守り人38
記憶を取り戻し、力を取り戻したテテネネ
彼女は久しぶりの生体武器の感触を確かめる
愛銃TTNN、反銃と呼ばれるその銃は、撃ったもの全てを反転させる
テテネネは自らの頭を撃ち抜く
すると少年に変わった
そしてもう一度撃つと、少女に戻る
「性能は十分に発揮できてますわね。では、行動開始といたしましょう」
テテネネはゴシックロリータ調の服を着ると、銃を腰のホルダーにしまって歩き出した
まずは姉妹に再会するところから始めようと息を吐きだす
「それにしても、探知機能はどうやらまだ不調のようですわね。姉妹たちの気配が辿れませんわ」
やれやれと首を振り、また歩き出そうとしたところをいきなり誰かに羽交い絞めにされた
「あらまぁ」
「こんなところで何してるんだいお嬢ちゃん。貴族の娘か? ひゃひゃひゃ、こりゃとんだ拾いもんだ。おいお前ら、大金が手に入りそうだぞ」
「ひゃぁはははは! その前に少し味見しましょうぜ」
「黙れロリコンが、汚したら値が落ちんだろうが!」
男たちは既にテテネネを売り払った後の算段を建てているようだが、テテネネはそんな馬鹿な男たちを冷静に見ている
「あなた達、そんなに女性が好きですの? でしたらほら」
ホルダーから銃を抜くと、羽交い絞めにしていた盗賊の首領の男の頭を撃ち抜いた
「ぐげっ!」
吹っ飛ばされた男は地面に転がる
「何しやがるこのガキ! 兄貴、大丈夫か!?」
「く、イテテテ、なんだ今の衝撃は、痛くもかゆくもねえが吹っ飛んじまった」
「あ、兄貴、なんだそれ、なんだよそれ」
「ああん? おれがどうかし・・・」
自分の体を見る盗賊の首領
「え? なん、だ、これ」
「女性が好きなのでしょう? だから女性にしましたの。あんなに汚らしかったのに、ほらほらなんて可愛らしいのでしょう」
首領の男は、美少女になっていた
「一人じゃ寂しいでしょうから」
動揺している盗賊たち全員を次々と銃で撃つ
「あわぁ!」
「ぐえっ!」
「ひぃ!」
「や、やめ!」
全員が撃たれ、美少女になり変わってしまった
「お、俺の、俺の大事な」
全員が放心状態となり、テテネネはそこから悠々と立ち去った
後日、盗賊団はショックから盗賊行為をやめ、謎の美少女アイドル軍団として名を馳せることとなる
「盗賊団旗揚げしたばっかだったのに」
そうぼやく首領が一番人気、不動のセンターとなった
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