時代考証不一致


 『紅葉』、『故郷』、『故郷を離るる歌』、『埴生の宿』、『旅愁』

 この辺で勘弁していただきましょうか、えっもっと歌うの?


 『庭の千草』ですかね……


 後一曲……何にしようかしら?

 唱歌でなくても……でも、選ぶ端から『解析』が起動して、『時代考証不一致』と表示されるのです。


 没リストは次のようになってしまいました!

 

 『遠き山に日は落ちて』

 堀内敬三訳詞、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」第2楽章から……『時代考証不一致』。

 クラシックならアルルの女のファランクスなんてね、フランスのプロバンス地方の民謡がもとですが、和訳があり、『王の行進』で知られていますが、『時代考証不一致』。


 本当は、大正時代にはやった『浅草オペラ』の歌を歌おうかと思うのですよね。


 『女心の歌』

 堀内敬三訳詞、ヴェルディ作曲のオペラ・歌劇リゴレット第3幕に登場する有名なカンツォーネ、『時代考証不一致』。

 藤原義江さんが歌っておられましたね。

 堀内敬三さん訳詞の歌は色々あるのですが……『アラビアの歌』なんて好きなのですが……


 『ホフマンの舟歌』

 オッフェンバック作曲のオペラ、ホフマン物語 第4幕の劇中歌ですが、『時代考証不一致』、こちらも藤原義江さんが歌っておられます。


 『恋はやさし野辺の花よ』

 スッペ作曲 オペレッタ、ボッカチオの劇中歌ですが、当然のように『時代考証不一致』


 『ベアトリ姐ちゃん』も同じオペレッタ、ボッカチオの劇中歌。

 こちらはコミカルソング、かのエノケンさんが歌っていますが、『時代考証不一致』。

 どのみち、これは絶対に怒られそう……


 結局、『美しき天然』に落ち着きました。

 問答無用の明治時代の唱歌ですからね!


 大正時代の流行歌は不可なのでしょうね……神様的には……

 『浜辺の歌』なんて、とても良いのに……

 でも、その日の夜、メールが来たのですね……


 ……作曲、作詞、全て詳細不明で、汝が採譜したとして、出典不明にするなら、公開を『可』としよう……

 ……さらに、図書についても、作者、翻訳者などを不明とし、なおかつ大正末年、1926年までの作品なら、同様としよう……

 ……歌曲については、昭和16年、1941年まで認めよう……

 ……十三歳と十一歳の『まぐわい』には、当方、爆笑したぞ、これはその褒美である、期待しておるぞ……

 

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