り広げられた第一回戦!!
そして!!死闘を勝ち抜き!!生き残った者たちによる第二回戦が!!
今!!始まろうとしています!!!!
それでは第二回戦第一試合!!両選手の入場です!!」
観客
「わぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!」
(アルド・ナユタにカメラを向ける)
司会者
「ただの優男と侮るなかれ!!
その内側には熱い闘志を秘めている!!最強薬師!!
異国の剣士とともに武術会を荒らしつくすのか!!
アルド選手!!ナユタ選手の入場です!!!!」
アルド
「・・・紹介がどんどん過激になってきてるな・・・」
ナユタ
「ははは・・・。
ま、まぁそれだけ期待されてるってことですよ。」
司会者
「そして!!それを止めるのは誰なのか!!
それはこの者たちを置いてほかにいない!!
(シグレ・アカネにカメラを向ける)
優勝候補筆頭!!普賢一刀流よりこの二人!!
その太刀筋は達人級!!普賢一刀流免許皆伝!!
その実力はもう語る必要はありません!!!
そしてもう一人!!こちらも超武闘派です!!
その太刀筋は制御不能!!猛り狂う暴走兵器!!
1回戦を圧倒的な実力で勝ち上がりました!!
シグレ選手!!アカネ選手の入場です!!!」
(シグレ・アカネ加入時でセリフ変化)
(シグレ・アカネ加入時)
シグレ
「はっはっは!!今度の相手はアルドであったか!!
やはりおぬしは勝ち残ると思っておったぞ!!」
アルド
「2回戦の相手はシグレ達だったのか!!」
アカネ
「アルドさん!!今日はよろしくお願いします!!
まだまだ未熟者ではありますが・・・・
自分、全力で戦います!!」
(シグレ・アカネ非加入時)
シグレ
「はっはっは!!今度の相手はおぬしたちであったか!!
やはり勝ち残ると思っておったぞ!!」
アルド
「今度の相手は予選の時の二人だったのか!!」
アカネ
「西の剣士さん!!今日はよろしくお願いします!!
まだまだ未熟者ではありますが・・・・
自分、全力で戦います!!」
(以下、共通のセリフ)
ナユタ
「あなたたちは・・・」
シグレ
「おぉ!!あの時の青年か!!
一回戦を見ていたが、おぬしもなかなかの使い手であったな!!
俺たちも今日は本気でやらせてもらう!!
よろしく頼むぞ!!」
ナユタ
「・・・・・・・・。」
アルド
「二人ともかなりの使い手だぞ・・・
気を引き締めていこう。」
ナユタ
「えぇ。頑張りましょう。」
(二人ともすごい使い手だ・・・おそらくアルドさんと同等の・・・)
(だけど・・・不思議と怖くはない・・・僕よりも強いであろう人たちと戦うのに・・・)
(僕は本当に強くなれた・・・その恩を返すためにも・・・・)
「勝って、明日の試合に進むんです!!」
アルド
「あぁ!!いこう!!」
司会者
「それでは両者構えて!!」
(全員武器を構える)
「試合・・・・・・開始!!!!!」
(戦闘開始)
(シグレとアカネの体力半分ほどでストップ、イベントに移行)
ナユタ
「はぁぁぁぁ!!!」
(ナユタがシグレに切りかかる)
シグレ
「やるな!!だが!!」
(シグレが攻撃を防いでナユタを吹き飛ばす)
ナユタ
「うぐっ!!!」
シグレ
「これだけでは俺たちは倒せんぞ!!」
アルド
「くっ!!ナユタ!!」
アカネ
「はぁぁぁ!!!!」
(アカネがアルドに連続で切りかかる、アルドはそれを防ぐ)
アルド
「くっ・・・・!!」
(すごい連撃だ・・・とてもじゃないが助けに入れない・・・)
「ナユタ!!なんとか耐えてくれ!!」
ナユタ
「アルドさん!!!ぐぅ!!」
シグレ
「よそ見をしている暇なんて・・・ないぞ!!!」
(シグレが切りかかり、ナユタが膝をつく)
ナユタ
「くっ・・・・!!」
(すごい強さだ・・・今まで戦ってきた相手とは比べ物にならない・・・)
(だけど・・・・)
「相手が強いことなんて・・・最初からわかってる!!!」
(ナユタが切りかかり、シグレを弾き飛ばす)
シグレ
「くっ!!やるではないか!!青年!!」
ナユタ
「まだまだ・・・これからです!!」
シグレ
「そのようだな・・・
だったらこちらも本気で行かせてもらう!!」
(シグレが力をためるモーション(足元が光る))
アルド
「!!!!」
(シグレのやつ!!すごい気迫だ!!)
「ナユタ!!気をつけろ!!」
シグレ
「遅い!!」
ナユタ
「!!!!」
(シグレが麒麟裂襲斬のモーションで切りかかる)
(ナユタが倒される)
ナユタ
「ぐ・・・・・うぅぅ・・・」
(ま、まずい・・・・早く・・・立たないと・・・・)
アルド
「まずい!!ナユタ!!」
司会者
「あぁーーーーっと!!
