世界編 #10 正しさ

「そろそろあきらめないか。わたしはこのていならけていられるが、ぞまりつかれるだろう。あきらめてちゃでももうじゃないか。」

 こうげきけながら、ぞまりさとそうとするかがり。それでもぞまりなおこうげきはなつづける。

 とつぜん、そこにひびこうおんすいこうげきである。

 すなあらしよわまり、ぞまりかがり姿すがたもくできるようになった。

一人ひとりじゃてないとさとったか、かがり!」

しんがいだな、かれらはしんぱいてくれたというのに。」

 かがりは、んでくるいしどろれいすべびながらけている。

かがりって、そら能力ちからっていたっけ⋯⋯?」

「いや、かがりのうりょくしゃだ。」

 れきはじかえ坩堝るつぼへんぜんとするやしな

かがりしんは、ほういっさい使つかえない。だから、ようしょうからたいりょくのうさいだいげんまできたげた。そしてなんねんなんねんけんきゅうをしていったけっ、プロイライトというしょう水晶クオーツが、にんげんりょくちかせいしつったちからぞんすることがわかったらしい。あれはそのちからもあってのことだ。」

 やしなもまた、のうりょくしゃであった。かれじゅつ使つかえないぶんべんがくいそしみ、やくがくけたそのしきわれせい一人ひとりとなったのだ。だからぶんがここにてもできることはしょうびょうしゃりょうのみだと、そうおもっていた。

ぜんぼくぎょうしゃはなしをつけててかったよ。」

 そうってやしなぞまりげたのは、6626Hp-Y――しょうけんぞうぶつかいたいようやしな調ちょうごうしたばくやくである。

 ごうおんひびく。


 かがりは、ばくはつしょうげきによってうしなったぞまりかべすわらせた。

だけしばっておこうか。あまりいたくしてもわいそうだ。」

あらそいなんかしてるひまないのに⋯⋯!」

 坩堝るつぼぞまりあしろうとする。

「いくらってもなぐっても、それはじんるいにとってなんとくにもならない。やめておきなさい。」

 すいかんじょうてきになった坩堝るつぼせいす。

 ぞまりますと、まえには十六夜いざよいやしな坩堝るつぼすいの4にんがいた。

「――かがりは――?」

かがりさんは、シェルターへきました。」

「そうか⋯⋯。」

 うえいてかわいたわらごえす。

「どうした? るなられよ。」

「⋯⋯いっしゅんで、いきれるとおもっているんですか?」

 十六夜いざよいぞまりかおのぞんだ。

「あなたは、これからえいえんきる。きてきてつづける。」

 ぞまりひょうじょうえないが、たしかにそこにはぜつぼうがあった。


 つぎかれなにかにこうめぐらせるのは、それから10まんにちあまさきになる。

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