第7話 恩返しは拳で


望月青葉を助けたい。


別に俺の身体なんて今はどうでもいい。


助けてくれた人に助け返すのは当たり前だ。


だから、、、だからこそ、、、






俺でも本気を出せばやれるかもしれない。




いや、やってみせる。



※※※※※※※※※※※※


俺は3人の中で青葉を捕まえていたリーダー格の男を殴った。



相手も身体はデカいが、不意打ちに弱いのは、皮肉ながら俺と一緒のようだな。




やってやる。負傷中?脳震盪?知ったことか。




こいつら3人ボコして、青葉助けて、こいつら連行させてパーフェクトゲームだ。



「ぐはぁっっっ!!」


リーダー格の男は少し後ろに吹っ飛び転けた。




「テメッ、やりやがったな!!!」



坊主頭の野郎が俺に殴りかかってくる。


俺はそれを手で捌き、掴んで捻る。



「ぐっ、、、!」


相手は手首を捻られて小さな悲鳴を上げた。



すかさず顔面にグーパンを放り込む。


「がぁっっ!!」


坊主頭も殴られた衝撃でその場に倒れた。




「あと1人だ。」


そう呟き、最後のメガネ野郎に殴りかかろうとする。



が、




「うっ、、、、!」


殴ろうとした瞬間、ひどい頭痛と目眩がして、足元がフラフラになってしまう。



まぁそりゃあそうか。



脳震盪起こしてたんだ、そんなすぐに回復しないわな。



そうしていると



「足元がお留守だぞオラァ!!!」



メガネのやつが俺に殴りかかってくる。


俺はそれを避けることができず、モロに食らってしまった。



ガンッ!!!


という音とともに、俺は倒れる。



「くっ、、そ。」




そしてリーダー格の男も起き上がりこちらを睨む。


「いっ、、、てぇーな。」



「舐めてんじゃねぇぞ、ガキが!!!」


リーダー格の男は倒れている俺にパンチを入れる。


バキボキと俺の身体が悲鳴をあげる。



「ぐ、、、ガハッ、、、、!」



「紅君!!!!」



青葉も悲鳴を上げる。



くそ、、、こうなれば集団リンチだ。


俺に勝ち目は薄い。


だがこのままでは青葉が、、、、、。





「逃げろっ!!!!!!」




俺は痛みを我慢して叫んだ。



こいつらは今は俺を殴っていて青葉からは離れている。今なら少し逃げて職員室にでも行けば青葉は助かるはずだ。



「でも、紅君その状態じゃ、、、、!」



いいから、はやく行け。


俺は目で青葉を睨んだ。




「、、、、、わかった。」



そう言うと青葉は走って去っていった。



これでいい。


こいつらはまたもや不意をつかれたのだ。


言ってやるよ、、、、、、、!



「ざまぁwww」



負けているのにも関わらず、俺は自分でも驚くほどのゲス顔でそう言ったらしい。



相手はブチ切れ、さらに俺を殴る。


「あぁ!?舐めてるよな?おいテメゴラァ!!」



「もうあの女はいい!!!こいつ半殺しだ。」




ボガン、バキッ、バコッ、ドゴッ、バキッ、




そう言ってさらに俺を殴る。殴られる。





頭から血が出ている。


鼻と口から血が出ている。


身体中は痛むし、痣だらけになってくる。



でも、、、お前らが俺を殴っている時点で、もう俺の勝ちなんだよ、、、、。



まだだ、、、耐えろ、、、




ドゴッ、ドスッ、ボスッ、ドンッ、ボコッ、ボゴッ、ガッ、バギッ、ドゴッ、ドスッ、ボスッ、




まだ、、、、だ、、、。




ドゴッ、ドスッ、ボスッ、ドンッ、ボコッ、ボゴッ、ガッ、ドゴッ、ドスッ、ボスッ、ドンッ、ボコッ、ボゴッ、ガッ、






もう腕も上げれねぇくらいに負傷している。


でも、、、俺はまだやれる。今俺にしかできないことを、、、本気でやる。






ドゴッ、ドスッ、ボスッ、ドンッ、ボコッ、ボゴッ、ガッ、ドゴッ、ドスッ、ボスッ、ドンッ、ボコッ、ボゴッ、ガッ、ドゴッ、ドスッ、ボスッ、ドンッ、ボコッ、ボゴッ、ガッ、ドゴッ、ドスッ、ボスッ、ドンッ、ボコッ、ボゴッ、ガッ、バギッ、ボゴッ、ドゴッ、ドスッ、ボスッ、ドンッ、ボコッ、ボゴッ、ガッ、、、、、




「はぁ、、、はぁ、、、こんなだけやりゃあ反省もしただろ、、、、。もう立てねぇよコイツ。」


「行こうぜ。」


「そうだな、センコーが来ても面倒だ。」



そういって奴らは歩き出す。




俺はまだ、、、、、、、止める。




「おいおい、、、そんだけで、、、いいのかよ、、、。お前ら案外、、、、雑魚だな、、。」





「、、、、、、あ?」




「決めた、、、コイツぶっ殺す。」




ぶっ殺す宣言されちゃったか、、、、。


言い過ぎた、、、、かな、、、?



まぁいいや、、、。どうせコイツらの、、負け、、だ、、、。





俺が意識を失いかけたその時









「おおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!!!!!!!

コウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!」




   ドガッッッ!!!!!!!!!




「グハァッッッッ!!!!」



リーダー格の男がぶっ飛ぶ。






あぁ。このうるさい声は、、、、、、、。



はっ、おせぇよ、、、、。











「俺の相棒を、、、、助けに来た!!!!!!」





「そこまでだ下衆共。

 私が舞台の幕を引いてやろう、、、、、。」









本堂渓&江口、現着。
















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