第4話 2月16日 4 始まりも無言
そういえばなぜ光一の家に呼ばれていたのか忘れかけていたが。やっと本題になる。親たちの盛り上がっていた話が一段落したか。俺たち子3人が呼ばれた。というか3人が振り向いただけだが。
ここまでなんかめっちゃ時間がかかったようなきがするが……気のせいだろうか。数年分くらいの時間が……気のせいだな。うん。
そしてそのあとは。普通に話してまとまり終わり。とかスムーズな感じには……なぜかならず。なんかおかしなことになっていた。
「と、言うことで、弥彦くん。珠弓頼むよ。いろいろ助けてやってくれ。君なら安心して任せられるからな」
そんなことを珠弓の親に言われた。
「はい?」
「弥彦。失礼のないようにね。ちゃんとするのよ。珠弓ちゃんが必要なもの言ってきたら。すぐ連絡する事。珠弓ちゃんに迷惑とかかけちゃだめだからね。わかった?」
俺の親は……なんかニコニコしながらなんか言っている……。
「大丈夫さ。弥彦くんは小さい頃からしっかりしてるからな。むしろ弥彦くんにこのまま珠弓をまかせたいよ」
再度珠弓の親が言って……うん?
「はい!?」
「弥彦良かったじゃない。こんなかわいい子もらえるだなんてー」
俺の親はさらにニヤニヤ……って、なんかおかしい。おかしいよな?誰かおかしいって言えよ。すると……。
「待て待て待てー!俺を忘れるな!馬鹿親―!」
俺が話し出すと。光一が割り込んできた。元気だな……こいつ。そのうちに親父さんに殴られるぞ……光一。
「同じところ。それも隣に俺いるんだけど!?俺でもよくない?珠弓と住むの。適任でしよ!」
バシン!
……なんか光一の親の方から飛んできた。見事に光一の頭に当たっていた。トレイ……かな?お盆?まあ、なんかそんな感じの物が飛んでいました。怖い怖い。
「馬鹿息子。お前みたいなんが珠弓ちゃんと一緒に生活なんて心配しかない。絶対駄目だ!あと誰に向かって馬鹿言ってるんだ!馬鹿息子!」
と、光一の親。
「いやいやいや。なにを言うか。俺珠弓ちゃん大好きだし」
なんか当てられた割に痛がりもせず普通に言いかえしている光一……うん。すごいよホント。
「黙れー。馬鹿息子。この前も弥彦くんが連絡くれなければ300万か?340万か?もする買い物しようとしただろが!そんな奴に珠弓ちゃんを任せられるわけないだろうが!」
「たった330万だよ!っか弥彦また連絡したのかよ。だから急に連絡が来たのか」
「この馬鹿息子!」
まあ光一がなんか言っているが。話をまとめよう。
この春から珠弓は大学生になる。合格した大学は……たまたま?なのか俺と光一と同じ大学。俺たち3人ずっと一緒だよ。ってまあいいか。同じ大学ということは、実家から珠弓も通学は厳しいため。珠弓も一人暮らしになるのだが……。
相変わらずっか。高校でも1年2年の時は俺らのところにいたが、3年時は俺も光一もいないため。無言を貫いたらしく……さっき珠弓の親から聞いた。って珠弓よ。さすがに高校生の時もお人形さんやらやらいわれて。みんなの癒しみたいになっていたのだろうか。ほんと珠弓はまわりの人をダメにするというか……うん。高校卒業まで話すことほぼなく来るは異常だと。
って、俺しか言ってないってこと?そんなことある?
いや、ちょっと考えてみると……なんかある感じがした。ほんと珠弓のまわり大丈夫かよ。珠弓に甘すぎるだろ。
で、話が脱線した。戻すと。この大学に行く言ったかは知らないが。珠弓が希望?でいいのか。そして大学受けた。そして無事に受かった珠弓だが。さすがに今の無口珠弓を一人暮らしは……と珠弓の親はなったらしく。なら幼馴染がいるじゃないかとなり。俺の名前が挙がったらしい。って、もう。なんかいろいろ急に決まってるから、わけわからない。はい。
えっと、1人で広い部屋を広々使っている俺と一緒に暮らせば安全。と親たちでまとまった。と。
おいおい。っか俺の意見は?わかっていると思うが……珠弓は女の子だが……って、珠弓の意見は?
と思ったので隣に居た珠弓に聞いてみた。
「珠弓」
声をかけると珠弓はこちらを向いて「何?」という顔をしている。めっちゃかわいい。ホント癒しだ。じゃなくて。
「……あっ、いや、珠弓は俺と一緒に生活でいいのか?なんか親が勝手に言ってるが……」
すると。悩むことなく。すぐ頷く珠弓。すると見ていた光一が……。
「ストープ!ストープ!珠弓ちゃん、珠弓ちゃん。あれだぞ?弥彦と一緒は危険だから。絶対。こいつ厳しいから。生活ルールとかなんかわけわからん事言い出すから。絶対。な?珠弓ちゃん考え直した方がいい。今なら間に合う。あと俺の方が大学では有名人だから。一緒に居たら絶対楽しいから。な?考え直してくれー!なんでもするから!付き合ってくれー。珠弓ちゃん!」
なんか光一がいろいろ言い出したが。珠弓は冷たい目線で光一を見ているので……光一はすぐに計画変更をした様子。
「弥彦ー。わかった。珠弓ちゃんを一時預ける。毎日遊びに行くからな!」
「やめろ。俺の部屋が散らかる。去年だけで何回散らかしに来たか覚えてるか?」
「知らん!」
「おい」
って、光一と話している場合じゃ……と、思った時には遅かった。なんか気がついたら親たちは、「はい。この話終わり」って感じで、また食事会、飲み会が始まっていた。
あれ?これ確定?珠弓と一緒に生活する……は?
俺は再度珠弓を見ると……珠弓は何も言わないが。俺を見て。ぺこりと小さくお辞儀した。これは……「よろしくお願いします」ってことだろうか……。
あと、光一が……。
「くそー。なんで弥彦には……あれか。俺に派手さがないのか。そうか。目立てば珠弓ちゃんもこちらを。金か。さらなる金だ!」
とか、なんか言っていた。こいつやっぱ馬鹿だわ。うん。それは間違いない。
結局その日はそのまま解散。親たち酔っ払ってて話にならない為。俺は食べ物を食べるだけ食べて。光一の家を後にした。ちなみに珠弓も俺と一緒に光一の家を出てきた。
「珠弓も帰るのか?」
と聞くと珠弓は頷いていた。まああの空間いるよりは自分の家でくつろぐか。光一のラブコールもうざいだろうし。っか見た目は……全く見えないが。もうすぐ一応大学生だし。わざわざ親を待つ必要ないか。っかマジでどうしたら無口のまま。必要最低限も話さず大学生までなれたのか。珠弓には語ってもらいたいが……無理か。
みんな珠弓のかわいさに弱いんだよ。ほんとにめっちゃかわいいが。とか、思いつつ。光一の家の敷地から出た。そして。
「じゃ、えっと……またな?珠弓」
珠弓にそう言うと。今までと変わることなく。小さく手を振り自分の家に珠弓は向かっていった。なんかすごく笑顔で……。
「……俺も甘いか」
とか思いながら。俺も珠弓が家の中に入るのを見てから自分の家に入った。
今日のお人形さんは、一言も言葉を発しなかった。
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