第116話 10月11日 8 珠弓誕生会

「えー、これなんですか?」

「物の積み過ぎだな」

「ゴミ屋敷?」

「でもここにある物売ったら相当な金になるかもしれないな」

「、、、。あっブランド物の箱、、、。中身入ってるんですか?」

「まあ入ってるんじゃないか?ってとっとと片付けろよ!なんでこんなに散らかってるんだよ!」


現在光一の部屋。いやまあ最近は前ほど俺がこっちに来ることが無かったので、、、。あまり気にしていなかったのだが、、、。


知らないうちになかなかの物が積まれた部屋となっていた。


「今年に入ってから弥彦が全く来ないからだろ?去年は勝手に片付けてくれたのによー」

「、、、。あれは毎回呼ばれるたびに座るところが無くて毎回部屋に押し込んだだけなんだが、、、。ってまさか、、、」


と、俺は隣のまあ俺と珠弓の言えでは寝室になって居るところをチェックすると、、、。


ギュウギュウ。


そんな文字がピッタリのお部屋がありましたとさ。


「、、、。見なかったことにしよう」

「うわー。ここも、、、。すごい」

「、、、」


と、俺と珠弓、桃園さんがまあいろいろ言いたい状況なのだが、、、。まあその間に光一たちは部屋の中心にある机に箱を置いた。が。


っかさすがにこの部屋では、、、。なので、、、。


「仕方ない。なあなあ。光一」

「あん?なんだ?」

「この後珠弓が料理運んできてくれるみたいだが、、、。片付ける気あるか?」

「お前ら!!!5分で片付けろ!!!動け!!!!!!即動け!!!休むなもう残り4分50秒だぞ!!動け!!!早く!!!」

「、、、。うす」

「マジか」

「おお」


ABCが。マジで言っているのか?という顔をしつつまあ動き出した。なんやかんやでこの3人、、、。いうこと聞くよな。うん。良いお友達である。


ツンツン。


そして俺の背中には何か、、、。攻撃が、、、。


「あっ、珠弓。ちょっとだけ使わせてもらった」

「、、、」


あれ?ちょっと勝手に名前を使ったのはダメだったか?ちょっと不機嫌?なオーラが、、、。と思っていたら。隣から助け船が。


「柳先輩。頭を撫でればOKですよ」

「へ?」

「、、、」


と、まあ通訳さんの言う通り、、、。


「珠弓。あの。残ってるチキンあるだろ?あれ持って来てやってくれ」


ポンポン。


とまあ軽く。軽く頭に手を置いてみると、、、。うん。珠弓に叩かれるかと思ったが、、、。


「、、、」


急に顔を下に向けて、、、。なんか数回頷いた珠弓は、、、。トコトコと俺の部屋へと戻って行った。


「、、、。あれ?桃園さんこれ正解?」

「大正解ですよ。写真撮ればよかったー」

「、、、。う、うーん」

「ってかこの部屋何がどうなったらものでいっぱいになるんですか?」

「こいつ。ころころ物変えるからな。普段からなんかいろいろ派手なの持ってるだろ?」

「持ってますね。びっくりするくらいピカピカの派手な時もありますね」

「こいつの悪いところどんどん買ってどんどん積んでいくからな、、、。物も可哀そうに、、、。お店からこの家に来たら、、、。日の目を見るのはいつになることか」

「ホントにですね」


と、俺と桃園さんが話している間にも、、、。びっくりするくらいにスピードで光一の部屋は男4人の活躍により、、、。綺麗になっていった。ってかABCよ。2つ3つこの部屋にある物を持って帰っていいと思うぞ?うん。いや10個くらい持って帰っていいと思うぞ?


と、俺が思っていると。


ガチャ。


玄関のドアが開く音がして、、、。珠弓が先ほど俺が光一用と残り物をまとめた箱を持ってきた。


「ほら、光一。食べ物が来たぞ」

「マジか!!!!!!」


と、俺が声をかけたらすぐに飛んできたが、、、。まあ珠弓は俺を間に挟んできたので、、、。うん、うるさい奴が近い。


珠弓は視線を合わすことなく箱を差し出し、、、。


「やっほーーーー。珠弓ちゃんからもらったぞ!」


と、受け取ると光一は、、、。はしゃいでいた。子供だな。うん。


「ある意味すごいですね。あれだけであそこまで喜べるとは」

「だろ。珠弓。ありがとうな」


ポンポン。


と、2回ほど頭を触ると、、、。


「、、、」


なんか、、、。珠弓の顔。頭から蒸気が出ているように見えたのは、、、。気のせいだよな?


「、、、。珠弓?」

「先輩やりすぎると珠弓ちゃんの心臓が持ちませんよ?」

「へっ?」


俺の隣では桃園さんが何故か「あーあ」とか言う感じで笑っていた。




お人形さんは、、、。なんか様子が変だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る