第4話「アペタイザーetc.」

↓コンテ

https://www.pixiv.net/artworks/87157921


(擬音・吹き出し外文字)

「セリフ」

{人物モノローグ}

<ナレーション・モノローグ・解説>



・京子サイドの血縁関係

不倫して離婚した実母は既に浮気相手と再婚している。親権放棄。京子とも折り合い悪い。たぶん出てこない。

父の実家はもうない。父の妹、叔母25才(京子父と16歳差)は独身でスナック経営。


・忍サイドの血縁関係

実父は病死。実父の実家とは絶縁状態。

母の実家はもうない。母の弟、叔父23歳大学院生(忍母と9歳差)。かなり優秀で奨学金で海外留学中。



・梨由子姉ちゃん

市川梨由子。

京子の父の妹。25才独身。ラウンジ経営。京子と忍のおっかない叔母さん。

資生堂TUBAKIのCMに出られる感じのイメージ。

知的で艶やかなお姉さんに見えるが、元ギャルでヤンキーでウルトラ短気でガラッぱち。店では上品な美人ママ。ニコニコしてるかと思うと豹変する。

ダンガンロンパの江ノ島盾子みたいなギャル時代→現在はマリみての小笠原祥子さまのような外見に。

大きめの口、笑うと下マブタをあげて目を細める。

普段飲まないが飲むとベロベロでだらしない。

兄(京子の父)の援助で大学まで出て保育士免許取ったが、結局クラブのバイトからノウハウ学んだので起業した。

京子を厳しくかわいがっているが、京子は梨由子のことが苦手。

兄に育てられたようなところがあるので、姉弟を自分が引き取るつもりでいたが、京子がツッパるのを見て見守ることを決めた。

京子をちゃんと育てようとしているので、厳しい。忍を溺愛している。




●季節

1月、お正月明けなので冬着で。



●1

 扉。一コマのシーン。

 梨由子の店。雰囲気のいい小さめラウンジ。カウンターの中に立つ梨由子が50代のシブいサラリーマン(役員クラス?)に一人客に水割りを作っている。ハイボールのCMみたいなイメージで。

 梨由子、背筋が伸びて目だけで手元を見ている感じ。品が良い。

客「梨由子ママって保母さんの免許持ってるんだって?」

梨由子「……ええ」

梨由子{この店も保育園みたいなもんだよ……}



●2

 正月明け。始業式の後、下校中。一緒に歩いてるはしゃいでいる京子とセクシー。

京子「さむいさむい!」

 とセクシーの後から密着して抱きつくようにしてセクシーの上着の両ポケットに手を突っ込む。

京子「セクシー、ポッケ貸して」

セクシー「うひひ」

 笑ってる二人。

セクシー「正月明けてからどうしてた?」

京子「モチばっか食べてたから太ったかも」

京子「ジャングルジムで遊んでこう!」

 とジャングルジムを目指す。

セクシー「小学生かよ」

 陽が暮れて。

 ジャングルジムの最上段にデビルマンのEDのように腰掛けて夕陽を眺めている二人。

二人の鼻歌(きょ~もどこかでにゃにゃにゃにゃにゃー♪)



●3

セクシー「てか、帰んないの?」

 と顔も見ず何気なく。

京子「……」

 なにか考えているような顔。

セクシー「どした?」

 と京子の顔をチラリと見て。

京子「今日叔母さんがくんの」

京子「すごい苦手」

 と嫌そうに。

セクシー「そのオバさんてどういう関係のオバさん?」

 心配そうに。

京子「あたしのお父さんの妹」

京子「まだ25才なんだ」

セクシー「若っ!」

 と驚く。

セクシー「お姉さんみたいじゃん!」

京子「「姉ちゃん」て呼ばないと殴られる」

 と嫌そうに。

セクシー「おっかないんだ……?」

京子「あの女、忍には甘いくせに……」

 ちっ、て感じ。

セクシー「あの女て」

 おいおい、と困り笑顔。

セクシー「てか、あんたのお父さんの妹ってことは、忍のほうとは全然血がつながってないんでしょ?」

 と、んー? みたいに頭に市川家の家系図を描いて考える。

セクシー「どういう人なの?」

京子「どうって……」

京子「元ギャル、つかヤンキーでウルトラ短気で」



●4

 夜。京子と忍の家。ダイニング。梨由子と京子が対面してテーブルについている。真ん中、流しを背に予備の折り畳みイスに忍が座っているという位置関係。スリットが入ったタイトミニにストッキング。大人のお姉さんっぽい。だまってれば品よく見える。

