ショートショート「染み抜き」

澄岡京樹

ドゴォ! ドゴドゴォ!

ショートショート「染み抜き」



 ドゴドゴドゴォと音がするので振り向くと、友人が平面の何かを殴りつけていた。


 何をしているのかと問いかけると、友人は「染み抜きをしてるんです〜〜」と言った。そして「叩くといいらしいっぽいんです〜〜」と続けた。


 君のそれは最早叩くというか殴りつけているよと指摘すると友人は「でもこの染みメッチャ強いんですよ〜〜」と返してきた。


 どんな染みだろう。そう思って覗いてみると、それは低次元世界における生物だった。

 それは染みではないと思うよと言うと、友人は「私にとっては染みなんです〜〜!」と反論してきた。


 それが、我々から見た一次元下の世界における『恐竜絶滅』の真相である。




ショートショート「染み抜き」、了。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ショートショート「染み抜き」 澄岡京樹 @TapiokanotC

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