ss ナース

私の小説史上最もエッチになっちゃいました。ごめんなさい。



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10月のある日


結人は、空間魔法のワープ理論についての討論会があるらしく、今日は遅くまで帰って来ない。

例のごとく、咲夜は自室にこもってインターネットに潜っていた。最近の習慣にもなりつつあるコスプレのグッズを漁るためだ。

今回も、いくつかの候補は上がった。しかし、ピンと来るものがない。


画面をスクロールしていると気になる記事をみつけた。


「『ナース』ですか・・・・・・面白そうですね。今回はこれにしましょう!」


そして、咲夜は動き出す。今回からはコスプレの衣装を自作する事にした。道具と材料を買い揃え、作っていく。

手術などの知識は無いが、回復魔法の知識はある。事前準備を完璧にし、結人が帰って来るのを持った。



✳︎



東北で行われた討論会はとても濃い内容であった。結人は、空間魔法の第一人者ではあるが、知識としての空間物理学はほとんど素人同然。そのため、こうして意見の擦り合わせのために討論会を行うのだ。

結人もその討論会を楽しみにしていた。日本中、いや世界中から色々な科学者が集まって討論を行うのだ。興味深い意見や新しい発想大歓迎で、さらに実演できるものはその場で結人が実験を行ったりする。

科学者達からもその討論会は大好評であった。


ちなみにだが、結人はその討論会を行う時のみ、仮面を外している。流石に、髪の毛の色は白いままだが、あのアイドル顔負けの美顔を晒している。

科学者達の中に、それを盗撮してネットに公開するような不届き者はいないからだ。


という事で途中にお昼休憩を挟みながら朝の9時から午後7時までぶっ通しで行われた討論会を終えた結人はヘロヘロなまま帰宅するのだった。


飛行魔法を使って急いで東京に戻った結人は、東京校の寮の7階にある自室を目指す。

2重に作られた無駄に堅固な扉を開き中に入る。


「ただいまー」


「お仕事お疲れでした、結人さん。」


「うん、ただいま。いやー今日も濃かったよ〜って何その格好!」


「今日は私が結人さんの心と身体をケアさせていただきます!」


そう、咲夜は美しく伸びた白い自分の髪を触りながら言う。頭の上には薄いピンク色のナースの帽子がちょこんと乗っており、可愛らしいナース服で身を包んでいる。

ナースという人種にあまり会った事はないが、布面積が小さく感じる何か普段よりも色っぽく感じる。


「あ、うん。ぜひともお願いするよ。」


「ではまずお風呂に入りましょう。ナースとして、入浴のお手伝いをさせていただきます。」


そう言うと、せっかく着ていたナース服の脱ぎ始めた。恥ずかしくなり目を逸らす。

ほぼ毎日一緒に入っているが、今日はなんだがいつもと覚悟が違う。結人も脱衣所に行くと、咲夜に背を向けながら脱ぎ始めた。


咲夜に背中を押されて風呂場に入り、椅子に座ると、背後から抱きつかれた。そして耳元でこう囁かれる。


「身体の隅々までしっかり洗って差し上げますね。」


思わず身体がビクッと震えた。結人と咲夜は普段よく一緒に入っているが、身体を洗うのは別々である。

咲夜が、結人の頭や背中を洗うことはあっても全身を洗ってもらった経験はない。


「ではまず、頭から洗っていきますね〜」


咲夜は、手にシャンプーをつけると、優しい手つきで結人を洗い始めた。

可愛らしい鼻歌を歌いながら、一生懸命に擦る咲夜。

だが、結人は別の地点に危機が迫っていた。

メロンとまでは行かないが、同級生の中では間違いなく大きいという部類に入る果実が結人の精神を攻撃する。

背中にクリーンヒットされた果実の存在を結人はすぐに気づいた。

世界最強とて男の子である。人より欲望は少ないが、なにぶん相手絶世の美少女が悪すぎた。


結人を常に観察している咲夜はその反応にすぐに気づく。


「ふふふ、結人さんったらエッチですね。想像してしまいましたか?」


「うっ!」


咲夜はもちろん狙ってやっていた。結人の性格や考え方を完璧に知り尽くした咲夜は結人攻略という点でも無敵だ。

ベッドインへの道は確実として、どこまでお互いの気持ちを高める事ができるかを計算し尽くしている。

そして、更なる追い討ちをかける。


「ふふふ、今夜も楽しみですね。」


正面からの顔面右ストレートは結人に大ダメージを与えた。

耳元で囁かれたため、さらに威力が倍増した。結人の顔は照れて真っ赤になる。


「しょ、しょうがないじゃん咲夜、咲夜がその・・・・・・可愛い過ぎるから・・・」


「ありがとうございます、結人さんも世界一カッコいいですよ。」


結人の反撃を軽くいなしたように見えるこの攻防は、実はぜんぜんいなせていなかった。平素を装っている咲夜だが、今の甘い一言で既に陥落寸前に陥っていた。

この世界に、相手だけを攻撃するという技はない。攻撃した分、自分もダメージを負っていた。特に、結人のものを見てしまったあたりから、妄想が止まらなくなっていた。


「で、では次は手と背中を洗いますね。」


「う、うん」


先ほど頭を洗う時に果実で擦った部分をもう一度果実で入念に洗う。洗われている事実に気づいた結人の反応を楽しみながら優しく。

そして、結人の手を手慣れた手つきで洗った後は、メインディッシュである。


「では最後に前を洗われせていただきますね。こちらを向いてください、結人さん」


「え!前もやるの?」


「当たり前じゃないですか。私たちはその辺の恋人とは違って夫婦なんですよ?これぐらい同然です。」


「ま、まぁ確かに婚約者ではあるけど・・・・・・」


「観念して下さい。でないと、私がそちら側に回りますよ。」


「わ、わかったよ。」


結人は観念してこちらに振り返る。結人の引き締まった肉体に思わず心がキュンとなった。

結人の方も、咲夜の身体をあまりジロジロみないように咲夜の顔を見つめた。

咲夜はニヤケるのを我慢しながら、結人を洗い始めた。

出来るだけ下を見ないように、結人の身体を丁寧に洗った。


「気持ちいいですか?結人さん。」


「う、うん。すごく気持ちいいよ、咲夜。」


上から順番に洗っていき、大きくなった結人のものも優しく丁寧なら洗う。このまま始めたいのを我慢して、足を洗い始めた。

そして、身体の隅々まで全て洗い終えた咲夜は泡をシャワーで流した。


「ありがと、咲夜。」


「いえいえ、これぐらい当然です!」


「じゃあ次は、僕が咲夜を洗ってあげるよ。」


「えっ!」


「はい、じゃあ座って。」


「は、はい・・・・・・その・・・優しくお願いします。」


ニヤリと笑った結人による反撃が始まった。

結人の手が身体に触れるたびにビクンと快感が全身を駆け回った。

そして、洗い終わった頃には我慢の限界を迎えていた。


「結人さん・・・・・・んっ!」


トロントした目で結人の唇を奪う。


その後、スイッチの入った2人は止まる事ができなかった。

2人は食事も満足に食べられずに2回戦を始めた。



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次話から多分本当に(矛盾)最終章が始まります。



最終章もどうかよろしくお願いします。

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