危機2
白黒鬼神がウルの本拠地へと旅立った直後、さらに悪いことが起きる
空間を裂いて闇の塊がするりと出てきて、サニアを思いっきり殴りつけた
グシャリという音がし、サニアの首があらぬ方向を向き、彼女は吹き飛ばされて行った
「あれ? 力入れすぎたかな? でもまあいいか、どうせ皆殺すんだから」
「お姉ちゃん!」
ルニアがサニアの吹っ飛んだ方へ走るが、それをまた殴りつける何者か
「くぅ、邪魔すんな!」
ルニアは拳を止めて投げ飛ばした
「サニアのことは任せて下さいルニア。今ここでそいつに対抗できそうなのはあなたと異放くらいですが、異放はまだ準備が完了していません。メルカが来るまでの時間を稼いでください」
「分かった。お姉ちゃんのことは任せたわよ」
ルニアは投げた男をさらに追撃した
だが男はルニアの渾身の一撃を受け止めて見せた
「へぇ、異放の力みたいだけど君さ、馴染んでないよね?」
「!?」
一瞬で力の源を見抜かれたどころか、それがまだ完全に馴染んでいないことまでばれてしまった
「あんた、何者よ」
「僕はダーカー。深淵の闇、本来闇のあるべき姿さ」
ダーカーは自己紹介を済ませるとルニアの真後ろに闇の塊を出現させた
「ダークホール」
その塊は穴となり、ルニアを飲み込む
「この!」
体をねじり、その吸い込みから逃れるルニア
「ハハ、中々の判断能力。強いね。経験かな?」
「修羅場はいくつもくぐって来た。あんたみたいなバカとも戦ったことあるし」
余裕の笑みを浮かべているルニアだったが、内心冷や汗をかいていた
間一髪。少し判断が遅れていれば飲み込まれていてどうなっていたか分からない
そしてルニアはすぐに異放の力を解放した
「あんた、後悔するわよ? 私の大切なお姉ちゃんを殴ったんだから」
「ふーん、どうなるの?」
「消滅すんのよ!」
異放の力はダーカーに確実に命中した
だが
「なんだ、この程度なんだ」
ダーカーは無傷で立っていた
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