異放解放
姉であるサニアを殴り飛ばした男はダーカーと名乗った
深淵の闇から生まれたという、闇の存在とは似て非なる何か
ルニアはかつてサニアと共に闇と戦ったこともあるが、彼らとは和解し、闇は闇人というヒト族を生み出して消えた
ルニアは彼らを知っている
だからこそ、こんなやつが闇と名乗ることが我慢ならない
そして異放の力をさらに解放した
「あんた、覚悟しなさいよ。闇を名乗った罪、お姉ちゃんを殴った罪。数えて震えて死になさい」
先ほどの攻撃は意味をなさなかった
効かなかったのだ
ショックを受けたが、まだ解放の第一段階だ
ここからさらに段階をあげていけば倒せると考える
「ツキ、力を貸して。あなたにもらったこの力で、皆を守らせて」
「もちろんさルニア」
思わぬところで返事が返ってきた
振り向くとそこには一人の少年が立っている
「だ、誰!?」
「やだなぁ、忘れちゃったの? ずっと一緒にいたのに」
「まさか、ツキなの?」
「そ、やっと受肉出来たからね」
その少年、リルカと共に来たイツキという名の少年だったが、その正体こそルニアに異放の力を与えたツキだったのだ
「やはりそうでしたか」
「リルカさん! メルカ!」
どうやらメルカの調整が終わったようで、メルカは腕をグルグル回しながら歩いてきた
「お友達に酷いことをしたのはあなた? ルニアちゃん、一緒に戦いましょう」
「ありがとう、心強いわ」
ここに今異邦の力がそろった
「久しぶりですね兄様」
「黙っててごめん。あの時の借りを返すよ」
かつては敵同士だった兄妹
二人は元の仲のよかった時代に戻ったように互いに力を解放した
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