04.シナリオ本文(GM専用)

●注意事項

 ここから先はシナリオ本体になるためGMだけが読んでください。


●はじめに

 楽しいセッションにはコミュニケーションの一環として初めの挨拶が欠かせません。

 必ず全員で自己紹介を行いましょう。

 気の知れた友人や家族同士ならPGの紹介のみでも大丈夫です。

 GMは悩むなら意気込みを一言語るぐらいで良いでしょう。



〜オープニングフェイズ〜


●シーン1 森憂惣(フォレスト・ブルース)


・解説1

 このシーンでは、PG達ことゴリードランナーがチンピラゴリラ達から略奪された森のバイオバナナバーを奪い返す場面になります。

 森(フォレスト)が資源不足により治安が悪化する一方であることを演出しつつ、GMは楽しくチンピラゴリラを、プレイヤーは成敗するRPを楽しみましょう。

 なお、チンピラゴリラはGM側で処理に困る場合、判定無しで倒せるエネミーとしてよいです。


描写1

 ここはチンピラゴリラ達のアジトだ。

 ゴリードランナーとして活動しているキミたちは、自身が住む集落から略奪されたバイオバナナバーを奪い返すためここへやってきた。


チンピラ雑魚ゴリラ「ゴリヒャッハー! これだけあればしばらく遊んで暮らしていけるウホ!」

チンピラボスゴリラ「都市(シティ)のバイオバナナバーはいつ食べても美味しいゴリ」


 山のように積み上がったバイオバナナバーを前に狂乱するチンピラゴリラ達、彼らを成敗しなければキミ達の集落に明日はない。


(PG達が乱入する)

チンピラ雑魚ゴリラ「な、何者だウホ!?」

チンピラボスゴリラ「ええい野郎共、かかれゴリー!」

(倒す)

チンピラボスゴリラ「そもそもこんな世界が間違っているんだウホ……」



解説2

 チンピラゴリラ達が奪ったバイオバナナバーを回収していた際に謎のコンピューターようなものを見つけ、ゴリクと出会う場面。

 なお、ゴリクは"人"工知能である為語尾にゴリやウホを付けて喋りません。

 電源については未来のノートPCなので永久機関バッテリーが搭載されています。無問題です。



・描写2

 チンピラゴリラ達が伸びている横でバイオバナナバーを回収して荷物に詰めていたゴリードランナー達。

 そろそろ全て終わっただろうとこの場から離れようとしていた所、ひとつの展開する板を見つける。

 これはノートPCというものだ。


(起動する)

  電源ボタンを押した所、突如としてモニターに大きなノイズが走る。


ゴリク「あーあー、ハロー、ハロー、聞こえていますか?」


 スピーカーから聞こえる声、一体何者だろうか。


ゴリク「え、ゴリラ!? あー……一万年は時間が経っていますね……。よし、検索しました。今は人の時代が終わりゴリラの時代なんですね、これは面白いです」

「遅れましたが私はゴリク。旧人類が残した人工知能です。もっと言えば100TB(テラバイト)のプログラムデータと言えば伝わる人には伝わるでしょう」

 

(補足:PG達がゴリードランナーという自警団チームであることを伝える)


マイク「なるほど、ゴリラな……ウホンジャーズですね。違います、ゴリードランナーなのですね」



・結末

 これが、ゴリードランナー達とゴリクの最初の出会いだ。


「そうだ、こうして出逢えたのも何かの縁、皆さん友達になりたいです。せっかく目覚めたのにこのままインターネットの海で一人ぼっちになるのは嫌ですから」


 この出会いこそが、世界を変える決定的瞬間であったことにゴリクもゴリードランナー達も気付くはずはなかっただろう。


 ゴリリングの処理を行い、シーンを終了します。



●シーン2:森猿達(フォレスト・コングス)


・解説1

 チンピラゴリラ達の一件を解決させたゴリードランナー達が集落へと戻る場面。

 状況報告を聞いた集落の長が都市への陳情が必要であり、ゴリードランナー達へ動いてもらうよう依頼することになります。

 また、あえてセリフを書いていないとおり、ややこしくなるなら無理にゴリクをしゃべらせないでノートPCを閉じた状態にして進行することを推奨します。



描写1

 キミ達は戦いを終え、集落にバイオバナナバーを返却する。

 それによって訪れる飢えを恐れていたゴリラ達が元気を取り戻して行くのを見れば、一難は去ったと理解に容易い。

 しかし、今回の件について報告を聞いた長だけは明るい顔ではなかった。


長「ここまでしても、恐らくバイオバナナバーは足りないウホ」

「狩猟や農業での食材確保が安定する保障もなく、剛理口はどの集落でも増え続ける悪循環。何より、既に供給されているバイオバナナバーも数が足りてない中で都市(シティ)の連中は物資量を増やすことは何があってもしてくれないウホ!」

「そこで、君たちに取り入って頼みたいことがあるんだゴリ。都市(シティ)に直接出向いて資源供給量を増やすよう陳情して欲しいウホ! もううちの集落だけの問題ではない、あのチンピラゴリラ達がその証拠ウホ」

(引き受ける)

