まずは、デートから
ポール・ヴェルレーヌの秋の詩が身にしみる時です
十三歳と十一歳の『まぐわい』のご褒美……
思わず、ポオル・ヴェルレエヌの落葉の冒頭の詩が頭をよぎります。
『秋の日の ヴィオロンの ためいきの…』
――ウィキペディア、秋の詩より、上田敏さんはパブリックとなっており、青空文庫でも『海潮音』は公開されています――
私は、『海潮音』なんて読んでいます。
まったく!中学生と小学生の女の子が『S』で、抱き合うことを期待して、神様はご褒美を下さるの!
それも、のぞき見するから、褒美をやろう?言葉もありませんね!
でも、何故か断れない私……なんで……
あの後、お風呂に皆で入ったのです。
二十歳のメイドさん、胸が大きくて……どう見てもEではないような……F?
彼女、平野千代子様はメイドさん達のリーダー格、平野男爵の次女さん……
この方、なんと未亡人……十八歳で平民の豪商の家に嫁いだのですが、嫁ぎ先が倒産、ご主人が自殺……
膨大な借金を精算したのですが、残りの借財を背負わせられたのがこの三月……
婚家は離散状態となり、実家に戻ったのですが、借財はいかんともしがたく、身売りを覚悟したようなのです。
宮殿から平野男爵家に、永年奉公の話しがあり、身売りしたわけだそうです。
他の方達も似たり寄ったり……
十九歳の内藤八重様、十八歳の香原良子様……
この方達の実家は当主が放蕩三昧、傾いたので当主を隠居させ、娘さんに永年奉公、つまり妾奉公をさせたわけです。
さらに嫁ぎ先の正妻に嫌われたり、嫁ぎ先が傾いたりして、再度債務が売り出され、皇太后様が引き取られたようです。
十八歳の楢原冨士子様は、楢原男爵家の三女でしたが、信じられないことにレイプされ……
体面を重んじた楢原男爵が、自殺などを強要したようなのです……
皇太后様が哀れんで、永年奉公の侍女として、ポケットマネーで楢原男爵に身売りさせたようです。
この四人の方、綺麗なのですよね……
ただ、ご実家は総じて貧乏男爵家、娘を華族高等女学校へ通わせる訳にはいかず、洋子様のように、高等小学校を卒業されておられます。
全員、経験者で……ろくでもない男の為に、身売りの羽目に……
あれ、これは愛人さん達の身の上と、変わらないのでは……
ダイアナ様を除いて、おばあ様が噛んでいるような……いや、これは確信犯なのでしょうね。
綺麗な女性をあてがい、『S』におぼれさせておけば、私は男に興味を示さない……
なら、近づける男は皇子しかいない……
『……身にしみて ひたぶるに うら悲し。』
ポール・ヴェルレーヌの詩が、胸に響く……
そんなわけはない!やってやろうじゃないの!『財』は山ほど有るわけで、養えるわけですから!
八人でお風呂でにはいり、密かに誓ったのです!
私と縁を結んだ方は、私が幸せにしてあげる!
どのような幸せになるかは、分かりませんが!
翌日、お庭の芝生の上の『大惨事の残骸』を片付けに、清掃会社の方がやってこられました。
基本的に男子禁制の『帝室王女御用邸』ですが、せっせと片付けていただいています。
その後、ガーデン家具の片付けにヤード・ボーイさん、などが宮殿から派遣されてきました。
あのお皿?もったいないと四人のメイドさんがおっしゃるので、お皿の片付けをお願いし、差し上げました。
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