第99話 9月22日 珠弓に甘いものを
現在俺の手には猫カフェ利用券とやらが2枚ある。何故こんなものが突然出てきたかって?
それは少し時を戻す必要がある。
、、、。
、、、。
、、、。
「はい。柳先輩。これ使ってください」
これは昨日だったか。桃園さんから渡されたものだ。
「、、、」
現在俺のお隣にはとってもとっても不機嫌?だが。ずっと俺の横に居る珠弓様が立っている。
本日の珠弓様は涼しげな色のワンピース姿。お出かけモード。かわいいです。
ちなみに昨日の夜の事を言うと、、、。寝室の部屋の仕切りの向こうから準備をしている楽しそうな珠弓が、、、。あっ、なんで楽しそうなのか。と知っているのは。俺が夕方桃園さんからもらった猫カフェの利用券を珠弓に見せた時から。反応はしてくれない。というのは変わらなかったが。あからさまに表情がにやけていたのでね。
だから準備も楽しそうにしているのだと。勝手に思っている。いやあれは絶対楽しんでいたはずだ。
そうそう珠弓が今度の休みを空けておくようにと連絡してきた後の事を言うと。
「私もどこかへ連れて行ってください」
と、追加でそんなメッセージが来た。何がどうなってるのかわからないが。とりあえず。機嫌をよくしてもらうために、、、。
俺は従う。
でもどこに連れて行ったらいいのかがわからなかったので悩んでいたらだ。
タイミングよくというのか。なんかあったのかもだが。まあ桃園さんから連絡があって、、、。
「珠弓ちゃんがどこかへ行きたいって言ったんですよね?」
と、いきなりそんな連絡がきたんだよ。
「うん!?」
と、俺が思っていたら。桃園さん曰く珠弓ちゃんの表情から丸わかりだったと。
俺的にはホント何が起こっているのか。誰か説明してくれ。だったんだがな。
まあ結局俺は桃園さんを頼ったのだが、、、。
「あれですね。珠弓ちゃん拗ねちゃいましたね。ということで私に考えがあるので。私にまかせてください」
ということで俺は本当にそのまま桃園さんにまかせたのだが、、、。いやホントどこに連れて行けばいいとかわからなかったし。
そしたら、、、。
「はい。柳先輩。これ使ってください」
これである。
「ちょっとやりすぎちゃった感があるので。今回は私が出します。なので2人で楽しんできてください。あっその後の行動は先輩頑張ってくださいね?」
とか言いながら渡された。うん。これでいいのかな?だったのだが。珠弓の反応はわかりやすかった。
という過去の事である。
そして現在は珠弓と移動中。まだ珠弓はちゃんと反応してくれないのだが、、、。うん。どうすればいいのか。
「珠弓?」
「、、、」
うん。ダメ。まだダメ見たいです。
移動中に俺を見ることはなかった珠弓。がちゃんと隣は歩いてきてくれていた。
そして気が付いたら桃園さんがくれた猫カフェチケットのお店の前まで来た。
ちなみにこの猫カフェチケット?とやらはこれで1時間分?だったか猫との触れ合いが楽しめるらしい。
結局珠弓との関係というか。雰囲気は良くならないまま入店。チケットを見せるとすんなりと中に入れて、、、。
ニャー。
ニャッ。
、、、。
ニャー。
、、、。
入ってすぐ珠弓は猫に囲まれていた。あれか。なんか同じようなにおいというか。仲間意識?まあ珠弓が大人しいというか静かだから猫たちも安心したのか。
珠弓。猫に襲われていた。
「、、、。キャ」
すると珍しいことに、、、。
いや、多分あれはホントにびっくりしたんだな。突然横から1匹の猫が珠弓にジャンプというか。太ももの上に飛び乗ったからか。まあそんな珠弓の声が聞けた。って、、、。今気が付いたが、、、。
珠弓さん。めっちゃ笑顔だよ。
お人形は猫に弱いようです。
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