そうりゅうとの出逢い。

 そして、樹仙導という未知の驚異によって訪れた村の皆との別れ。


 里を追われ、故郷を失い、心の準備も出来ぬまま旅立つこととなったわたし達三人。


 古の仙女が母であり、王家の血筋を継ぐ父であるということ。

 村を出ていったというとうの叔父さん。

 わたしは自分のことも身近な人のことも知らないことばかりだった。


 全てが未知の世界の中でわたしが頼れるものは、

 武術の師であり、家族のように接してくれる蒼龍、

 ずっと一番近くにいて、かけがえのない幼馴染である橙馬、

 その二人だけだった。


 そして…………

 予期していなかったこの旅が、大陸全土を捲き込む、永い戦の始まりであることを、この時のわたしは知るよしもなかった―――――――

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