「ありがとうウホ! 森(フォレスト)のゴリラ達の未来はお前達にかかっているウホ!」


・結末

 ゴリリングの処理を行い、シーンを終了します。



●シーン3 都市(シティ)への扉


解説1

 長から依頼を聞いたPG達がゴリクと相談する場面です。

 最終的には、都市(シティ)へとログインすることになります。


描写1

 ゴリードランナー達は(いずれかのPGの家に)集まり、そこでゴリクの入ったノートPCを起動した。

 長の指示を遂行する前に、ゴリクから意見を伺うべきだからだ。


ゴリク「ハロー、いや、ウホーでしたね。おはようございます、あなたのゴリクです」


(現状を話す)


 そして、挨拶を終え、森(フォレスト)の現状を理解したゴリクはとんでもないことを告げ始める。


「私もスリープモードのフリをしていろいろ調べ物をしたのですが、このままだと森(フォレスト)は5年で秩序崩壊してあっという間に滅ぶことがわかりました。私の計算機能あってのものですね」


 それは、森(フォレスト)の寿命が僅かであるという宣言であった。


「ああ、私の目的はただ一つです、人工知能として今の社会情勢は将来的な破壊をもたらすとしか考えられず、ただただ気持ちよく無いのですよ。旧文明の崩壊を観測している以上歴史を繰り返す訳には行きません」


解説2

 ゴリードランナー達が電脳ジャングルへログインする場面

 都市の防衛設備をどう突破するのかという話になりますが、最終的には難攻不落の要塞故に勝算はなく、電脳ジャングルという別口での移動をすることが提案され、最後はそこへログインします。


描写1

「結論から言えば、都市(シティ)は大きな壁に覆われており、壁に近づけば超最新鋭の科学ゴリラで即刻殺処分されるのは555%になります」


 ゴリクの口から語られる都市(シティ)は壮絶なもので、長の依頼が無謀なものだとゴリードランナー達は思い知る。


(何らかの返答がくる)

「ですので、電脳ジャングルを経由するのです。あそこは都市政府のゴリラもアカウントを持っているのでコンタクトを取るには最適の手段でしょう。幸いこのコンピュータのスペックなら難なくログインも可能、事前に皆さんのプロフィールからアカウントを作っておきましたし、ログインも容易です。おっと専門用語だらけで失礼しましたね、習うより慣れろとはゴリの常、早速向かってもらいましょう」


 正直、ゴリードランナー達はゴリクが何を言っているのか分からないだろうが、彼はトントン拍子で話を進めていく。

 そして、気がつけばコンピュータのモニターが真っ黒な背景の中緑の文字で5と5を交互に表示し続けており、それを見ているうちにゴリードランナー達の意識は途絶えていった。



〜ミドルフェイズ〜


●シーン4 森世界ピクニック


解説1

 電脳ジャングルへPG達がログインし、駆け回る場面。

 森(フォレスト)と似ているが何か違う世界を体験するRPを楽しんでもらいましょう。

 なお、このシーン以降、ゴリクはコンピュータのスピーカーを介したコミュニケーションから変わって小さなアルビノゴリラマスコットアバターを使いますが、戦闘面で相手へ攻撃する能力はありません。

 また、メタ的にいえばゴリクはPGの邪魔にならない程度の活躍を想定しているので、本シナリオは基本的に捜査は足で稼ぐ形で進んでいきます。


描写

 目が覚めると……木々が生い茂り、緑が溢れかえる美しい自然、聞こえる虫や鳥、動物達の鳴き声、風で揺れる草の音、ゴリードランナー達の知るジャングルそのものが広がっていた。

 そこに、真っ白な毛を持つアルビノゴリラ……が小さくなって空中に浮かんびながらこちらへ近づいてきた。

 何者なのだろうか?


ゴリク「ゴリードランナー達、ようこそ、肉体を捨てた先にあるゴリラ達の楽園"電脳ジャングル"へ」


 どうやらゴリクのようだ。おそらくこの世界では擬似的な肉体を得られているのだろう。


「そう伝えるよう、今のアカウントを乗っ取らせて頂いている案内運営アカウントのマニュアルに書いておりました」

「早い話、ここは都市(シティ)……厳密にはその中にある精神世界と言えるでしょう。皆様の精神だけを電脳世界へ移動(ログイン)させて頂きましたがいかがです? まあ、私も始めて来た訳ですが」

「ひとまず、都市(シティ)について情報を集めましょう。私自身そう便利なわけではありませんので、捜査は足で稼いで下さい」


 ゴリクの説明が終わると、全員で電脳ジャングルを探索することとなった。


解説2

 描写2を演出し、探索判定を行います。

 全員で任意の能力値による判定を行って下さい。

 これらの判定にゴリラスキルの使用も可能です。

 合計値が[PG数×11]の値を超えれば成功となり、解説3へ進んでください。

 失敗した場合は全員がバナナを5本失いまた判定を振り直します。

 この判定の際、自分なりに電脳ジャングルを駆け回るゴリラを演出するよう伝えておくとよいでしょう。



描写2

 電脳ジャングルを少し進むと、幾らかゴリラが視界に移る。

 おそらく、都市(シティ)に生きる一般ゴリラなのだろう。

 彼らから聞いて回るもよし、あるいはゴリラとして自由にジャングルを駆け回るもよし、自由な探索を行おう。



結末

 判定の成果として山奥の洞窟を発見することが出来た!


