#1 世界最強①
初投稿です、よろしくおねがいします。誤字脱字があったら教えて下さい。
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2049年2月末、東シナ海南方、九州から約500㎞地点で1体の化け物と3隻の戦艦が戦闘を繰り広げていた。
「くそっ!ここまでか・・・・・・A級魔法師2人とこの艦だけじゃ
「ないものねだりしてもしょうがないですよ、艦長」
「次の指示を艦長!」
「・・・・・・それもそうだな。全軍射撃開始。撃って撃って打ちまくれっ!援軍到着まで何としてでも耐えしのぐぞっ!」
「「「了解!」」」
3隻の対UC戦艦から放たれた秒間2000発を超える弾丸は1体の生命体に命中する。
しかし、これと言って効果が出ている様子はない、そもそも通常兵器では出るはずがないのだ。
6段階の脅威度の内、上から2番目の強さを誇る災害級に対しては、最低でもS級魔法師1人もしくはA級魔法師10人でやっと討伐が可能とされているからだ。戦艦1隻はA級魔法師1人分の戦力にしかならないのであとA級5人分足りない。敗北は目に見えている。
それでも彼らは戦わなければいけない、自分の国を守るために・・・・・・
「報告します!右舷損傷、あと30分ももちません、艦長」
ーークソッ被弾したか・・・
「だめだ、あと1時間もたせろ。なんとしても援軍到着まで耐えるんだ!」
「無茶ですよー、艦長」
「なんとかしろ!」
ーーー東京本部からの救援はまだ来ない。まずいな、どうするか・・・・・・
押すに押せず引くに引けずに迷っていると通信兵が朗報を伝えた。
「艦長、本部より入電”援軍、まもなく到着す、援軍到着まで耐えよ”とのことです。」
「わかった、全軍退却、敵を射撃しながら退くぞ。回避優先だ!援軍と合流するぞ!」
「全軍退却、繰り返す全軍退却!」
艦長の号令とともに3つの鉄の塊は全速力で退いていった。
しかし
「このままでは追いつかれます、艦長」
「だめだ!
「うわぁぁぁあぁー」
振り上げた右足が甲板を貫くその直前、後方より飛んできた4色の剣が
そして、そのコンマ数秒遅れて黒い服に純白の剣を持った男が腹部切り裂く、
4つの剣は再び宙に舞い上がると追い打ちを与えた。
災害級UCーーー戦力にしてA級魔法師10人分、S級魔法師1人分に換算され、旧兵器のみでの討伐不可能と言われている。この怪物は1体でいとも簡単に国を滅ぼす力をもっている。
しかし、目の前に広がる光景、それは全くの逆だった。1人の人間による圧倒的な力による蹂躙。一切の隙を与えず完膚なきまでに叩きのめされた。
そしてそれからほどなくして一体の災害級UCの命の灯火はついえた。
*
同じ人間とは、思えない力を目の当たりにしたため甲板の上は静まり返っていた。
そして、艦長が静かにぽつりと呟いた。
「あの攻撃、あの速度、そしてあの狐の面・・・間違いないあのお方だ・・・
「艦長、もしかしてあの序列1位のですか?」
「ああ、あのお方だ。世界最強にして、歴史上で唯一破滅級UCを単独撃破したお方だ。」
✳︎
1999年11月9日、<悪魔の日>と呼ばれたその日、突然旧南極大陸<第1区>に出現した未確認生命体Unknown Creature、通称”UC”によって、人類は地球の約40%の人口と領土を失った。人類の誰もが絶望に浸る中、新たに生まれた魔法が使える新人類”ネクスト”の奮闘によって人類絶滅の危機は救われた・・・
人類が世界の支配者で無くなってから50年、未だに世界は混沌の中だった。
今では人類の約75%を占める
人類は、旧オーストラリア大陸<第2区>、旧アフリカ大陸<第3区>、ユーラシア大陸の大半<第4区>、旧南アメリカ大陸<第5区>を失ったままだった。
そして現代、世界最強の魔法師の称号”序列1位”をもつのは15歳の少年だった。
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読んでいただいてありがとうございます!
第二章からは好評をいただいているので、是非最後まで読んでみて下さいっ!
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