ナユタ選手!!強烈な一撃をもらってしまった!!!
試合を続行できるのか!!!
ここで審判が入ります!!」
ナユタ
(は、早くたたないと)
(ナユタがゆっくり膝立ちになる)
ナユタ
(まずい・・・意識が・・・)
アルド
「ナユタ!!!」
アカネ
「はぁぁぁぁ!!!!!」
(ガギンという音とともにアカネが切りかかる)
審判
「ぐはぁ・・・・」
(審判が倒れる)
ナユタ
「・・・・・ん?」
アルド
「・・・・・あ、あれ。」
シグレ
「ア・・・・アカネ!?」
アカネ
「シグレ殿!!自分、やりました!!」
司会者
「・・・・・・・・・・・。
あ・・・あぁーーーっと!!
こ、これはどうしたことか!!
アカネ選手が審判に切りかかってしまいました!!
これはいったいどうなってしまうのか!?!?」
シグレ
「ア、アカネよ・・・
これはどういう・・・・」
アカネ
「さぁ!!あとはアルドさんと薬屋さんだけです!!
このまま・・・・」
シグレ
「ま・・・・
待て待て待て!!!
そんなことを言っている場合ではないであろう!!
なぜこんな馬鹿な真似を・・・・」
アカネ
「???
なぜといわれましても・・・
シグレ殿が言ったのではないですか。」
シグレ
「お・・・俺が!?!?」
アカネ
「えぇ!!だって・・・」
(場面切り替わり 回想)
シグレ
「あぁ!!だがその刀は明日までしまっておけ!!
戦う相手は明日以降のこの闘技場の上に立つ者だけだからな!!」
(場面が元に戻る)
アカネ
「って言っていましたよ!!」
(シグレが驚き顔で固まる)
シグレ
「はっ・・・・・・・!!!!」
アカネ
「さぁ!!このまま残りの二人を・・・」
アルド
「い、いや・・・アカネ・・・」
審判
「ぐ・・・ぐぅぅ・・・・」
アルド
「よ、よかった・・・無事だった・・・」
アカネ
「!!
審判殿もなかなかの強さですね!!
ですが、このまま・・・」
シグレ
「ま・・・待て待て!!アカネ!!
おちつけ!!これ以上は・・・」
審判
「ア、アカネ選手・・・
反則につき、アルド・ナユタ選手の勝ち・・・
ぐふぅ・・・・・!!」
司会者
「あ・・・あぁーーーっと!!
これはアカネ選手!!反則です!!
勝者!!アルド選手・ナユタ選手です!!」
アカネ
「えぇ!!!そんな!!!」
アルド
「・・・・まぁ、そうなるよな。」
(アルドがシグレのほうを向く)
「ど、どんまい・・・シグレ・・・」
シグレ
「変に気を使わないでくれ・・・
余計に悲しくなるではないか・・・
くっ!!元はといえばシオンの馬鹿者が誘いを断るから
こうなってしまったのだ・・・」
(シグレが後ろを向く)
「あの馬鹿者め!!
あんな下種の極みからの任務があるなどとぬかしおって・・・」
アルド
「お、おい・・・大丈夫か・・・?」
(シグレがアルドの方を向く)
シグレ
「まぁ・・・今年はしょうがない!!
来年こそはシオンのやつめでも誘ってみるとしよう!!!
アカネ!!帰るぞ!!」
アカネ
「は、はい・・・」
シグレ
「それとそこの青年!!!」
ナユタ
「ぼ、僕ですか!?」
シグレ
「たしか・・・ナユタといったな!!
おぬしもなかなかの強さであったな!!
また来年も楽しみにしておるぞ!!」
ナユタ
「!!
・・・あ、ありがとうございます。」
司会者
「予想外の幕切れでしたがお互いに健闘をたたえあっています!!
両組に盛大な拍手をお願いします!!」
観客
「わぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!」
(試合終了 場面転換 ナグシャムの会場前)
アルド
「やったな!!
決勝戦まで進めたじゃないか!!
ナユタ
「そうですね・・・
内容としてはあまり褒められたものではございませんでしたが・・・
だけど、アルドさんのおかげでここまで来れました!!
本当にありがとうございます!!」
アルド
「今更そんなこと言わなくてもいいよ。
頑張ったのはお互い様だろ。」
(アルドが腕を組む)
「それよりも次の試合だな。
勝った組と決勝戦で戦うことになるんだし、今のうちにみておかないと・・・」
(武道会場でガギン!!と音がして画面が一瞬白くなる)
アルド
「な、なんだ!?」
参加者
「ぐあぁぁーーーー!!! 」
司会者
「あ、あぁーーーーっと!!!
な、なんと!!第二回戦も一撃で決めてしまった!!!
強すぎる!!この兜の男は、いったい何者なんだーーーー!!」
兜の男
「・・・・・・・・。」
アルド
「い、一回も試合を見ることなく終わってる・・・・
なんて強さなんだ・・・・」
ナユタ
「僕も少ししか見れなかったんですが・・・
どうやら、あの前に立っている人だけで勝ってしまったそうです。」
アルド
「!!
