メルカとの旅11

 カイトさんのおかげで何とか難を逃れることができた

 鬼神二人はボロボロだったけど、自然に治癒していって今は普通に歩けるくらいには回復していた

 さすが鬼神、生命力が半端じゃない

 クロハさんなんて右腕が肩口から斬られて取れかかっていたのに

 それにしてもあの二人、今はもう故郷で幸せに暮らしているとは言え、とんでもない強さだった

 鬼神二人を相手にほとんど無傷で、僕らの中でもメルカちゃんに次いで強いクロハさんをこんなにボロボロにするなんて

「カイトさん、あの二人は一体何だったんですか?」

「それは僕にもわからないけど、君たちが戦っている敵の中でも頂点に位置する者達だろうね。何せ悪意の質が段違いだった」

 二人はアウルに悪意を植え付けられたんだろうけど、その量が普通の人じゃ耐えれないはずなんだ

 それを耐え、アウルのような力を手に入れた者達

 それが彼女達の正体だろうってことをカイトさんは予想で教えてくれた

「さて、まだ余裕はあるね? これからすぐ向かいたい場所があるんだ」

「向かいたい場所ですか?」

「ああ、そこには古い顔なじみもいてね。助けたいんだ。きっとそこにも同じような者が来ている。その世界に住む者達もかなり強力だけど、もしさっきのような者が来ていたとしたら、きっと勝てない。僕が助けなきゃ」

「分かりました、行きましょう。クロハさんとハクラちゃんは一旦神界で休んでてよ」

「いいえ、私達も行きます」

「そうですよリディエラちゃん! もう私達回復したよ!」

 確かにすでに傷が治ってるし、魔力や神力も満ちてきている

 凄いなこの二人の回復力

 とにかく全員がそこへ行くことが決まった

 目指すは、救世界という救世の女神が作った世界だ

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