第17話 座敷わらし

ある男がいた。


男はある日見つけた柱の傷

子供が身長を測っているような傷


日に日の上へ上へと傷が増えていく

座敷童の成長を見ているようで微笑ましい


ある日を境に

傷の位置が上がらなくなる

傷は同じ場所に何重にもできる


成長期が止まったのかと思う


しばらくすると

柱のいろいろなところに傷ができるようになる

男はそれをみて座敷童が自分の身長が伸びなくなったことにやけになっていると考える。


このまま柱をボロボロにされても困るし、成長とは誰しもがそういうものだと教えてあげるために、夜寝たフリをして布団で待つ。


ガリガリと音がし始めたので

ガラリとフスマを開ける


するとそこには

大小さまざま子供が無数に柱に群がっていた。

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どこにでもいるある男が少し不思議なことに巻き込まれる物語 @kobayashininana

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