第12話 レイン・ロッド

「ジャンジャカジャン!」

「ドンドン! ピュウピュウ! パフパフ!」

「アハッ!」

 ポーちゃんたちの笑い声から始まる。

「いや~、何文字書いた?」

「約20万と3万5000字であります。」

「やっと我々の苦労が実ったね。アハッ!」

 ゴットカードの初期方針が決まり大喜びのポーちゃんたち。

「初期はすっぴん! 軽装! 普通の人間、見習い剣士からスタートだ!」

「兵士シリーズは武器屋でお金を貯めて買ってね。」

「モンスターを倒しまくると稀にモンスター・アーマーもドロップでゲットできるよ。」

 なんか初めてゲームの初期設定ができた感じ。

「武器を買ってなれる兵士シリーズは、歩兵、騎士、重装兵、弓兵、魔法使い、僧侶は安い。中級、上級になるにつれて高い装備を買わないと進化できないのだ。」

「分かりやすくてシンプルなシステムだ。上級魔法使いとかフレア1億円とかだよ。ゲームの中で株か不動産を買って転売して上手に儲けてね。」

「それが嫌な人は超超超レアのキャラクターを課金してガチャから手に入れてね。アハッ!」

 最後は課金のご案内はお約束。

「ということは、初期のすっぴん、軽装、普通の人間、見習い剣士は自身のアバターを作成可能だね。」

「一番ゲーマーが好きな展開だ。ここに繋がるまでに約23万字! とても長かった! 諦めなくて良かった! セーフウエスト先生! ウルウル。」

「早く強くなりたい人は石油王並みに課金しまくってね! アハッ!」

 おお! 考えることがあると思考が活性化し、表情が豊かになる。それが人間かな。

「でも、たぶん。イベントの竜の探求のもう中盤だよね。」

「ということは、歩兵さんとかは中盤の装備を買って強くならないといけないんじゃないかな?」

「そういえば竜の探求には銅、銀、金だけでなく、呪いの装備シリーズもあるんだって。アハッ!」

 呪いの剣。呪いの兜、呪いの鎧。呪いの盾。悲しいけど完全に最強のユニット確定だよね。


ピキーン!


 ポーちゃんのサイキック能力が開花する。

「オチを言ってしまうと、勇者トロと魔王ドラゴン・キングは仲良しなんだ。」

「なんですと!?」

「最終的に勇者トロに呪いシリーズの装備をさせて最後の敵にしよう。」

 絶対にクリアできない。クリアできないイコール超超レアの勇者トロと魔王ドラゴン・キングをドロップさせる気はない運営。

「なんか知らんが、すごい設定だ!?」

「とてもリスペクト作品とは思えない!?」

「勇者トロが呪いシリーズの装備をする時の気持ちはどんな気持ちなんだろうね? 自ら? それとも魔王ドラゴン・キングに無理やり装備させられるのかな?」

 

ピキーン!


 またポーちゃんのサイキック能力が目覚めた。

「相手の気持ちを考える・・・・・・そこが私の物語には足らなかったのか!」

「人間一人なら平和。二人なら争いが起こる。でも愛も二人でしか生まれない!」

「だから私たち3人はお友達! アハッ!」

 人の共感。人の指示を得る方法。相手の気持ちを考える。

「この世の中、嫌なことばっかりで忘れていたのかもしれない。」

「スマホばっかりで、家族や他人と接することがなくなった時代。」

「家から出ない。ネットで出前。ネットでコミュニケーション。本当は一人ぼっち。」


ピキーン!


 またまたポーちゃんのサイキック能力が覚醒する。

「家族割なんてどうかしら?」

「ゴットカードは家族割のあるカードゲームです。」

「家族で登録すると課金額の10パーセントをキャッシュバック! みんな偽りの家族でたくさんアカウントを作って利用者数の水増しを宜しく!」

 複垢を作ってもらうアルバイト代みたいなものだ。


「文字数のリミッターを超えてます!」

「次回は、家族割を考える。家族で遊べるゲーム仕様を考えるです!」

「それでは戦闘の時間です! アハッ!」

 宿題は持ち越しである。


「助けてください! ゴールド男が暴れているんです!」

 サライの町のシンジ・ムラタニの墓でモンスターが暴れていた。

「私たちに任せてください!」

「魔物さんから次の道しるべを聞かないと先に進めないのよね。」

「アハッ!」

 ポーちゃんたちはモンスターと戦う。

「ゴーゴー!」

 ゴールド男が現れた。


ゴールド男。

レベル19。

全ステータス38。

お金190円。


「俺の名前はゴールド男。魔王ドラゴン・キング様の部下だ。スワンプの洞窟に鍵を持っ行くとドラゴンの部屋に行ける。ドラゴンは強敵だが倒すとラダトムの姫を助けることができる。姫をラダトムの王様に合わせるとプリンセス・ラブが貰える。プリンセス・ラブは大幅に能力を上げてくれるアイテムだ。分かったか! おまえたちを倒してやる!」