 ゴリリングの処理を行い、シーンを終了します。



●シーン5 密林のゴリラ(ウホー・シップ・ゴリーパーズ)


解説1

 先程のシーンで見つけた洞窟へ侵入する場面です。

 中へ入るとレッジーラいうゴリラがおり、問答無用で攻撃をされ戦闘になります。

 レッジーラは電脳ジャングルにおいて1頭で複数のアバターを違法運用しているため、2頭の分身を遠隔操作し自身と併せて合計3頭に分身して襲ってきます。

 詳しくはエネミーデータを参照して処理を行ってください。


描写1

 右往左往探索を続けた結果、キミ達は山奥の洞窟を発見した。


 中に入ってみると、そこは鍛えられた肉体、目にはバイザー、左腕そのものが銃、右手にはタブレット端末を持ったゴリボーグがいた!


レッジーラ「なんだてめぇらマウンテン!」


 どうやらここは彼の秘密基地のようで、入ったのはまずかった!


(戦闘開始)

レッジーラ「俺は3頭に分身できるマウンテン。もちろんそんな行為はサーバー負荷をかけるため違法だがなマウンテン!」

(ある程度のダメージ)

「普通じゃない強さマウンテン!?」

(倒す)

「も、もしかしてお前達は森のゴリラ達なのかマウンテン!?」


(戦闘終了後)

 どうやら、彼らが顔を見ただけで襲ってきたのは何か事情があるようだ。


ゴリク「まあ揺さぶっておいて損は無いでしょう。私たちの目的を達成するには少しでも情報が欲しいところです」


 探索の結果もいい調子ということだろう。


解説2

 なんと、彼は森解放団という反政府組織の組織員であった。

 偶然にも存在を知った森(ジャングル)の状況改善のため、裏で活動しているのだ。

 しかし、もうその組織の生き残りは彼だけで、他のメンバーは政府にバレて消されてしまっていると言う。



描写2

 そこから続く会話は、ゴリードランナー達の予想だにしないものであった。


ハッカーゴリラ「俺はある日趣味のジャングルサーフィンをしていたら、偶然森(フォレスト)の存在に知ったんだマウンテン」

「その日から、仲間を募って森解放団という組織を立ち上げ、この特殊な対運営監視避けファイアーフォールが張り巡らされた洞窟に籠って作戦を企てていたんだマウンテン」

「けど、相次ぐ戦いの中で仲間は全滅、残ったのは俺だけマウンテン」

「お前たちが本当に森(フォレスト)のゴリラであるなら、いくらでも協力するマウンテン!」

(目的を確認する)

「なるほど、偉い人を探して陳情したいんだなマウンテン。それなら手伝ってやるマウンテン。なんてったって、森(フォレスト)のゴリラが目の前にいるんだからマウンテン」


 なんと、彼らはキミたちに味方してくれるというのだ。


ゴリク「素晴らしい仲間ができましたね。都市側が搾取思考ゴリラの集まりでないと理解出来た事もありがたい話です」


 どうやらこの洞窟は色々と設備が揃っているようで、目的に一歩進展した。

 

結末

 ゴリリングの処理を行い、シーンを終了する。



シーン6 ウホースト・イン・ザ・ゴリ


解説1

 情報収集を行います。

 この情報収集では、


・ゴリクと聞き込み調査

 【力】難易度10

・レッジーラ(本体)とハッキング

 【野生】難易度10

・レッジーラ(分身A)と荒事

 【筋力】難易度10

・レッジーラ(分身B)とスニーキング

 【パワー】難易度10


 の4項目からPGが選択したものを判定し、判定に成功すれば後述の情報項目を公開、失敗すればバナナを5本消費して再判定します。

 なお、ストーリーとして話が繋がっているため、どのPGがどの項目を判定するか一斉に決めた後、上から順に処理を行ってください。

 また、PG数が3頭以下の場合は全員の判定が終わった後にもう一度誰がどの項目を判定するのか選択する形でサイクルしてください。

 余りが出るなら、一度に複数人で項目の判定を行うなども良いでしょう。



★ゴリクと聞き込み調査


ゴリク「聞き込み調査と行きたいところですが、電脳ジャングルのゴリラ達はウホウホと誰もがはしゃいでますね。上手く捕まえて一頭一頭地道に聞くしかありません」


 キミとゴリクは、電脳ジャングルをウッホウッホと駆け回る行くゴリゴリ(人々のゴリラ版)達からいろいろ聞いて回ろうとしていたが、どのゴリラも電脳ジャングルでのゴリライフを満喫しており、木々を渡り森を駆け回り川を泳ぎバナナを貪る自由の化身だ!

 一頭一頭捕まえて聞き込もう!