梨由子「オトコ連れ込んでねーだろーな?」

 アップ。気の強そうな美人。見透かすように不敵に睨みつけて。

京子「ねーです!」

 アップ。真っ赤になって睨み返す。姿勢を正して。


●5

梨由子「あん?」

梨由子「おまえ、オトコにキョーミねーの?」

 とからかうように。

梨由子「ウチらがおまえくらいの頃はそりゃもう……」

 と目をつぶって思い出し笑いを抑え込みつつ。

京子(きいちゃだめ!)

京子(ホーリーサイレントウォール!)

忍(あっ、なにもきこえないっ)

京子「梨由子叔母さんと一緒にしないでよ!」

 と忍の耳をふさぎながら、かぶせて、不愉快そうに。


梨由子「「梨由子姉ちゃん(傍点)」……だろ?」

 と胸倉をつかんで噛みつかんばかりに顔を近づけて睨む。

京子「はい……梨由子姉ちゃん」

 と泣きそう。

忍「ひっ」

(びくっ)

梨由子「あーっと、ごめんごめん」

 と京子から手を放して忍を見る。悪役レスラーが手のひらを見せながらなにもないよーみたいに急にニコっとして。


●6

梨由子「こわくないよ忍~?」

 と笑顔で忍に。

忍「は、はい」

梨由子「おまえ、また大きくなったか?」

忍「え、少し」

 忍、背筋が伸びている。汗。

梨由子「なに緊張してんだよ~」

 と忍に顔を近づけて忍のほっぺをつつく。

忍「いえ…」

 目をそらす忍。

梨由子「もし京子がタバコとか酒やってたらアタシにチクれよ」

 と京子を横目で見ながら忍に内緒話するように。

京子「やりません!」

梨由子「逆にその歳で酒もタバコもオトコも、なにもやんないのかよ」

梨由子「なにが面白くて生きてんだおまえ?」

 はあ? みたいな。

京子「あたしをどうしたいんですか」

 うんざりする京子。

 ちょっと時間飛んで。

梨由子「よしよし」

梨由子「おまえらのママゴトがどこまで続くか見てやろうと思ってたけど」

梨由子「いちおう生活らしくなってんじゃん」

 とレシートと家計簿と通帳をチェック。

梨由子「まあ、この調子でがんばれよ」

京子「はい」



●7

梨由子「しつこいようだけど、もしトチったらソッコーでアタシがおまえたち引き取って叩き直すからな」

 にこやかに。

京子「叔母さんのお世話にはなんないです」

 フテるように。けっ、みたいな。

梨由子「「梨由子姉ちゃん(傍点)」──」

 京子の顔にめりこむ梨由子の拳。

梨由子「──だろ?」

 仁王立ちの梨由子。怒りの形相。力石のように立つ。

京子「ハイ……」

 マットに大の字になってダウンしている京子。ジョーのように。

 レフリーの姿でうろたえている忍。

梨由子「ガキがナマイキ言ってんじゃねえよ」

 とゲンコツで京子の頭をグリグリ挟む。


●8

梨由子「アタシだって親に早死にされて一生懸命ツッパって生きてきた」

 ヤンキー漫画のような背景で特攻服を羽織ったギャル時代の梨由子のイメージ。

(!?)

梨由子「でも結局お兄ちゃん…、おまえたちのお父さんに、見守られて大人になったんだ」

 大昔の少女漫画のような絵で特攻服のまま「お兄ちゃーん」「梨由子は甘えん坊だな」みたいな。京子父(兄)の顔は良く見えず、あしながおじさん的に。

梨由子「今度はアタシがおまえたちを見守る番なんだよ」

(ゴゴゴゴ)

 と二人の前に強敵のように立ちはだかるイメージ。

忍(え、上のコマのイメージ誰?)

