#4 出撃④


久しぶりにレビュー書いて貰えてテンション上がってます。

文章に影響していない事を願う



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「これが、宇宙か・・・・・・」


米軍最強の部隊『ゼロ艦隊』は、宇宙からの強襲組と海からの上陸組に分かれて本作戦に臨んだ。

そして、『ゼロ艦隊』の主力であり、リーダーでもある男、ゼラスト=メネルトーレは同じく『ゼロ艦隊』所属であるレネとスカイラとともに宇宙空間を漂っていた。


宇宙空間からの強襲作戦は、過去に何度も考えられた作戦だ。しかし、艦隊を上空100km以上(宇宙空間の定義を高度100km以上とする。)に上げる労力とコストがとんでもなく高いということで先送りになっていた。


しかし、世界最強の名を持つ男、『黒白』の存在によって事態は大きく動く事となる。宇宙でも活動可能な装備さえあれば、ノーコストで簡単に行動100km以上へと大艦隊を移動させることができるようになったのだ。


そして、世界第1位の物作り大国アメリカは、4年の月日をかけて無敵の宇宙装備を完成させた。完成したのは去年の今頃だが、実際に『ゼロ艦隊』のメンバーを乗せて飛ばすのは初めてなので、ゼラストをはじめ多くの『ゼロ艦隊』の隊員が初めての経験にテンションを上げていた。何しろ人類の夢宇宙である。

多くの船員が窓に釘付けになった。


「君の幼馴染は相変わらずとんでもないな、まるで夢のようだ。この作戦を聞いた時も驚いたが、まだ実感がわかん。」


青い星ー地球を眺めながらそんな事を呟く。ゼラストも例に漏れず地球の美しさに心を奪われていた。写真や映像ならば何度も見たことがあるが、実物を見るのはもちろん初めてだ。

写真も実物も見えている物は同じだが、本物には偽物にはない雰囲気が感じられる。


「はい、自慢の幼馴染です。そして初恋の相手でもあります。」


結人とレネが出会ったのは、8歳の時父親の付き添いで日本を訪れた時の事だ。


「ライバルは紅炎か?ははは、それは勝てんな。」


「はい、それはもう圧倒的な差をつけられました。途中から、2人の活躍を見守りたいなって思わされましたから。」


「そうか・・・・・・恋愛は人を強くも弱くもするからほどほどにな。」


「はい。」



目の前に広がる無限の空間を前にして、2人はそんな事を話していた。





09:30

メキシコ湾


「お兄ちゃん達は今頃宇宙か〜いいな〜私も宇宙組が良かったな〜」


「私もです・・・本当なら2人きりの宇宙旅行が出来たのに・・・・・・」


敵UCを一掃し、暇になった2人は甲板に並んで空を見上げていた。

ここからわずか150mの戦艦を肉眼でみるのはほぼ不可能だが、見えるかもしれないと期待して空を見上げる。


「あ、あれじゃない?お兄ちゃん!」


「はい、そのようですね。ちょうど90分ですし、第1作戦を始めるんじゃないですか?」


あくまで肉眼で直接は見えないが、魔法で強化したり想い人に発信機を付けたりしておけば、発見は容易だ。ほとんど点だが、確かに結人の魔力を感じる。

第1宇宙速度(約秒速7.9km)で地球を周回する結人達を捉える。


「頑張って、お兄ちゃん」

「ご武運を、結人さん」


届かないと分かっていても祈らずにはいられなかった。





「ターンオーバー」


「ターンオーバー了解!」


茜の掛け声に反応して、ハンドルを傾ける。

空中戦闘艦はその性質状、下から攻撃される事が多い。

そのため、下側には砲門が少なく、バリアの類いが多く取り付けられている。

だから砲門の多い上側を下に向けるために背泳ぎの状態になった。


「姉さん、いつでもいけるよ。」


「ターゲットロック、目標敵災害級UC」

「宇宙戦闘用対UC砲ー『SPM1』装填完了!」

「目標ポイントまで5.4.3.2.1ーーー」


「発射!」



茜が命令を飛ばす。

そして、人類による反撃の最初の1発が放たれた。


『SPM1』

新たにツクヨミに搭載された、新型対地対空宇宙戦闘用兵器。当初は、照準を定めやすいビーム兵器の開発が進められていたが、オゾン層への影響が危惧されたため、急遽方向転換し、実弾による兵器が開発された。またら火薬ではなく電気による超電磁砲式を採用している。

ちなみに、開発者は世界一の魔法技師ーエリーナだ。



実弾による攻撃が、上空400kmから放たれた。直径500mmの巨大な弾丸は、地球の重量によって加速しながら高速で落下した。

ライフリングによる回転と結人の魔法によって空気抵抗の軽減、軌道修正された弾丸は、敵UCを文字通り貫通する。


凄まじい音とともに、貫通した弾丸が南アメリカ大陸にめり込む。そして、クレーターを作り出した。


いきなり現れ、わけもわからないままUCにとっての心臓である核を貫かれた災害級UCは、苦しみながらその場に倒れた。



「着弾を確認!」

「目標の沈黙を確認!作戦、成功です!」

「次弾装填完了!」


「喜ぶのはまだ早いです。任務を完遂しましょう!」


「「「了解!!!」」」



「目標、超級UC!!!第2弾発射!!!!」



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近況ノートに『第三次奪還作戦』のマップをつけました。是非ご覧下さい。



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