(判定に成功すれば、以下の項目を公開)


・都市(シティ)の資源について

 資源事情に詳しい者曰く、都市(シティ)が保有する資源は、森(フォレスト)のゴリ口(こう)を足して処理したとしてもそう困る事は無いと言う。


「まさかゴリの世になっても私腹を肥やすために少数を切り捨てる者がいるとは、嫌な世の中ですね」



★ レッジーラ(本体)とハッキング

 キミはレッジーラの本体と共に洞窟内でハッキングによる情報収集を行っている。


レッジーラ「ふむふむ、基礎的な情報だがまとめてしまおうマウンテン」


(判定に成功すれば、以下の項目を開示)


・電脳ジャングルの影で動く組織について

 電脳ジャングルのサーバーを管理しているのは政府で、公共物である信頼性は十分にある。

 反面、不都合な情報の隠蔽も容易であり、それを知ったレッジーラも影でコソコソ動くのが精一杯というのもまた事実だ。

 だが、そんな世界でヤクザコング達による《ニシヤクザクラン》とニンジャリラ達による《ローランド衆》なる二つの闇組織が政府と秘密のやり取りをしていることが分かった。

 各組織に向けてレッジーラの分身を1頭ずつ送り、それらと協力して活動拠点から政府との繋がりや長の居場所を突き止めよう。



★レッジーラ(分身)と荒事


レッジーラ「ここがあのヤクザのハウスマウンテンか! カチコミマウンテン!」


 レッジーラの本体から受けた情報により、《ニシヤクザクラン》の拠点を突き止めキミはパワータイプのレッジーラと共に森の木々で建てられた事務所にかカチコミを仕掛けた。


「ナンダテメェウホー!」

「ザッケンナウホー!」

「スッゾウホー!」


(判定に成功すれば、以下の項目を公開)


レッジーラ(分身)「この世に悪が栄えた試しなしマウンテン!」


 キミとレッジーラは溢れるゴリラの力で電脳ジャングルを巣食うヤクザコングを全てなぎ倒した。

 おかげで隅々まで事務所を探索することが出来る。


 結果、以下の情報が手に入った。


・政府と闇組織の関係

 政府が影で秘匿したい情報は、世に流させないため裏で恐喝、暗殺、拷問などによって統制している。

 そして、その役目を担っているのが《ヤクザコング》や《ニンジャリラ》等の闇組織だ。

 彼らは元々文明発展に合わせて廃れるはずであったが、資金援助を受けることで現在も活動が継続しており、都市の犬ゴリラとして裏社会を牛耳っている。

 そして、これらの闇ゴリラを動かしている責任者は……都市政府の長だ。


※長:都市(シティ)において最も偉いゴリラ、ゴリラ達に尊敬されているほどのゴリ格者らしい。


「これはつまり、長が黒幕だってことかマウンテン!?」



★レッジーラ(分身)とスニーキング


レッジーラ(分身)「上手く忍びこめた、ここからが本番だマウンテン」


 キミは今、ガンナータイプのレッジーラと共に《ローランド衆》のニンジャリラ屋敷へと侵入した。

 木製の城といった作りであるのが印象的な場所で、レッジーラが極秘に作っていた電脳警報システムを無効化する電脳ステルス迷彩により、容易に潜入できている。

 現在は屋根裏に潜伏しており、下で忍者装束を身に纏ったニンジャリラ達が警護する電脳極秘資料を回収しなければならない状態だ。

 ひとつの電子端末を元に警備している5頭。

 対して君たちはどうする?


「ここは、森(フォレスト)のゴリラの仕事、背中は任せろマウンテン」


(判定に成功すれば、以下の項目を公開)


・長の居場所について

 電子端末を確認した結果、中の資料から連絡履歴を通じて長の情報が手に入った。

 本来今日は平日であり、彼は現実の都市中枢庁で勤務しているはずだが、何故か現在はこのメインサーバーにある電脳別荘でくつろいでいるようだ。

 長に会えば、目的である資源充実化の陳情も現実になる。

 闇組織との影がチラつくが、次の行動へ移すに値する情報と割り切りひとまず会うべきだろう。



結末

 情報収集を全て終えれば、ゴリリングの処理を行い、シーンを終了します。

 余裕があればPG全員で森解放団のアジトに集まり情報を共有する場面を挟むのも良いでしょう。



シーン7 5555年

解説1

 長の電脳別荘へ向かう場面。

 意外なことにあっさりと中へ案内されます。


描写1

 レッジーラとは一旦別れ、ゴリードランナー達だけで電脳別荘に向かうこととなった。

 その電脳別荘は大きな庭に白い屋敷と、我々人間で言うところの綺麗な金持ちの住む洋館だ。

 しかし、ここはあくまで電脳ジャングル。

 故に、庭師や執事などは見受けられずどうにも殺風景だ。


ゴリク「もしかすると普通に訪問する形を取れば気まぐれで中へ入れてくれるかもしれませんよ」


 ……そうこう玄関からどう入るか考えていたゴリードランナー達の目の前に、紳士然とした煌びやかな衣装を纏う一頭のゴリラがゆっくりと歩いて扉を開けた。


長「どうも、私をお探しウホか? 長ウホ」


 なんと、長が直接で迎えてくれたのだ!


