第32話 5月15日 バトル?

大型連休も終わり大学の講義が再開。大学が再開してすぐに桃園さんが俺たちのところに飛んできた。そして珠弓を追っかけていた光一が桃園さんにボコボコにされていた。強い。うん。桃園さんは珠弓を守るためなら、、、。本当に強い。はい。そんなことがありました。


まあ、そんな感じで休みが終われば大学へ。これは変わらないので、今も普通に講義を受けている俺と。隣では、、、。なんか。痛そうにしている光一がいる。そしてぶつぶつと、、、「あの女、、、。あの女、、、。危険」とか言っている。まあほっておくのがベストだろう。


ちなみに休み明けだからか。あまり講義の内容は入ってこなかった。まだ頭が休みモードというのか。っか、そもそも難しいのよ。うん。専門用語とか出てくると、、、。もうちょっと勉強しないとな。とか思っていると。午前中の講義は終わっていた。


そして今日もお弁当の俺はそのまま講義室に残る。光一は先ほど「じゃ。弥彦またな!」とか言いながら数人で学食だろうか?とりあえずどこかに向かって行った。何かまだ出入り口のところに居るが、、、。っか、ホントそのまま帰ってこなければいいのに。光一が居なければ間違いなく平和なはずだから。とか思っていると。声が聞こえてきた。


「出たな!暴力女!」

「なんですか?珠弓ちゃんのストーカー先輩」

「お前だろ。珠弓に付きまとっているのは!」


声の方を振り向くと、、、。講義室の出入り口付近で男女が揉めていた。まあ、両方知り合いなのだが、、、。俺無視していいかな?関わりたくないんだが、、、。


「っか、、珠弓ちゃんはどうした!?なんで居ないんだよ!」

「なんで先輩に珠弓ちゃんの場所を言わないといけないんですか?」

「俺の彼女だと何回言えばわかるんだ。っか、お前後輩だろ?先輩に対する態度がなってない!」

「なんですか?聞こえないですね?」

「この女、、、」


あまり見ないようにした方がいいのだろうが、、、。まあこのままもなんかゆっくりお弁当が食べられないので、、、。


「、、、。何してるんだか」


俺は食べようとしていたお弁当の蓋を一度閉じて、、、。移動。


「2人とも何してるんだ?めっちゃ注目されているが」

「弥彦!この女何とかしてくれよ」

「柳先輩。こんにちは」

「あ、ああ」


すげー。桃園さん完全に光一を相手にしていない。普通に俺に挨拶してくる余裕。そしてそれを見た光一が、、、。


「お前なんかちょっと金使ったら退学なんて簡単なんだからな?わかってるか?」

「できるのならしてください。あっ、柳先輩。お昼一緒に食べませんか?」

「、、、。桃園さん。とりあえずうるさいの片付けた方がよくないか?」

「それもそうですね」


すると、光一が1回転。おかしいな、、、。俺の目の前に居た桃園さんはいつの間にか少し隣に移動して、現在、、、。


「いてぇーーー!!」


光一が地面に横たわっていた。そして光一の周りに居る、、、。お友達?がフリーズしていた。今なんかすごい速さで何かが行われたんだが、、、。俺にはわからなかった。うん。何かがあって、光一が一回転した。それだけの事なんだが。


「じゃ、柳先輩行きましょう」

「えっ、、、。あ、、、。ああ。っか俺この部屋で食う予定なんだが」

「ならここで食べましょうか」


そして桃園さんは講義室の中へ。うーん。これは、、、。まあ、うん。触れない方がいいか。


「じゃ、光一とりあえず、桃園さんはこっちに居るみたいだから、逃げるなら逃げた方がいいんじゃないか?また宙に舞うぞ?」

「くそっ。あの女、、、。絶対退学にする、よし。金、金だ!って弥彦!珠弓ちゃんどこだよ!?」

「知らん」

「知っとけよ!あの女より先に珠弓ちゃん探さないとだろ。馬鹿野郎!」


そんなことを言いながら光一はどこかへ走っていき、、、。それをお友達が追いかけていった。って、本当に桃園さんしか居なかったが。珠弓はどこに居るんだろうか?と、思っていた俺。まあ桃園さんに聞けばわかるか。と俺は回れ右。ちょっと周りに居た人。講義室に居た人から、、、。いろいろな視線があるので、、、。足早に先ほどの席に戻る俺。って待て待て。ここに居るじゃん。