京子(倒すべき敵っぽいんですが…)


●9

梨由子「おまえらが他の親戚にツッパってあんな啖呵切ったから、二人暮らしを応援してっけどな」

 梨由子の回想イメージ。

 葬式の後で、揉める親族の中で忍を庇うように抱きしめながら啖呵を切ってる京子。

 忍だけ実父方の祖父に引き取られそうになり、バラバラになるのを嫌がる忍を見て、京子は決意した。

梨由子「よく聞け」

梨由子「これは梨由子姉ちゃんからの大事な大事なアドバイスだ」

梨由子「ツッパリどころはまちがえるな」

梨由子「大人をナメんな」

 梨由子の鋭い眼差し。

梨由子「いいな?」 

梨由子「おまえらはまだガキだ」

梨由子「頼れる大人がいるんだから頼れよ」

梨由子「泣き入れたいときはいつでも泣き入れろ」

梨由子「しないでいい苦労はすんな」

 京子と忍に言い聞かせる梨由子、神妙な顔で聞く忍と京子。

梨由子「うし、説教は終わりだ」

梨由子「ぶすったれた顔してると幸せが来ないってお父さんが言ってたろ?」

 とニカっと気持ちよく笑って京子と忍の髪をくしゃっとする。


●10

梨由子「ふーん、ちゃんと食ってるみたいだな」

梨由子「食材買ってきてやったけどけっこうストックもあるな」

 と冷蔵庫を開けてみている。

京子「冷蔵庫までチェックすんスカ?」

 とジト目。

梨由子「あーん?」

梨由子「ここの世帯主はアタシだぞ」

梨由子「誰の名義でこの部屋を借りてやってると思ってんだ」

 と生意気言うなとばかりに睨む。

梨由子「そんじゃ適当にツマミでも作ってもらおうか」

 とイスに座る。

京子「え、ウチで飲むの?」

 と軽く驚く。

梨由子「外で飲めっていうのかよ」

 とガサガサと買い物袋をあさってワイン(ロゼ)を取り出して眺める。

京子「じゃあ自分のお店で飲めばいいじゃないですか」

梨由子「あのな」

 と目を細めた笑顔で京子を見る。

梨由子「アタシの店は客に飲ませるところで、自分が飲むとこじゃないんだよ」

 とにこやかに。豹変する前触れ。

京子「はあ」


●11

梨由子「仕事で飲む酒と自分で飲みたい酒は違うの!」

 一転して睨みつけ、

梨由子「だいたい店の高い酒、自分で飲んだらもったいないだろっ?」

京子「はあ」

(がさがさ)

京子{イカ刺し、チーズ、アンチョビ、塩昆布?}

京子{買ってきてくれた食材ってツマミの材料ばっかだ}

梨由子「なんでもいいからすぐにできるもん頼むよ」

梨由子「京子のツマミができるまで忍をツマんでるから」

 と忍を捕まえて膝の上に抱こうとする。

忍「あうっ」

 と猫のように逃げようともがくが捕まる。

京子{忍、無力な姉をゆるせ……}

 と涙をこらえて台所に向かう。

京子{まずメインの仕込みから}

京子{鶏のもも肉をそのままボウルに入れて、酒と醤油と塩と粉山椒に漬け込む}

京子{よく揉みこむ}

京子{とりあえずこれは30分くらい放置}

京子{で、すぐにできる一品目}

 ボウルを横によけて、油揚げを取り出す。


●12

京子{わさびと醤油とお酢をまぜておいて……}

 と京子が小皿で混ぜている後で、忍をぎゅっと抱きながら上機嫌にワインに口をつける梨由子。

梨由子(おまえ体温高いから抱いてると暖かいなー)