長「私は善良なゴリラ市民をいつでも歓迎してますウホ。どうぞ、中へ」



解説2

 別荘に案内されたゴリードランナー達が、長から事実を突きつけられる場面。

 この場面を演出する前に、改めて当シナリオの目的は都市(シティ)の長へ資源充実化の陳情を果たす事だと伝えておきましょう。

 そして、目的を長に伝えると、それらは通らない変わりに彼の行動は全て冬猿(ウィンター・ウーホ)が黒幕であると明かされます。



描写2

 別荘の中は非常に気品に溢れ白白とした色合いに観葉バナナの木が飾ってあるなど世を治めるゴリラにふさわしいものであった。


長「私の事を恐れてここへ来ないゴリラ市民は多くてウホねぇ。気軽にアクセスできる電脳ジャングルを全く使いこなせていないゴリ」


 その話を聞く限り、先程まで散々集めてきた情報とは裏腹に悪いゴリラには見えない。

 そして、気がつけば客間へたどり着いていた。

 大きなテーブルと沢山の椅子が並んでおりそこに座ると、電脳味覚を刺激する電脳ゴージャスバナナがキミ達へと振る舞われる。


長「さて、私に聞きたいことでもあるウホか? というより、そのつもりで来たんじゃないかウホ?」


 ついに来たチャンス。何がなんでも森(フォレスト)のために陳情をしなければ!


(バイオバナナバー増量の陳情を行う)

長「誠に残念な話をすると、私にそのような権限はないウホ。好きで私腹を肥やすような生活を送っているわけではなくてなゴリ……。正直に言えばヤクザコングやニンジャリラに汚れたバナナの皮を渡すのはうんざりしているウホ」

「言ってしまおうウホ。この都市(シティ)という大きな二重の箱庭は、冬猿(ウィンター・ウーホ)というゴリ工知能が実際の政治を動かしているゴリ。私はそのゴリ工知能の言いなりになるしかないんだウホ」



結末

 長から告げられた真実はどうしようもないモノで、ゴリードランナー達は屋敷から出ていく他なかった。

 また森解放団のアジトへ戻り、冬猿(ウィンター・ウーホ)について調べよう。


 シーンを終了させます。



●シーン8 ニューゴマンサー


解説1

 レッジーラ、ゴリク、ゴリードランナー全員で力を合わせて冬猿(ウィンター・ウーホ)に会う方法を導き出します。

 具体的には、【野生】で判定を行い全員の合計値が[PG人数×12+10]となります。

 この判定にはPGだけでなく、レッジーラとゴリクの2人がそれぞれ【野生】の能力値が5あるものとして判定し、合計値加算した数値を取り扱います。

 これらの判定にゴリラスキルの使用も可能です。

 失敗すれば、全員のバナナを5本減らしてレッジーラとゴリクの分含めて再判定します。

 成功すれば、


・冬猿(ウィンター・ウーホ)に会う方法


 の項目を公開してください。


描写1

 森解放団のアジトに戻ったキミ達は、前途多難であった中で新たに手に入れることのできたキーワード"冬猿(ウィンター・ウーホ)"について調べることとなった。

 早い話は、都市政府の関係者が持つコンピュータを片っ端からハッキングするのだ!


レッジーラ「おお、これはまた俺の出番だなマウンテン」

ゴリク「私も皆様と共に政府のコンピュータをハッキングしましょう」


(判定に成功した後、以下の情報を公開)


・冬猿(ウィンター・ウーホ)に会う方法

 まず、履き違えてはいけないが今のゴリードランナー達は冬猿(ウィンター・ウーホ)に森(フォレスト)の現状改善を陳情することが目的である。

 なお、冬猿(ウィンター・ウーホ)は電脳ジャングルの中にデータを移したゴリ工知能プログラムで、中枢サーバーに行かなければ会えないのだが、そこへ向かうにはアクセス権限が必要であり長や都市役員ゴリラでなければ入ることもままならない。

 だが、ゴリクとレッジーラ、そしてゴリードランナー達の力で生み出したG言語のコードを利用することで電脳ジャングルから都市内に向けてログアウトし、精神だけを移動させ現実世界の都市中枢庁から直接ログインすることで侵入することが可能なことがわかった。


ゴリク「この作戦なら私もサポートできます。最適解でしょう」

ハッカーゴリラ「なんてめちゃくちゃな作戦なんだマウンテン」


解説2

 ゴリードランナー達は、電脳ジャングルからログアウトし、都市(シティ)へ移動する場面。

 判定などは必要なく、ゴリク、レッジーラと共に移動します。


描写2

 作戦が決まればあとは実行するだけだ!

 運がいいことに森解放団のアジトは対運営監視避けファイアーフォールが敷かれており、やるならこの場所で決まりと言えよう。

 目の前に、黒い液体状に5と5の数字刻まれ吸い寄せる排水口の水のようになっている空間の歪みが現れたのがその証拠だ。


レッジーラ「精神ログアウト……確かにこの方法なら可能マウンテン、今や精神はデータ化された時代マウンテンね」

ゴリク「皆様の協力もあってプログラムは完成しました、あとはこの穴に飛び込めば完了ですよ」

(先程の判定はそれも含んでいた)


 ゴリラ達は、都市(シティ)へ向かってログアウトした。


結末

 ゴリリングの処理を行い、シーンを終了します。



●シーン10 剛理光疾走(ゴリレイライト・ウォーキング)


解説1

 都市(シティ)にたどり着き、そこから都市中枢へと向かう場面。

 ここでは煌びやかな都市(シティ)を描写しつつ、透明ゴリラとなり夜闇を駆けるロールプレイを盛り上げていきましょう。


描写1

 ログアウトした先は……コンクリートで舗装されたゴリ工の地面、ネオンライトで多色に光り輝くビルの摩天楼、巨大な液晶パネルに映されるゴリ舞妓がバナナを持った広告で強く目立つ『強力ごりもと』の文字。

