第10話 ホーリー・シュライン

「そろそろ膨大なゴットカードの情報量に頭がパンクしてきたわ!?」

「リアルも忙しいしね。」

「そういう意味では戦闘シーンって、ありがたや。アハッ!」

 お馴染みのポーちゃん、愛ちゃん、ミキちゃんの三人組。

「まずは整理から始めるか。」

「え!? 小学一年生で生理!? ポーちゃんってませているのね。」

「やめなさい! それは月に一度のものです!」

 さすがに小学一年生では妊娠しないだろう。

「魔法だ。魔法を整理しよう。」

「魔法には火の魔法ファイア。水の魔法アクア。雷の魔法サンダー。風の魔法ウインド。土の魔法ランドがあるわ。」

「で、今回の問題は、属性魔法があるということは、ユニットによっては強い耐性の属性と弱い耐性のものが存在するということよね。」

「そうそう。そうすると例えば、火の玉は火の魔法ファイアで攻撃されると傷が回復する。逆に水の魔法アクアで攻撃されると倍ダメージを食らう。」

「やめて!? 今の情報量だけでも多いのに各属性の耐性までステータスにつけるのは!?」

 ポーちゃんは頭がグルグル回っている。

「でも、それをやると文字数が稼げるわよ! どうせコピー貼り付けだけだし。」

「そうね。後は装備を変えた時だけいじればいいだけだもんね。お得よね。アハッ!」

「はい! やります! 属性をステータスに付けます!」

 お得という言葉に弱いポーちゃん。

「できました! 属性付け!」

「ちゃっかり聖と闇を付け加えてるわ。」

「私だけ聖に100を付けちゃった。アハッ!」

 ポーちゃんと愛ちゃんはただの銅の装備なので属性ステータスに付与はない。


「はい! 次の提案は、そろそろ恋バナにするためにも男の子キャラクターが欲しいわね。」

「それいい! 私たち3人で血みどろの男を奪い合う展開! そして3人とも妊娠してしまうの!」

「やめなさい! そんな昼ドラみたいなドロドロした物語は!」

 これでも3人は仲良しさ。

「でも、次って、もし男の子が現れても、名字が田中くんなのよね。ダサい!」

「田中といえば、みなみちゃんじゃない。同姓同名はよくあることだし。個人情報保護法もクリアしてるわ。だって特定できないんだもの。」

「それに私たち小学一年生だし。」

 こういう時に小学生設定が生きてくる。

「待てよ? ということは私はポーちゃんでなく、佐藤浩一の同姓同名さんで良かったのね。あとは佐藤栄作、佐藤健とか。」

「じゃあ、私は鈴木一郎かしら?」

「高橋の私は・・・・・・名人!? アハッ!」

 芸能人の同姓同名はリスクが高すぎるのでやめておこう。ちなみに5番目の伊藤だと、伊藤シロー・・・・・・。やっぱりやめておこう。

「昔、最強の歯科助手のみなみちゃんっていたな。名字はなんだったかしら?」

「面倒臭いから田中はみなみにしておこう。」

「みなみちゃんが将来、最強の歯科助手になるまでのお話です。アハッ!」

 かもねで、あしからず。

「どのタイミングで登場させる?」

「一度、私たちが学校に戻ってからクラスメイトの初心者でいいんじゃない?」

「それか、どこかの対戦相手とか。ゴットカードの練習試合とかでもいいんじゃない。」

「見えた!」

 ポーちゃんのサイキック能力が覚醒する。

「ゴットカード部だ! 部活動にしよう。」

「それって遊び王カードみたいな設定ね。」

「まあまあ、定番だから仕方がないよ。それをダメっていったら、ほとんどの作品が存在を消されるよ。リスペクト。リスペクト。アハッ!」

 確かに部活動、トーナメント戦、リーグ戦、練習試合とかがパクリで使用禁止だと最初の1つ目の作品以外はダメになる。同じジャンルの作品が腐るほどあるから何でもいいのが出版業界やアニメ業界だ。暗黙のルールはパクリは認めなければリスペクト! アハッ!


「まずい!? 今後の展開を考えていたら1話3000字を超えている!?」

「大変!? 急いでホーリー・シュラインに行って魔物をぶっ飛ばさなくっちゃ!」

「さあ! 戦闘のお時間です! アハッ!」

 ドンドン! ピュウピュウ! パフパフ!


