第112話 10月11日 4 珠弓誕生会

大学帰りにいろいろと寄ってから家へと帰って来た俺、、、。だったのだが。


「なんだこれ」


家に帰って来ると、、、。なんか玄関に段ボールの箱がドーンと。そこそこの大きさの物が置かれていた。確か家を出た時にこんなものはなかったのだが、、、。

ってまだ伝票が貼ってあるから。多分俺が居ない間。先ほど?届いた荷物か。と思っていると。俺が帰って来たことに気が付いた珠弓と桃園さんが部屋から出てきた。


「柳先輩おかえりなさい」

「、、、」

「ああ。ってえっと、、、。珠弓。これなんだ?」


俺が聞くと、、、。


「さっき届きましたよ」


と、桃園さんが返事をしてくれて、、、。その横で珠弓は頷いていた。


「で、どこからだ、、、」


と、俺は再度伝票を確認すると、、、。


「、、、。実家?珠弓の実家だよな?」

「見たいですね。珠弓ちゃんが確認して受け取ってました」


伝票を見る限り。珠弓の実家からの荷物らしい。ってこの可能性を忘れていた。はじめて娘が一人暮らしをしている中での誕生日。珠弓の親たちが何もしないわけないか。と。


「で、珠弓。これプレゼントと書いてあるが、、、。なんで開けないで玄関に置いてあるんだ?」

「あー、それがなんですがね。なんか珠弓ちゃん曰く。開けちゃダメな気がするってことで、、、。まだここに置いてあります」

「どういうことだ?珠弓」

「、、、」


俺が聞いてみると、、、。まあいつも通り桃園さんの通訳により、、、。


「、、、。恥ずかしい。だそうです?」

「うん?恥ずかしい?」

「、、、」


小さく頷いているお方が桃園さんの横に居た。


「今は開けちゃダメ見たいです。なんかずっと恥ずかしいから開けないで。なので、、、。まあそのままにしています」

「、、、。なら、、、。置いとくか。っていいのか?」

「、、、」


俺が聞くと珠弓は頷いていたので、、、。そのままそっとしておくことにした。

子が恥ずかしがるもの?なんだ?とか思いつつ。ちょっと考えたのだが、、、。あまり考えていてもなので、、、。


「そうだ。珠弓のご希望は買えたぞ?」


と、手に持っていた物を2人の前に差し出す。


「あっ、この香りは、、、。チキンですね!」

「珠弓。ご希望だったからな。わざわざ仕入れてきたぞ」

「おお。楽しみです。そうそう柳先輩。珠弓ちゃんが外で食べようってことで外に机とか準備してありますよ?」

「おお。なら。ちょっと早いが食うか?」

「いいですね。珠弓ちゃんは?」

「、、、」


珠弓も頷いているのでいいらしい。


ということでちょっと早めの珠弓誕生祭?だっけ?誕生日会の始まり始まり。である。


って、、、。多分平和なのは今だけだろうな、、、。と思っていた俺なのだが、、、。まあ当たってほしくもない予想はこの後見事当たったのだった、、、。





お人形さんに届いたあのプレゼントは、、、。 

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