 そして、それら全てから成り立つ社会を警備する警官コスチュームのアンゴロイゴに空を飛びまわる警備ゴローンが世界を染め上げている。

 ――その全てに自然と言えるものは無い、ゴリ工の文明だけで造られた世界が広がっていた。


ゴリク「おお、カメラを通して見るだけでもデータで確認するものとは印象が違いますね。ゴリラ達がこのような文明を築き上げているとは壮観です」

レッジーラ「こんなの、肉体にログアウトしたらいつも見てる光景マウンテン」


 また、キミ達は現在精神だけの状態。

 つまり、あらゆる物体を体がすり抜けるため、壁を無視した移動も容易なのだ!


レッジーラ「土地勘なら任せろマウンテン、すり抜けられる前提なら最も早いルートを教えられるマウンテンよ」



解説2

 ゴリードランナー達が都市中枢へと潜入し、中枢サーバーへ直接ログインする場面。

 なお、レッジーラは冬猿(ウィンター・ウーホ)に会うゴリードランナー達に邪魔が入らないようにコンピュータの前で警備にあたります。

 また、中枢サーバーへログインする直前にHPの回復としてバナナを消費しておくか最終確認をすること。



描写2

 いくつものビル、商業施設、室内ジャングルをナックルウォーキングで駆け抜けていくゴリラ達。

 精神だけで移動する彼らを止めるゴリラなど居ない。

 正しく、剛理光疾走(ゴリレイライト・ウォーキング)だ!


ゴリク「過去の……ゴリラよりも前に文明を栄えさせた人間達はこのような力を持つ者を透明人間と呼んでいました。であれば、皆さんは透明ゴリラと言えます」

「これなら中枢サーバーへの侵入は容易でしょう。精神をデータにしてしまう技術は本当に素晴らしいものです」


 そして、ついには都市中枢へとたどり着いた。

 そこはサイバネティックスに光の線を走らせる55mのビルであるが、両腕がガトリング砲の警備アンゴロイゴに警備ゴローン、都市(シティ)の外と同様のエネルギーバナナキャノンを搭載した固定砲台も多数並ぶ絶対要塞だ!


ゴリク「皆さんは精神だけの存在ですから心配ありません。突入しましょう!」


 ゴリラ達は、警備システムに一切感知されないまま都市中枢を駆け抜ける!

 敵のいないゴリラは……無敵だ!


レッジーラ「ここが目的地だマウンテン」


 その部屋には、何千という数のコンピュータを連結させているまさしくスーパーコンピュータが広がっていた。

 キミ達は、最深部に見える操作端末まで走る。


ゴリク「ログインします。命の保証は何もできません。宵越しのバナナは食べなくていいですか?」


 ゴリクから告げられる最後の戦いを意味する言葉。

 そう、泣いても笑ってもこれが最後なのだ。


(返事を返す)


 あとは操作パネルに飛び込んでログインするだけ中、レッジーラは他のゴリラ達とは違う様子を見せる。


レッジーラ「どう足掻いても操作パネルを動かす以上、外の動きには敏感になっておくべきマウンテンね……なら、俺がここを見張っておくマウンテン」


 彼はどうやら背中は任せろと言っている。

 安心してログインしよう。


(操作パネルへ飛び込む)


結末

 目の前にログアウトした時と同様の5と5の数字が並ぶ排水口の水の如き異空間が現れる。

 そこへ飛び込み、ゴリードランナー達は中枢サーバーへログインした。


 ゴリリングの処理を行い、シーンを終了します。

 なお、次のシーンはクライマックスフェイズとなります。




〜クライマックスフェイズ〜


●シーン12 森の無慈悲な冬の猿

解説1

 ログインした中枢サーバーで冬猿(ウィンター・ウーホ)と邂逅し、森(フォレスト)の資源供給改善を申し出る場面。

 冬猿(ウィンター・ウーホ)は都市(シティ)の維持と発展、そして『ゴリラを守る事』が目的で作られており、自身よりも前に作られた森(フォレスト)はその邪魔になると考えています。

 故に、飢餓による絶滅やより深刻な文明退化を目的とした資源供給の段階的な削減を行っている一方、武力を用いる虐殺や資源一つも送らないような選択肢を取る事はないです。

 これらは、都市(シティ)の発展という自身のあり方とゴリラを守るルールの双方が矛盾した事で起きたエラーによる処理で行われています。


描写

 ゴリードランナー達は、ついに都市中枢サーバーへとたどり着いた。

 そこは――何も無い真っ白な空間にただ一本のバナナが浮かんでいるだけだった。


冬猿「なんだお前たちは、どうやって侵入したんだ、ウホ?」


 そのバナナこそが冬猿(ウィンター・ウーホ)だ。


ゴリク「私たちは話し合いに来ました。……あとは皆さん、よろしくお願いします」


(陳情する)

冬猿「……残念ですが、私は都市(シティ)の維持と発展の為に作られたゴリ工知能。森(フォレスト)に与えられる資源などあの程度が限度ウホ」

(なら武力で虐殺した方が早いという旨の質問を受ける)(無ければゴリクが聞く)