「次の行き先を教えてくれてありがとう。ペコリン。」

「なんて親切なモンスターさんなの!」

「アハッ!」

 頭を下げる礼儀正しいポーちゃんたち。


「いくよ! 愛ちゃん! ミキちゃん!」

「おお!」

 ポーちゃんたちも気合を入れる。

「いでよ! 歩兵さん!」

「おお!」

「いでよ! 愛騎士!」

「おお!」

「いでよ! マウス・ナイト!」

「おお!」

 ポーちゃんたちはゴットカードからユニットを召喚し戦う。

「ゴーゴー!」

 モンスターが攻撃してくる。

「キャアアアアアアー!」

 必死でかわすポーちゃんたち。

「今度はこっちの番よ! いくよ! 歩兵さん!」

「おお!」

「必殺! 投火短剣! 36連の舞!」

 サイキッカーに覚醒したポーちゃんが歩兵さんに36本のナイフを操らせ攻撃する。

「愛騎士!」

「おお!」

「秘技! ハート・ブレイク!」

 愛ちゃんの指示で愛騎士が剣で攻撃する。

「マウス・ナイト!」

「おお!」

「必殺! ネズミ斬り!」

 ミキちゃんの指示でマウス・ナイトが攻撃する。

「ギャアアアアアアー!」

 ポーちゃんたちは魔物を倒した。

「正義は勝つ!」

 歩兵さんたちは勝った。

「やったー! 勝った! わ~い!」

 大喜びのポーちゃん。

「みんな、ありがとう。アハッ!」

「人ではダメでもお友達で助け合えば何でもできるよ!」

「その通り! アハッ!」

 ポーちゃんたちは友情を強める。


パーティー107戦107勝。

パーティーマネー14550円


ポーちゃん。

内政0

外交0

武力3

魅力100


歩兵さん。

HP38

MP30

攻撃力30

防御力30

素早さ30

魔法力30

運30


職業

歩兵。ステータス補正無し。

自称、武器投士。特殊。ニュータイプ用のサイキックジョブ。


装備

武器、銅の剣。攻撃力1

   ナイフ36本。

体、銅の鎧。防御力1

腕、銅の盾。防御力1

頭、銅の兜。防御力1


アイテム

なし。


スキル。

投石。

投短剣。

投剣。

摩擦で火をつける。

火投石

火投短剣。

火投剣。


短剣36連の舞。


火の属性0

水の属性0

雷の属性0

風の属性0

土の属性0

聖の属性0

闇の属性0



愛ちゃん。

内政1

外交1

武力1

魅力1


騎士

HP48

MP40

攻撃力40

防御力40

素早さ40

魔法力40

運40


職業

騎士。ステータス補正全ステータス1。


装備

武器、銅の剣。攻撃力1

体、銅の鎧。防御力1

腕、銅の盾。防御力1

頭、銅の兜。防御力1


アイテム

なし。


スキル。

騎士斬り。

ハート・ブレイク


火の属性0

水の属性0

雷の属性0

風の属性0

土の属性0

聖の属性0

闇の属性0



ミキちゃん。

内政100

外交100

武力100

魅力100


マウス・ナイト。

HP100

MP100

攻撃力100

防御力100

素早さ100

魔法力100

運100


職業

ねずみ騎士、干支12神の一人。出演作は干支戦記。


装備

武器、ねずみの剣。攻撃力100

体、ねずみの鎧。防御力100

腕、ねずみの盾。防御力100

頭、ねずみの兜。防御力100


アイテム

なし。


スキル。

ねずみ斬り。

窮鼠猫を噛む。


火の属性0

水の属性0

雷の属性0

風の属性0

土の属性0

聖の属性100

闇の属性0


「ありがとうございます。おかげで助かりました。」

「いえいえ。困った時はお互い様です。」

 サライの町の人々はポーちゃんたちに感謝する。

「これがシンジ・ムラタニの形見ね。」

 シルバー・ハープを手に入れた。

「行きましょう。レイン・シュラインへ!」

 ポーちゃんたちは雨のほこらへ向かう。


「ポロポロ~!」

 ポーちゃんは銀の竪琴を奏でた。

「これがレイン・ロッド。」

 雨の杖を手に入れた。

「すごいイベントストーリーは省略型ね。」

「字数の問題よ。長いと活字離れの一般大衆は読まないのよ。」

「気にしない。気にしない。一休み。一休み。アハッ!」

 坊主とネズミのコラボレーション。

「次はドラゴン退治ね! 待っててね! お姫様! 直ぐに助けるから!」

「おお!」

 ポーちゃんたちの冒険はつづく。

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