一人で二人を相手にしているのか・・・」
ナユタ
「そのようです・・・
おそらく次の相手は今大会の中でも最強の相手なのではとおもいます。」
アルド
「・・・・・・。
明日は気を引き締めていこう。
誰が相手でも、負けるわけにはいかないもんな・・・」
ナユタ
「・・・・・・・・。
はい。絶対に負けられません。
勝ちましょう、アルドさん。」
(アルドがうなづく⇒場面転換 会場前)
司会者
「大武術大会本戦2日目!!
激戦の一回戦と二回戦が終了いたしました!!
今年も波乱続きの展開!!
どの試合も本当に手に汗握る戦いばかりでした!!
そして!!
明日の決勝戦に駒を進めたのは、この二組!!
今大会初参戦!!この快進撃はどこまで続くのか!!
アルド選手・ナユタ選手!!」
観客
「わぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!」
司会者
「そして!!こちらも初参戦!!
その経歴!!素顔!!すべてが不明!!
だがその強さだけでここまで来ました!!
シオウ選手・ゲンジ選手です!!!」
ゲンジ
「私はただの付き添いです。
シオウ、明日もお願いしますよ。」
シオウ
「・・・・・・・・。」
司会者
「さぁ!!
明日の試合はどうなるのか!!
栄光を手にするのはどちらなのか!!
全く目が離せません!!
決勝戦!!大いに期待していてください!!」
観客
「わぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!」
司会者
「それでは!!以上をもちまして、
大武術大会二日目を終了とさせていただきます!!
本日もありがとうございました!!」
(会場が揺れながら場面転換 人が少なくなったナグシャム)
アルド
「ふぅ。これで二日目も終了だな・・・」
ナユタ
「はい・・・
アルドさんもさすがに疲れているようですね・・・」
アルド
「そうだな・・・・
今日はお互いに早めに休もう・・・」
ナユタ
「えぇ。
明日は万全の態勢で臨まなくてはいけませんしね・・・。
それではまた・・・」
武術長
「おい、若造。」
ナユタ
「!!!
あ、あなたは・・・・」
アルド
「武術長じゃないか!!
どうしてこんなところに・・・」
武術長
「ふん。
今大会の決勝戦という晴れの舞台で、貴様のような臆病者が残っていることに疑問を持つ者もいるのでな。」
アルド
「な!?
ここまで残っているのはナユタの実力だ!!
それはあんたも見てきただろ!!」
武術長
「本当にそうか?
先ほどの試合を見ていたが、相手の反則がなければ負けていたぞ?」
ナユタ
「・・・・・・・。」
武術長
「貴様はいまだに我が娘との結婚を望んでいるのか?
武術の世界はお前が想像している以上に実力主義の世界だ。
強さなき者には誰もついてこん。
臆病者なんぞもってのほかだ。
そのようなものがどうして我が流派の一族に入れるというのだ?
決勝戦の相手は正真正銘の強者だ。貴様ごときには万に一つも勝ち目はないぞ。」
ナユタ
「・・・・・・・・。」
アルド
「おい!!そんな言い方・・・!!」
武術長
「私はこやつに言っておるのだ!!
貴様は口をはさむな!!!」
アルド
「ぐっ・・・。」
武術長
「ふん、言い返すこともできんか。」
ナユタ
「いえ・・・・。武術長。」
(ナユタが顔をあげる)
「相手がどんな強さを持っていたとしても・・・
僕は、もう逃げません。
あなたの言う通り、僕が勝つ確率はとても低いのかもしれません。
それに、僕が臆病者なのも、反則がなければ負けていたかもしれないのも事実です。
だけど、もうそんなことは関係ない!!
僕はマオマオの為に戦う!!
そして、マオマオの尊敬するあなたに・・・
僕を認めさせるためにここまで来たんです!!」
武術長
「・・・・・・・・。」
アルド
「ナユタ・・・!!」
ナユタ
「明日の試合を見ていてください。
あなたに・・・必ず認めさせますから。」
武術長
「・・・・・・ふん。
警告はしたからな。
それでも止めぬというならばあとは勝手にしろ。」
(武術長が去っていく)
アルド
「すごいじゃないかナユタ!!
あの武術長に一歩も引いてなかったぞ!!」
ナユタ
「あ、ありがとうございます・・・・
アルドさん・・・・」
アルド
「?
どうしたんだ?」
ナユタ
「い、いえ・・・
今更になって震えてきてしまって・・・
す、すごい迫力でした・・・」
アルド
「そ、そうか・・・・」
(まぁ、面と向かって立ち向かえただけ成長は
しているのか・・・・?)
「と、とりあえず明日だ!!
今日はゆっくり休まないとな!!」
ナユタ
「そ、そうですね!!
明日もお願いします!!アルドさん!!」
(アルドとナユタが宿へ歩き出す)
(フードの謎の男が物陰から出てくる)
???
「くくく・・・
準備は万端だ・・・
あんな予選で人の実力をわかった気になりやがって・・・
目にものを見せてやる!!!」
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