第4話 修弥と翔也の場合
高校3年の夏、俺たちの学校は2年から3年にかけてのクラス替えがないため、相変わらずのメンバーで過ごしていた。
ある日、いつも通り教室へ行くとなにやら修弥と翔也の様子がおかしい。
いつもはどんな時でも一緒にいるはずなのに、今日はお互い自分の机で過ごしている。
「あいつら、どうしたんだ?」
「昨日の試合、負けたらしいよ。詳しいことは知らないけどその後からあんな感じらしい。」
那月に聞いてみると、どうやら昨日の試合が原因だという。2人は野球部に所属している。昨日は甲子園予選の準々決勝が行われた。万年2回戦負けのうちの学校としては今年は豊作の年だったらしく、いいところまで行けるのではないかと期待されていた。
そんな野球部のキャプテンでキャッチャーを修弥が、ピッチャーを翔也が担っていた。
詳しい試合内容は分からないが、どうやら相手は優勝候補筆頭の学校だったらしく、途中までは接戦だったものの、翔也が肩を痛めた9回裏にサヨナラホームラン。惜しくも負けてしまったらしい。
その後に2人の間でなにかがあったらしく、次の日つまりは今日までこの様子ということだ。
「あいつらが一緒にいないと調子狂うよなー。」
那月は特別触れることなく、2人の様子を見ていた。
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