第4話 友達から

「ねぇねぇ、門の前に⚪⚪第一の男子いるらしいよ?超カッコ良いらしい」


「本当!それヤバイ!」



前に帰っている彼女達が、そんな話をしながら帰っている。


そして、門に出る私。


チラッと見るものの、まさかの人物に驚く。


橘 劉騎と以前、彼と一緒にいた友達だった。



彼等は、既に女子生徒達に囲まれている。




「……助けない訳にはいかないよね……だけど……誰に用事あるんだろう?私が助ける理由ある?」



私は迷った。



「あっ!」



私に気付き目が合う。




「ごめんっ!ちょっと……」

「えーーっ!もっとお話しようよー」

「悪い……君達に用事はないから」

「話す位、良いじゃん!」



「はあぁ~……」



私は溜め息を吐き、彼等に歩み寄る。



「あのーーっ!」



私の声に彼女達は反応をしない。


無理もない。


彼女達は彼等に夢中だ。




グイッと私の腕を掴むと、橘 劉騎と友達は囲まれた所から何とか出て来る。



グイッ二人の間に私は挟まれる様にされた。


まるで両手にイケメンの華?



「彼女に用事あるから申し訳ないけど帰って!」




「残念……」

「彼女かな?」



色々と囁かれながら彼女達は散々に散った。




「………………」



「悪い……」


「一体、何?あなた達の学校はイケメン揃いって彼氏にするなら候補の1つなの!余りいるべきじゃないと思うけど!」


「いやぁ~……用事があるのは俺じゃなくて友達(ダチ)だから。つー事で…後は二人で仲良くどうぞ!」


「えっ?」

「じゃあな!雄(ゆう)」

「あ、ああ、悪い。付き合わせて」

「いいえ」



橘 劉騎は去った。



「ごめんな」

「えっ?あっ、いいえ」

「取り合えず場所変えようか?」

「…はい…」



私達は場所を変える。




「あの…用って…何ですか?」

「あのさ……」

「はい」

「単刀直入に言うよ!俺と付き合って欲しい」



ドキン



「…えっ!?」


「初めて見た時、可愛いって思って…友達からゆっくりで良いから…駄目かな?」


「私?えっ!?いや…もっと可愛い子…」

「君も可愛いよ」



ドキン



「だけど……私……性格悪いし嫌気差して……劉騎といる時の君は、そうかもしれないけど……」



「無理かもしれないって時は潔く諦めるし。お互い知らない訳だし」




私は彼・愛沢 雄(あいざわ ゆう)君。16歳。高2の男子生徒と、ゆっくり付き合っていく事にした。











































  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る