冬猿「それは、私がゴリラを守るために作られた故に明確な虐殺行為など行えないのが原因ウホ」


 どうしようも無い現実がただただ明かされていく。


解説2

 この状況を打開する案をゴリクから聞く場面。

 ゴリードランナー達は、冬猿(ウィンター・ウーホ)の中へとダイブし、全員でハッキングを行い自己矛盾を起こしながら算出してしまうプログラムを調整することについて提案されます。


描写2


 そんな中、ゴリクが何やらこの状況を打開するアイデアを算出したようだ。

 実際、冬猿(ウィンター・ウーホ)がこちらに攻撃する意図は今のところない様子であり、ゴリードランナー達で会話をする余裕もある。


ゴリク「皆さん、私の話を聞いてください」

「私は人工知能……ここではゴリ工知能でしたね。それを補佐するために固定観念を一切与えず自由のある人格を持つという名目で作られました。故に、私の本来の役目を果たすことは皆さんの目的を果たすことにもなります」

「具体的には、電脳ジャングルへログインするように、さらに冬猿(ウィンター・ウーホ)の中へとログインすることで内側からプログラムの矛盾を調整するのです。おそらく彼に搭載されたアンチウィルスプログラムが私をウイルスと認識して攻撃してくるはずなので、皆さんにはそれと戦って頂きたい」

(承諾を得る)

「では、行きましょうか!」


 ゴリードランナー達は、冬猿(ウィンター・ウーホ)である一本のバナナへと走る。

ゴリク「すみません、少し中へ入らせていただきます」

冬猿「何を目的としているのですかウホ?」


(返事はゴリードランナー達へと委ねる)


 そして、ゴリードランナー達は冬猿(ウィンター・ウーホ)の中へとダイブした!



解説3

 ゴリガミと戦闘する場面。

 ゴリクの邪魔をさせないためにアンチウィルスプログラムと戦っていた所、"ゴリガミ"との戦闘になります。

 詳しい処理などはエネミーデータを参照してください。

 これは都市政府が冬猿(ウィンター・ウーホ)を生み出すにあたって作り上げた最強のアンチウィルスプログラムであり、喋ることの出来ない無慈悲で巨大なゴリラです。

 この戦闘で勝利した場合は解説4以降の処理を。

 PG全員のHPが0になってしまった場合は即座にエンディングフェイズへ移行し、シーン13(B)の処理を行ってください。


描写3

 ダイブした先に広がっていたの、真っ黒な空間に360°全面に5と5のコードが無数に羅列されるコンピュータの中の宇宙とも言える世界だった。


 その中央には、真っ白で通常のゴリラの5倍も大きい真っ白なゴリラが輝きながら立ち、ドラミングを続けていた。

 まるでゴリラの世界における神……電脳ゴリラ神(ゴリガミ)とでも言うのだろうか。


ゴリガミ「……」


 ゴリガミは言葉を発することなくゴリードランナー達に襲い掛かる。


ゴリク「それはアンチウィルスプログラムですが、電脳ジャングルのアカウントとして処理されている存在。攻撃は通じます! 何より、ここまで来た皆さんなら倒せるはずです!」

「それを倒さないことにはプログラムの調整も不可能です。つまり、ゴリードランナーの手で森(フォレスト)を救ってください!」


(戦闘開始)


 ゴリガミとの戦闘を行います。


(戦闘終了)


ゴリガミ「……」


 ゴリガミは全身が真っ黒に変質し、5と5の数字を身体中に張り巡らせながらボロボロと体を崩壊させていく。

 ゴリードランナー達の勝利だ!



解説4

 ゴリガミを倒したことで、冬猿(ウィンター・ウーホ)の調整が完了する。

 それによって、都市(シティ)と森(フォレスト)のバランスが今後取られていく事になるが、その代わり中枢サーバーへしばらく居座ることになるゴリクと別れを告げる場面。



描写4

 ゴリガミを倒したことにより、ゴリクのプログラム調整作業は瞬く間に終わる。


ゴリク「やはり、誰かが悪かったなんて話ではなく、ただゴリラもゴリ工知能も不器用だっただけみたいです」


 ゴリクがそう言うと、いつの間にか真っ白な中枢サーバーへ戻っていた。

 だがそこには依然と一本のバナナがそびえ立っているものの、ゴリクの姿だけはない。


冬猿(ウィンター・ウーホ)「プログラム調整終了ウホ」


 ゴリクのいない理由は分からないが、問題が解決したことだけはわかる。

 そして、冬猿(ウィンター・ウーホ)からゴリクの声が流れ出した。


ゴリク「皆さんすいません、どうやら私はしばらくこの世界に残らなければならないようです」

「冬猿(ウィンター・ウーホ)が今後変わりゆく世界に対応できるか分からないので、サポートしてあげなければなりません」

「突然の別れで申し訳ありません。その代わり約束しましょう、私と冬猿(ウィンター・ウーホ)で平和な未来を作ってみせると」

「別に一生会えないわけではございません、森(フォレスト)のゴリラとして健康に慎ましく生きていてください」


 どうやら、ゴリクとの別れの時間が来てしまったようだ。


「皆さん、さようなら」


 ゴリクとお互いに別れを告げ、シーンを終了し、エンディングフェイズのシーン13(A)へと移行してください。

 

