ss キラー
大変申し訳ございません。結構キツキツで苦しいです。
もしかしたら明後日も、休みをいただくかもしれません。
考えなきゃいけないものが多すぎる。
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10月某日
週末ーー日曜日である今日は特にやる事もなく、部屋でゴロゴロしていた。
普段なら任務についていたりするが、今日から3ヶ月間は休んでいいと言われたのでゆっくり休んでいる。
先日、改めて『第3奪還作戦』の参加メンバーが詳細まで発表された。日本、アメリカ、ヨーロッパ連邦合わせて12万名弱、少なすぎじゃないかという意見も出たが、多すぎて他の守りを疎かにしたら元も子もない。
選ばれた者も選ばれなかった者も泣いたーーなんて話はなかったが、選ばれなかった者の多くは参加を志願した。
もちろんそんな事が許可されるはずもなく、作戦開始までの3ヶ月間の仕事を増やすという事で落ち着いた。
つまり、参加する側である結人と咲夜は万が一の事がない限り仕事を止められていた。
咲夜は、2人きりの時間が増えたと喜んだのだが・・・
「なぜここでくつろいでいるんですか?美月さん。」
「いや〜私、1人部屋で暇だからさ〜遊びに来ちゃった。(てへぺろ)」
「・・・」
24人クラスであるAは、美月が加わったことによって25人クラスになったのだが、基本2人部屋なので同室の相手がおらず、美月は特別に1人で2人部屋を使っている。
「お姉様はどうしてですか?」
「咲夜も知っているでしょ?私も今日は仕事が無くて暇なんだよ〜」
「嘘を言わないで下さい、お姉様のスケジュールは知っています。毎日きつきつじゃないですか。」
「深く考えなくていいんだよ〜今日の仕事は明日やればいいさ〜」
「それダメなやつです!」
と、こんな感じに咲夜の野望は見事に打ち砕かれた。
美月と茜はそれぞれソファーに陣取り、どこからか用意したゲームに熱中していた。
咲夜は、軽くため息をしながらキッチンに立ち料理を作っていた。
美月と茜の分もしっかり作っているところが彼女のいいところだ。
ちなみに僕はというとダイニングにあるテーブルで咲夜の料理が終わるのを待っていた。
「ご飯できましたよ、みんなでご飯にしましょう。」
「やった〜」
「ありがとうございます、咲夜お姉ちゃん!」
2人は、コントローラーを置くと、手を洗いに行く。2人が見えなくなったところで席を立ち、咲夜に感謝を伝える。
「ありがと、咲夜」
「はい、結人さんのために一生懸命頑張りました///ーーあの〜なでなでしてほしいです・・・」
「うん、いいよ。」
優しく、咲夜の頭を撫でる。まさか撫でて貰えると思っていなかったらしく、綺麗な目を大きく開いて驚くと、嬉しそうにニコッと笑った。
その顔が可愛くて、手が止まらない。
ずっとこのまま撫でていたいなって思っていると、後ろから待ったがかかった。
「あ〜咲夜ちゃんずる〜い、ねえ結君私にもしてよ〜」
「わ、私もよろしくお願いします、お兄ちゃん」
手を洗い終えた2人が近寄って来る。
「だめですよ、お姉様、美月さん。今は私の時間です。【メインヒロイン】で【恋人】である私の物です。」
この何気ない会話からだった、戦争が始まったのは・・・
藁科家特有の誰が結人の隣に座れるか対決である。
不穏な空気を感じた結人は手を離すと、席に座る。
争いを止めるため、「よ、よーし食べようかなー」と、カタコトな言葉を放つが、聞いていないご様子。
火蓋は切って落とされた。
「【年上】の【お姉ちゃん】が隣に座るべきじゃない?」
「【年下】の【妹】が隣に座るべきだと思います!」
茜と美月は負けじとそれぞれ2枚ずつのカードを使う。中でも【妹】というのは非常に強力だ、ある特定の人種にはぶっ刺さる破壊力を持つ。
「お姉様はともかく美月さんはちょっと無理があるんじゃないですか?【年下】と言っても双子なのですからほんの数秒ですよね。それに私だって2月10日生まれなので数日ですが、【年下】です!」
咲夜は、美月に正論を叩きつける。
「でもほら、【幼馴染】ってだいたい負けじゃないですか?その点【黒髪ロング】の【妹】は必勝です!」
「既に【婚約】しているのですから、ただの【幼馴染】ではなく【婚約している幼馴染】ですよ、レベルが違います!」
「でもさ〜【黒髪ショート】の【お姉ちゃん】の方が強くない?結君って年上好きなところあるじゃん?」
3人の必死の攻防は加速していく。そんな中、昼ごはんを前に食べるに食べられない可哀想な人が1人。
結人は早く終わらないかな〜と思いながら眺める。
今ここで口を挟めば間違いなく自体はややこしい方向になるからだ。
「【銀髪】の【婚約している幼馴染】は必勝と昔から相場が決まっているのですよ。それにおふたりは【血の繋がった兄妹(姉弟)】なのですから世間は許してくれませんよ?」
「結君の戸籍は色々と複雑な感じになっているからバレっこないよ。」
「そ、そうですよ、血液検査や魔力検査も欺ける自信あります!その気になれば髪の毛の色だって【お兄ちゃんと同じ】、【白髪】になれますから!」
「い〜やだめです、結人さんと結婚するのは私です。私だって必勝の証である【赤髪】になれます!」
「それを言ったら私だって第1段階を使えば【赤く】できるよ?それに私が1番結君と長くいるし。」
「それだけは譲れません、生まれた時から一緒なので私の方が長く一緒にいます。」
「計算してみなよ、美月ちゃんは結君救出までの【6年間と少し】でしょ?私はそこから今までの【約9年間】なんだよ!」
「ですが一緒にいた時間は違います!私は生まれてから別々になっちゃうまでの6年間半1度も離れた事がありませんから!」
「私も婚約までの【3年間】と【恋人としての6年間】で合わせて9年です!それに恋人としての濃い日々がある分私の方が上です!結人さんに関してなら私の方が全ての面において上ですよ、なぜなら私は全属性キラーですから。」
「ぐっ!!!」
「うっ!!!」
「ふふふ、どうやらまた私の勝ちのようですね、協定通り結人さんの隣は私がいただきます。」
そう言って結人の隣へと座る。
茜と美月はしぶしぶながら向かいに座った。
手を合わせみんなで「いただきます」と言う。
「ありがとう、咲夜凄く美味しいよ。」
「どういたしまして、ではこちらもお食べ下さい。結人さんのために一生懸命作りましたから。」
「うん、ありがとう。」
「はい♡」
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