メルカとの旅7
数日後
クロハさんとハクラちゃんの修行というか、技を覚える訓練が終わった
フガクさんがとんでもなく驚いていたけど、二人はやり遂げたんだ
彼が今まで積み重ね、研鑽を積んでいった技術をすべて自分のものとして、二人は更なる高みへと昇った
「これでわしも思い残すことはない。と、思っていたが、まだまだこの剣を極めることができるというのだから喜ばしい。女神様、これからよろしくお願いします」
そう言うとフガクさんは崩れ落ち、地面に倒れた
「え!?」
僕は驚いたけど、サニアさんはスッとフガクさんに触れる
「寿命みたいですね。これは好都合です」
サニアさんが亡くなったフガクさんの体から魂を取り出す
「転生の女神ヴァヌス姉様から力を借りました。これに私と、そうですね、鬼神ちゃんたち、手伝ってください」
「私達ですか?」
「はい」
サニアさんと鬼神ふたり
三人はフガクさんの魂に手を翳した
「私の合図で神力を注いでください」
「「はい!」」
まずサニアさんが力をそそぐ
あの感じ、僕が転生したときと同じようなあったかい力の流れを感じる
「今です!」
サニアさんの合図で二人は同時に大量の神力を魂に流し込んだ
「ぐ、うお、おおおお!」
転生、初めて見たけどすごく神々しい
まあこれ転生って言うより進化に近いかもしれないけどね
あれ? 僕が神格持ったときってこんな感じだったっけ?
「ああ、リディエラちゃんはシルフェイン姉様の子でしょう? もともと神力を持ってたからすんなりいったんですよ」
なるほど、そういう違いがあるのか
「よし、無事完了しました。どうですか?フガクさん」
「ぬ、うぬぅ、おお、なんとなんと、これはまたすごい力ですな」
「え!?」
僕はフガクさんの顔を見て驚いた
若返ってる。ものすごくイケメンじゃないですか!
「む、これは、わし、若返ってる?」
全員がコクコクとうなづく
そういえば転生するときとかって魂の強さに引っ張られるとかなんとか聞いた気が
で、神になったフガクさんは、自分の全盛期の姿が当てはまったわけだ
どうしよう、彼多分神界に行ったら女神達が黙ってない気がする
「では神界に送ります。いずれ自分でも転移ができるようになると思いますので、その辺りは向こうで聞いてください」
「ああ、何から何までありがとうございます女神様」
「あの、フガクさん、私達はもう家族、様付けなどは不要ですよ」
「む、確かにそうじゃな。ありがとうサニアさん」
こうして無事神へと転生したフガクさんは神界へと送り出された
いやはや、凄いものを見た
長生きはするもんだ
いやまあこの体になってまだ数年しかたってないんだけどね
あ、ずっとほっとかれたメルカちゃんがちょっといじけて地面に絵を描き始めてる
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