第3話カラオケ

放課後。

カラオケ店に私を含め、特に仲のいい男女8人がいた。ソフトドリンクのウーロン茶を喉に流し込み、友達が歌っているのを見ていた。

友達と目が合い、ウインクされたが反応に困る。

私のために開催されたもので、もちろん彼氏ができ付き合い始めたことを祝うためのものだ。

「次は香保が歌ってよ」

遠くに座る女子が促す。

マイクを渡され、歌い出す私。


二時間後、解散して、帰宅する。


「ただいま」

リビングのソファに腰をおろし、テレビを観始める。

「遅かったわね。また巻きこまれたの?」

「うーん。付き合ってることになっちゃった。もう嫌だよー」

「今なんてっ!付き合ってること、なんで言わなかったのー」

「違うからね、付き合ってないよ。聞き間違わないで」

キッチンから走ってきて、揺すりながら叫ぶ母さん。

「言わないと、克樹(かつき)にっ。今すぐっ」

動揺して、そんなことを言う。

「違うってばぁ、言わないでよっ。お兄ちゃんに。夕飯はできてるの?」


夕飯を食べ終え、一日が終わる。


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