 ビビってる猫みたいに緊張している忍。

京子{フライパンを油を使わず熱して、油揚げを焼く}

 フライパンで焼かれる4枚の油揚げ。

京子{焼き色がついたら、わさび酢醤油をスプーンの背で表面に塗ってさらに焼く}

 油揚げがひっくり返されて

(じゅーじゅー)

 と焼かれて匂いが立つ。

京子{太めの短冊に切ってできあがり、と}

京子「はい」

<油揚げわさび酢醤油焼き>

梨由子「お、香ばしいな」

梨由子「って、こんなに作ってどうすんだよ」

京子「あたしと忍は夕飯なんです」

 とまた台所にむかう。

忍{変なごはんになっちゃったな……}

 と自分の席について。

梨由子「忍、ちょっとつきあえ」

 とワイングラスをつき出す。

 この辺から徐々に酔い始める梨由子。

梨由子「これはぶどうジュースみたいなもんだ」

梨由子「ほら、舐めてみろ」

忍「……」

 おそるおそるワインに口をつける忍。

忍「う」

忍「ニガ」

 と猫のように舌を出す。

梨由子「じゃあ油揚げ食って口直せ」

梨由子(うはははは)

 その様子を面白がって笑う。


●13

忍「おいしい……」

梨由子「うん、ロゼに合うな」

 と二人油揚げを食べて。

梨由子「なんだ、おまえ? おいしいもの食べるとすぐニコニコするな~」

 と笑う。

忍「うふふ」

京子{ん、いけるいける}

 と油揚げをつまみ食いしながら一人うなずく。

京子{次は、と……}

梨由子「そういや、さっきのおまえをどうしたいんだって話な」

 少し酔い始めてる。

京子「えー?」

梨由子「なんかアタシ心配でさ」

梨由子「おまえ、妙に真面目なくせにツッパるだろ?」

梨由子「そういう奴ほどオトコにコロっと騙されるんだよ」

梨由子「つか、おまえチョロそう!」

京子「チョロくないもん!」

 とキッとなって振り返る。


●14

梨由子「いいか?」

梨由子「もしオトコ作ったら、まずアタシの店に連れて来いよ」

梨由子「飲ませりゃ酔いかたでどういう奴かすぐわかるんだから」

京子「梨由子姉ちゃんの店、18歳未満入れないじゃん!」

京子「てか、高校生に飲ませたらダメでしょ!」

梨由子「え!?」

梨由子「おまえ、高校生なんかとつきあうつもりなの?」

 はあ?みたいな。

梨由子「だってそんなガキ、金持ってないじゃん? どうやって遊ぶんだよ?」

梨由子「マジメにつきあう相手考えろよ」

 バカじゃねえの、みたいな。

京子「あの……、あたしも高校生なんですけど」

 呆れて。

梨由子「……?」

梨由子「あーっ! そっか!」

梨由子「そーだった!」

 と本気でびっくりして。

梨由子「近所の店でハタチすぎで制服着てるオンナ見慣れてるから、つい!」

(だはははーっ)

京子{もう酔っぱらってんのかよ……!}


●15

京子{次は}

京子{アボカドの皮と種を取ってボウルに入れて潰す}

 電子レンジに入れて豆腐の水切り。

京子{豆腐をキッチンペーパーに乗せて電子レンジで1分で水切り完了}

京子{水切りした豆腐をアボカドに混ぜる。刻んだ万能ねぎとごま油少々と塩で味足して}

 と諸々入れながらかき混ぜる。

京子「はいどうぞ」

梨由子「お、また早いな」

<豆腐アボカド>

梨由子「んー、こりゃ進む」

 と美味そうに頬張る。

京子「どーも」

忍「これ、パンに塗って食べたい」

 と目を丸くして。

梨由子「お、たしかにディップするとシャレた食べ物になるな。白ワイン開けよう」

梨由子「スライスしてあるフランスパン買ってきてたろ? 出せ」

 と忍に言いながら新しいワイン(白)を開ける。

忍「あった」

 と嬉しそうに取り出す。


●16

京子{ふむふむ}

(がじがじ)

