第103話 9月27日 5 珠弓に甘いものを
喫茶店からの帰り道。
「、、、」
「、、、」
駅までの移動時は無言の俺と珠弓だった。まあ変な雰囲気。とかではなく。その場の雰囲気はまあ普通というか。いい感じだったのだが、、、。まあお人形さんがね。
「、、、」
「珠弓。まだ照れてるのか?」
「、、、」
ぺチ。
お人形さんに腕を叩かれた。優しく。
まだ過去の自分の行動を許せていないようだ。
結局そのまま駅までは無言で、、、。
そして電車に乗りマンションまで帰って来た。そしてマンションの前まで来た時に、、、。
「おー、弥彦ー。って珠弓ちゃんが居るじゃないか!!!!やっほー珠弓ちゃん!」
「うるさいのが来たな」
「、、、」
約50メートルくらい前から光一が俺たちを見つけて走って来た。今日もあいつは元気だ。
「珠弓ちゃん!今からご飯行かないご飯!」
「、、、」
安定のスルーの珠弓。光一の方を見ることなく、、、。マンションの方へ。慣れてるな。が、ストーカーはそんなんじゃ諦めない。
「なっなっ?ご飯珠弓ちゃんの好きなの奢るからさ。何でもいいぞ?」
「、、、」
「珠弓ちゃん!」
「はいはい。近所迷惑。帰れ帰れ」
「弥彦は黙る」
「はぁ、、、。ってか珠弓今お腹いっぱいだろうよ」
「なんでだよ」
「喫茶店行ってたから」
「なんだと!?なんで俺を誘ってないんだよ!?」
とか光一と話していると先に歩いて行っていた珠弓が戻ってきて、、、。
ギュッ。
俺。お人形さんに手を掴まれました。
「なに!?!?!?!?!?!?」
と、その光景を見てひとり叫んでいたが、、、。珠弓はそれを無視して俺をマンションの方へとグイグイ引っ張って行く。
光一は、、、。その場で、、、。フリーズしたからいいか。ほっておこう。
で、珠弓に引っ張られながらエレベーター乗り。エレベーターに乗ったところで手は離された。そしてそのまま部屋へと帰って来た。
うん。うるさいのと一緒に居たくなかったから早く帰ろうだったようだ。
「、、、」
それからの事を話すと、、、。平和にその後の時間は過ぎて、、、。いかなかった。
俺はまた床で正座していた。
今度はメッセージではなく。ちゃんと珠弓は話していたのだが、、、。うん。なんで俺怒られているのかな?誰か説明を頼む。
「、、、。あんな恥ずかしい事を桃園さんとしていたんですか?」
「、、、。えっと、、、。まあするようにと言われたので」
「、、、。ずっと?最後まで?」
「まあ桃園さんには、、、。俺は雰囲気に負けて普通に自分で食べたからな?」
「、、、。ずっと、、、。ずっと、、、」
うん。よく話してくれるのはとってもいい事なんだが、、、。なんで帰ってきてくつろごうとしたら。床に正座することになったのか、、、。
そして珠弓は、、、。まあ怒っているというか。恥ずかしがっているというか、、、。まあ、うん。なんて言うんだろうか。ちょっとおかしなことになっている。
「食べさせる、、、。人前で、、、。ずっと、、、。あれは、、、。無理」
うん。何を言っているのだろうか。小さな声でぶつぶつと、、、。ってまあ声が聞けるのは大変うれしいから俺は正座をその後しばらく頑張った。
珠弓はその後もしばらく俺の前でぶつぶつ言ったと思ったら、、、。がっくりとしていて、、、。また今度は歩きながらぶつぶつ、、、。とかいうのを繰り返していた。
って珠弓はどうしたんだ?
今日のお人形さんは、、、。自分と戦っていました?
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