世界編 #03 戦争について、近頃の若者

あか1げんせんそうは、しろによってこされたせんそうで、まぁみんなってるとはおもうが――。」

 しょうねんVにとって、れきじゅぎょうじょう退たいくつであった。どんてんかられるほのぐらひかりがよりいっそうはだざむさをかんじさせ、ますますじゅぎょうしょうねんみみとどかなくなる。

 しょうねんしきくもたかさまでのぼろうとしたそのとき

「このそんが“プラスち”というせつもっとゆうりょくだ。」

 きょうこえしょうねんねむりかけたのうつよたたいた。かのじょのことをおもしたのだ。

しろげんれきほうにないのは、あか1げんせんそうあからとてきたいしたからだ。ただし、せいあいには、あかのぞいて、くろむらさきあおしろにんす。」

 しょうねんかおげたときには、もうだいもどっていた。

「Kせんせい。」

 じゅぎょうしゃかいきょうしつたずねたしょうねんは、じゅぎょうげんきゅうされていた“プラスち”についてのしつもんをした。

「ほぅ、Vはじんるいきょうがあるのか。」

「いや、きょうがあるってえるほどのものでもないんですけど、ちょっとになって。」

もんつことはらしいことだ。それがまなびにつながることだからな。」

 そうってきょうかたはじめた。

としの60げんだ。となると、げんれきかぞえられはじめたのは?」

「298ねんまえ⋯⋯ですね。」

「そのとおり。298ねんまええば、あか1げんせんそうこったとしだ。じゅぎょうでもったとおり、しろこしたせんそうで、しゃはいなかったとつたえられているが、じっさいにんただろうな。たった一人ひとりせんそうけしかけたしろは、それこそんだとかんがえるのがぜんだ。」

「えっ、一人ひとりせんそうを?」

「というのも、むかしいまじょうじゅじゅつじゅつなんかがはったつしてただいなんだ。ぶんけんこそのこってはいないが、なにかしらのとく能力ちからっていたんだろう。」

ぜんじんるいかえるような能力ちからを、ですか?」

ぜんじんるいとはっても、それほどのかずはいなかったんだ。“いんせき”で、ほとんどのじんみんがいなくなった。それからやく300ねんかんは、我々われわれじんるいそとかいていないとされている。」

「――そとかい?」

いんせきへきたことあるだろう?」

「あぁ、西にしすぎしまいんせきへきならちゅうがくしゅうがくりょこうきました。」

「あのかべこうにも、こことおなじように、のこったじんるいふたたまちつくっているというせつもある。」

 しょうねんひどおどろいた。それは、しょうねんのうずいしんけいどくらいげきとどろかせた。

 しばらくはなしをしたあと、かれう。

「あぁ、ひるやすみがわるからきょうしつもどりなさい、またしつもんあったらくから。」

 きょうわるのをっていたかのようにれいる。

しつれいしました。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る