 とディップしたフランスパンをかじりながら。

京子{そろそろ鶏肉の漬け込みもいいか}

京子{味の染みた鶏肉を蒸し器にかけて強火で20分くらい蒸す}

 と蒸し器に火をかける。

京子{んで三品目どうしよう……}

京子{この長芋も簡単に焼いちゃうか}

京子{皮を剥いて1センチくらいの輪切りにして}

京子{バターをフライパンで熱して、長芋を投入! 両面焼く}

京子{醤油をかけて仕上げ!}

京子「ほいっと」

<長芋バター炒め>

梨由子「今度は長芋を山盛りかよ」


●17

梨由子「あ、でもいい! これワイン進む」

 サクっとかじって。忍もニコニコしながら食べている。

梨由子「あ、イカが出てないな」

梨由子「イカの刺身あっただろ」

梨由子「出せよ。あたしイカが好きなんだ」

京子{んーじゃあ、ぼちぼち忍もごはん食べたいだろうし}

京子{みそ汁も作るか}

 と考えながら味噌汁を手鍋に用意する。

京子{卵を黄身と白身にわけて}

 と分ける手。

京子{味噌汁の出来上がりに卵の白身をまわし入れる…}

京子{ごはんに千切った焼き海苔とイカ刺しをのせて}

京子{真ん中に卵の黄身を落として、千切りの青じそを散らして、と}


●18

京子「はい、忍はこれね」

<イカ玉丼と卵白みそ汁>

京子「醤油かけてかき混ぜながら食べて」

(ぴぴぴっ、ぴぴぴっ)

 とタイマーが鳴る。

梨由子「あ、うまそう、アタシのもそれにしてよ」

京子「うん、あ、ちょっと待って」

 と蒸し器の方を見る。

京子{鶏肉が蒸し上がった}

京子「ちょうどメインもできました」

 蒸した鶏もも肉をスライスして皿に盛られている。

<山椒蒸し鶏>

梨由子「うーん」

梨由子「こういうシンプルで変に媚びたとこがない料理は好感持てるな」


●19

梨由子「ちょっと京子を見直した」

梨由子「これなら小さい店くらいやれるんじゃないか?」

 と京子の肩を叩く。

梨由子「あとは客あしらいだな」

梨由子「おまえ、ウチの店でホステスの修行するか?」

 と京子の太ももを撫でる。

梨由子(おっと、スベスベだな、ひひひ)

京子「あたしをどうしたいんですか……」

 と汗。

梨由子「どうって」

梨由子「何事も勉強だろ」

 穏やかにワインを飲む。

梨由子「つまりさ、京子がツッパるつもりなら、ちゃんと強くなれってこと」

梨由子「用心深く、かつ大胆にさ」

京子「……」

 梨由子を不思議そうに見る。

梨由子「小さい店っていえば、秋津と新秋津の間で、定食屋かおでん屋やりたいんだけど? おまえやらないか?」

京子「まだ高校生のあたしにそんなこと相談されても困る」

忍「梨由子姉ちゃんさっきからすごい酔っぱらってる」


●20

 それから。

梨由子「しのぶぅー(ハート)」

 転がるワインのビン。

梨由子「ほら、梨由子姉ちゃんにチューは? チュー?」

梨由子「して、ほら、ホッペに」

 と忍の耳もとでハアハアしてる。

忍「んも~」

忍「お酒くさいよ~」

梨由子「ちっちゃい時してくれたでしょー? ホラ、して、してーん(ハート)」

梨由子「ん~、食べちゃいたいしのぶぅ~(ハート)」

 と忍のほっぺたにむしゃぶりついてぶちゅうーっと吸いつく。

忍「た、たしゅけっ、きょ…、京子!」

 玉フェラのようにほっぺたを吸い込まれそうな忍。

梨由子「もう辛抱たまらん!」

忍「やっ、放して~」

(ぶっちゅううぅぅ~~)

 とつかまえて大人のキス。

忍「ん~~~っ!?」

 空をもがく忍の手。

忍「いやあああっ」

梨由子「おおっ? オンナみたいな声出しやがって、オラ、どうなってんだコラ」

京子{あたし大人になっても絶対お酒飲まない}




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