「、、、。珠弓。居たんだな。っかいつ来た?」

「、、、」


珠弓は俺を見ながら頷いている。っか、俺が先ほどまで居た席には桃園さんと珠弓がすでに座っていた。


「柳先輩どうですか?珠弓ちゃんが黄金先輩には見つかりたくないと言っていたので、私が目立っている間に珠弓ちゃんを講義室へと。完璧でしょ?」


桃園さんがいい笑顔でそんなことを言っているが、、、。まあ、確かにかなり目立っていた。だって今もなんか見られている気がするし、、、。


「まあ、ほどほどに、あまり目立つのはだと思うから」

「わかりました。ほどほどにしますね。あっ、先輩のお弁当美味しいですね」


と桃園さんが言って気が付いた。あれ?桃園さんが食べているお弁当箱、、、。珠弓のじゃないか?そして珠弓は売店で売っているサンドイッチを食べている。うん?


俺が状況を把握できていないのだが、そこで説明が入った。


「あっ先輩。これは珠弓ちゃんが先輩にお弁当を作ってもらっていると言っていたので、私が食べたいと言ったら、ならお昼ご飯を交換しましょう。ってことでなったんです」

「そういう感じ?」

「、、、」


珠弓に俺が聞くと。頷く珠弓。


「珠弓ちゃんすごく自慢してくれましたよ?先輩は料理上、、、。って、ふがぁ、、、。珠、、、。ちゃん。ふがぁ、ま、待って!」


どうやらまた余計なことまで、桃園さんは通訳をしてくれているみたいで、珠弓が手に持っていたサンドイッチを桃園さんに食べさせようというのか。単に口をふさごうとしてか。だが、あまり大きくなく一口サイズだったので、、、。


「、、、。美味しい」


と、サンドイッチを桃園さんに食べられた珠弓でした。って何してるんだか。この2人。


「先輩。珠弓ちゃんに食べさせてもらえました!これレアですよね」

「レアレア。って何してるんだかホント」


まあ、女の子2人は楽しそうにしているので、俺も先ほど一度食べるのをやめたお弁当を食べだす。って、桃園さんに感想言われながら昼を食べることになるとは思っていなかった。何か、、、。恥ずかしい。って、、、。すでにサンドイッチを食べ終えた珠弓が俺を見ていることに気が付いた。


「どうした?珠弓?」

「、、、」


俺を見つつ、その後に俺の食べているお弁当を見る珠弓。すると。


「先輩。珠弓ちゃんが唐揚げ美味しそう、、、。だそうですよ」

「、、、」


珠弓は桃園さんをちょっと睨む。それに気が付いた桃園さんは「ごめんごめん、ついね」と、珠弓に言っていたが、、、。もしかして珠弓。桃園さんとお昼の交換をしたが。途中サンドイッチを桃園さんの口にお押し込んだから。ちょっと自分の食べる量が物足りないとかそういう事か?と勝手に思った俺は、2つ残っていた1つの唐揚げを箸でつまみ。珠弓の方へ。


「欲しいのか?」


と聞いてみると。こちらも早かった。


「、、、。はむ」

「、、、。早っ」

「おお。かわいい。珠弓ちゃん今のかわいいよ。って今声!?声!?」

「、、、」


何か、はむ?っというかわいい声が聞こえて俺が持っていた唐揚げが珠弓の体内へ消えていった。っていうか。ちょっと唐揚げのサイズが大きかったのか。まだもごもごっか、、、。何か自然な流れでしてしまったが、、、。


って、どうやら桃園さんは珠弓の声を聞けたことに驚いていたらしい。いやいや、今のは、、、。なんていうんだろうか。と、俺が思っていたら。桃園さんは咳ばらいをして。はい。通常モード。という感じでこちらに話しかけてきた。


「先輩先輩。普段から珠弓ちゃんに餌付けしているんですか?慣れてますね。実はラブラブですか?」


なんか場所を間違えて変なことをしてしまった様子。いや、そんな食べさそうとか思ってなかったですよ?ただ、珠弓に確認のため、、、。と、思ったらもうなかったんです。俺の箸から唐揚げが消えたんです。はい。と、いう感じに話したところで、桃園さんにはしばらくいろいろ言われることになった俺だった。って珠弓は、、、。なんか嬉しそうにもぐもぐしていた。





今日のお人形さん唐揚げを一口で頬張りました。

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