浅葱色の桜 ―堀川通花屋町下ル

作者 初音

32

11人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

女性隊士が存在するifの新選組創作物多しとはいえ、このお話は史実に忠実で読み応えがあります。

西本願寺屯所移転以降の、肥大化してきた新選組という組織をかかえつつ、幹部がどのように動くのか――「さくら」という架空の女性隊士とともに行動してみませんか。

冷徹と呼ばれた隊士だって、ひとりの人間。考えたり悩んだり、ときには恋の沼に脚を踏み入れてしまったり。

幕府、会津、薩長、そして諸外国。幕末の超有名人から隠しキャラみたいなツウな人物まで、豊かな登場人物たちに思わずニヤリ。

作者さまの丁寧な筆致は読みやすく、親しみを覚えます。調べもの、大変だろうな~と更新されるたびに思いますが、そんなこと感じさせないぐらいとっても確かな文章。

さまざまな思惑が交錯する『時代』を切り取っている本作品。
作者さま情報によると、物語構想の半分は過ぎているそうですよ!
新選組におのれを捧げるさくらの行く末には、果たしてなにが待っているのか、一緒に追いかけましょう!

★★★ Excellent!!!

 この作品は、女子の「近藤さくら」が、新選組の一員「島崎朔太郎」という男として活躍する物語です。

 さくらは、「島崎朔太郎」でいるときは当然男のように振舞っており、月代《さかやき》を入れ、帯刀もしています。幕末は、斬る・斬られるが当たり前の世界で、規律に背いたら切腹することも日常茶飯事です。
 それでも仲間のために、刀を手に取り、戦う。
 勇ましく、仲間思いの彼女が本当に恰好いいのです。

 『浅葱色の桜』の続編である本作ですが、前作を読んでいない人も楽しめる構造になっております。
 また今作では、さくらの恋事情……のようなものも、少しずつ動いております。もしかすると、新選組のメンバーとの関りが気になる人からすると、こちらから読んだ方がドキドキするかもしれません……!

 しっかりとした内容なっていながらも、比較的分かり易い言葉で書かれているので、新選組のことが分からなくても、歴史小説が苦手な人でもきっと楽しめると思います!

 浅葱色のだんだら羽織を纏った女性の生きざま――。

 是非、読んでみてはいかがでしょうか?