「助けてください! 赤オオカミが暴れているんです!」

 聖なるほこらでモンスターが占拠していた。

「私たちに任せてください!」

「魔物さんから次の道しるべを聞かないと先に進めないのよね。」

「アハッ!」

 ポーちゃんたちはモンスターと戦う。

「赤ガルがル!」

 赤オオカミが現れた。


赤オオカミ。

レベル17。

全ステータス34。

お金170円。


「俺の名前は赤オオカミ。魔王ドラゴン・キング様の部下だ。リトルダムで買った鍵でラダトムの城の鍵が開くぞ。そこにサン・ストーンがある。サン・ストーンはレインボー・ブリッジを作るために必要なアイテムだ。分かったか! おまえたちを倒してやる!」

「次の行き先を教えてくれてありがとう。ペコリン。」

「なんて親切なモンスターさんなの!」

「アハッ!」

 頭を下げる礼儀正しいポーちゃんたち。


「いくよ! 愛ちゃん! ミキちゃん!」

「おお!」

 ポーちゃんたちも気合を入れる。

「いでよ! 歩兵さん!」

「おお!」

「いでよ! 愛騎士!」

「おお!」

「いでよ! マウス・ナイト!」

「おお!」

 ポーちゃんたちはゴットカードからユニットを召喚し戦う。

「赤ガルがル!」

 モンスターが攻撃してくる。

「キャアアアアアアー!」

 必死でかわすポーちゃんたち。

「今度はこっちの番よ! いくよ! 歩兵さん!」

「おお!」

「必殺! 投火短剣! 36連の舞!」

 サイキッカーに覚醒したポーちゃんが歩兵さんに36本のナイフを操らせ攻撃する。

「愛騎士!」

「おお!」

「秘技! ハート・ブレイク!」

 愛ちゃんの指示で愛騎士が剣で攻撃する。

「マウス・ナイト!」

「おお!」

「必殺! ネズミ斬り!」

 ミキちゃんの指示でマウス・ナイトが攻撃する。

「ギャアアアアアアー!」

 ポーちゃんたちは魔物を倒した。

「正義は勝つ!」

 歩兵さんたちは勝った。

「やったー! 勝った! わ~い!」

 大喜びのポーちゃん。

「みんな、ありがとう。アハッ!」

「人ではダメでもお友達で助け合えば何でもできるよ!」

「その通り! アハッ!」

 ポーちゃんたちは友情を強める。


パーティー106戦106勝。

パーティーマネー14370円


ポーちゃん。

内政0

外交0

武力3

魅力100


歩兵さん。

HP36

MP30

攻撃力30

防御力30

素早さ30

魔法力30

運30


職業

歩兵。ステータス補正無し。

自称、武器投士。特殊。ニュータイプ用のサイキックジョブ。


装備

武器、銅の剣。攻撃力1

   ナイフ36本。

体、銅の鎧。防御力1

腕、銅の盾。防御力1

頭、銅の兜。防御力1


アイテム

なし。


スキル。

投石。

投短剣。

投剣。

摩擦で火をつける。

火投石

火投短剣。

火投剣。


短剣36連の舞。


火の属性0

水の属性0

雷の属性0

風の属性0

土の属性0

聖の属性0

闇の属性0



愛ちゃん。

内政1

外交1

武力1

魅力1


騎士

HP46

MP40

攻撃力40

防御力40

素早さ40

魔法力40

運40


職業

騎士。ステータス補正全ステータス1。


装備

武器、銅の剣。攻撃力1

体、銅の鎧。防御力1

腕、銅の盾。防御力1

頭、銅の兜。防御力1


アイテム

なし。


スキル。

騎士斬り。

ハート・ブレイク


火の属性0

水の属性0

雷の属性0

風の属性0

土の属性0

聖の属性0

闇の属性0



ミキちゃん。

内政100

外交100

武力100

魅力100


マウス・ナイト。

HP100

MP100

攻撃力100

防御力100

素早さ100

魔法力100

運100


職業

ねずみ騎士、干支12神の一人。出演作は干支戦記。


装備

武器、ねずみの剣。攻撃力100

体、ねずみの鎧。防御力100

腕、ねずみの盾。防御力100

頭、ねずみの兜。防御力100


アイテム

なし。


スキル。

ねずみ斬り。

窮鼠猫を噛む。


火の属性0

水の属性0

雷の属性0

風の属性0

土の属性0

聖の属性100

闇の属性0


「ありがとうございます。おかげで助かりました。」

「いえいえ。困った時はお互い様です。」

 聖なるほこらの人々はポーちゃんたちに感謝する。

「次はラダトムの城で怪盗ごっこだぜ!」

「おお!」

 ポーちゃんたちの冒険はつづく。


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