この年頃であれば一度は夢想する王道展開で物語は進みます。
会話のリアリティはともかく、全編通じて感じる熱量はまさに革命前の熱気に通じている勢いがあります。
そんな中でも、鷲山さんのエレキに対する説明が詩的で、本音をぶつけ合う彼女たちの中にある可憐さも垣間見えます。
ところで、楽器選択って難しいですよね?
異世界モノファンタジーで、自分が使う武器選択みたいなイメージがあります。
自分に向いているものを選ぶのか。
自分が表現するのに最適なものを選ぶのか。
これって我々の創作活動にも通じます。
どんなジャンルが得意か。
どんなジャンルで自分を表現したいか。
そこには、受けるだろうと迎合したモノより「表現したいモノ」であるほうが、書き手としては幸せな気がします。
彼女たちは演奏者(プレイヤー)でした。
読了後、同じ同音異語のPrayerという単語が浮かび、彼女たちの叫びは、「祈り」だったのかもしれないと思いました。
私も彼女たちに負けず、プレイを続けたいものです。