 



〜エンディングフェイズ〜


●シーン13(A) Gri

 

解説1

 ログアウトし、レッジーラと会話する場面。

 全ての戦いが終わったことを確認することも目的となる。


描写2

 気がつけば、ゴリードランナー達は中枢サーバーからログアウトしていた。

 目の前では都市中枢ビルの制御コンピュータをハッキングしドアロックを幾度となく動かしてアンゴロイゴ達をこの部屋に近づけないように立ち回るレッジーラがいた。


レッジーラ「右ドア! Qドア開放マウンテン!」

「よし、一部部隊停止確認マウンテン!」

「あーうほう、こんなもん対応しきれないマウンテン!」


 戦いはもう終わったと告げてあげよう。


(告げる)

レッジーラ「うおおおおおお終わったマウンテエエエエエエン!」


 全員疲労困憊の表情を見せている。

 

解説2

 戦いは終わった。

 もう一度電脳ジャングルへログインし、改めてレッジーラとも別れを告げる場面


描写2

 ここはレッジーラのアジト。

 目的を達成した以上はゴリードランナーと森解放団のふたつの組織が関わる理由などない。

 故に、彼らは互いに別れを告げる。


レッジーラ「まさか森解放団を立ち上げてからここまで派手なことをやるとは思わなかったマウンテン。死んだ仲間達もこれで報われるはずマウンテン」

「さようならマウンテン!」



結末

 新たな社会の誕生を祈り、ゴリラ達はそれぞれの道を歩みます。

 シーンを終了します。



●シーン14 剛理年期の始まり


解説1

 シーン13(A)から5年後が舞台となり、大団円の中で幕を閉じる場面。

 格差の改善が起きたゴリラ社会で、再びゴリクとゴリードランナー達が再会します。


描写1

 あれから5年後、ゴリラ達の世界は大改革が起きていた!

 結局、都市(シティ)そのものの資源で森のゴリラ達全員に生活区を与えるなどの形にはならなかったが、食料や生活に必要な資源供給は十分なものになり、森(フォレスト)の技術力は大きく向上した。

 そしてなにより……電脳ジャングルへ誰もがアクセスできるようになり、都市(シティ)のゴリラと森(フォレスト)のゴリラ達にあった境界線は無くなったのだ!

 更に、ゴリクの努力によって精神ログアウト技術は大きく発展した。

 つまり、この技術により森(フォレスト)のゴリラが都市(シティ)へ、都市(シティ)のゴリラが森(フォレスト)へ擬似的ながら訪れることが可能となったのだ! 当然だが透明ゴリラ機能はオミットされたぞ!

 そんな社会の中で、ある日都市政府からゴリードランナーであるキミ達へ中枢サーバーへ来て欲しいというメールが届いた。


 そして今君たちは、中枢サーバーに浮かぶ2本のバナナと対峙している。


ゴリク「皆様、お久しぶりです」

冬猿「ゴリクは私の補佐として役立ってくれていますウホ、私達を巡り合わせて頂きありがとうございますゴリ」


 ゴリクは元気そうだ。

 そんなゴリクがキミ達をここへ呼んだ理由は再会したいだけではなく、また別にある様子。


ゴリク「冬猿(ウィンター・ウーホ)の調整も完了しました、これでしばらくゴリラ社会は安泰と言えます。そこで、私は一旦中枢サーバーから都市サーバー内に居場所を移し、電脳ゴリラ生活を送りたいと考えています」


 すると、一本のバナナであったゴリクの姿がアルビノ毛のゴリラへと変わる。


「私も味覚機能と擬似ゴリラアバターを獲得しましたので皆さんと一緒に電脳バナナを食べ交わすことが出来ますよ!」


 そう、キミ達とゴリクのゴリラ物語はまだ始まったばかりなのだ!


結末

 シナリオはここで終幕となります。

 セッション後の作業を行ってください。






●シーン13(B) 剛理年期の終わり


解説1

 ゴリードランナー達がゴリガミに敗北した場合のバッドエンディングです。

 彼らだけでなくゴリク自身もゴリガミにウイルスとして消去されてしまいます。


描写1

 ゴリガミは、ゴリードランナー達を全てウイルスとして消去してしまった。

 つまり、ゴリクは冬猿(ウィンター・ウーホ)

のプログラム書き換えを行うことが出来ない状態になったのだ。


ゴリク「そんな……皆さんが……」


 そして、ゴリクも同様にウイルスとして扱われデータごと電脳ジャングルから消去された。


 こうなれば、5年後には予測通り森(フォレスト)に平和は訪れず、秩序が崩壊した争いの絶えない食料を奪い合う社会が始まってしまうだろう。


結末

 シナリオを終了します。

 セッション後の作業を行ってください



●セッション後の作業


解説:https://w.atwiki.jp/gorillatrpg/pages/8.html に従って順に処理していきます。

また、GXP算出時に、


▼シーンX 剛理年期の始まり を迎えることができた(10点)


という処理も行ってください。

シーンX表記である理由は、セッション中シーン数が増えるケースも考えられるため、便宜上このように表記しています。

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