岩倉姫宮家の日常

八月もやっと終わります


 色々ありましたが、何とか立ち直った私です。

 そして私には妹分が出来ました。


 神津小百合さんが、入り浸っているのです。


 神津家は今回の不祥事で、爵位の剥奪こそ有りませんでしたが、滅多にないことですが『降爵』となりました。

 もともと神津様は子爵の家柄、それが男爵になったわけです。


 当然、神津様は廃嫡、神津家には男子がおりませんので、小百合さんが婿を取ることになります。

 でも、小百合さんは嫌だそうで、そうなると、遠い親戚の男の子を養子にすることになるそうです。

 当年、十歳……


「小百合さんが、その男の子をお婿さんにしたらどうなの?」

「嫌です!私は心に決めた方がおられます!」

「では、その方をお婿さんにしたら?」


 文子様が、小百合さんに、

「私が上手く、貴女の希望をかなえてあげますよ♪」

「だからね、学校を卒業するまでに、ゆっくりと実績を積むのよ♪」


 ダイアナ様も、 

「気持ちは痛いほど分かるわ、皆貴女の味方よ、だってね、恋する乙女はたくましいのよ♪」


 何が云いたいかは分かりますが、ここは鈍感女に徹するのです!


「ところで雪乃様、このあいだ取りそろえられましたガーデン家具、どうされますか?」

「そうですね、このお家、芝生で広いですしから、そこに置こうかと思っているのです」


 このお家は敷地が広く、庭はほとんどが芝生、敷地は塀で囲まれており、殺風景と云えば殺風景なのですね。

 東屋さえないのですよ!

 芝生の管理は、宮廷から派遣される庭師さんが、午前中にやってくれています。


「一応、ガーデン・パーティーも出来るようにしておかなくては、夏の離宮で懲りましたからね」

「あの時は……大変な騒動で……そうですね、突然乱入される方がおられますから……」

「でしょう?」


「そんなに人は来られないでしょうが、二十人ぐらいはお持てなし出来るようにしなくては……屋敷内では、パーティーなどは無理ですから」


 設営はその都度、宮廷派遣の殿方にお願いして、とにかく家具をそろえることにしました。

 

 前回取り寄せたのは、全て折りたたみ式、今回も折りたたみ式をメインにします。


 前回分はたしか、


 テーブルは木製の八角形、90センチのものが三つ、110センチのものが一つ。

 イスは肘無し背角2脚セットが5セットで10脚。

 パラソルはアルミ製243センチが四本、そしてベースは15キロが四つ。

 サイドテーブルが一つ。


 で取り寄せ計画は、次のようになります。

 

 まず予備ですが、

 取り寄せていたイスは、肘無し背角2脚セットが5セットで10脚。

 そして直径69センチの丸形テーブルを5個を新規に取り寄せ。

 パラソルはアルミ製243センチが一本追加、ベースも15キロを一つ追加。


 これで予備として10名収容、いざとなったらお付きの方の分です。


 次に、

 木製の八角形、90センチのものを二つ追加。

 パラソルはアルミ製270センチが新規で5本、そしてベースも22キロを新規で五つ。

 イスは肘付き背角2脚セットが、新規で5セットで10脚。

 これで二人用として10名収容。


 さらに

 木製の八角形、110センチのものを新規で五つ。

 パラソルはアルミ製270センチが新規で5本、そしてベースも22キロを新規で五つ。

 イスは肘付き背角2脚セットが、新規で10セットで20脚。

 これで四人用として20名収容。


 全てオイルステン仕上げ、屋外用です。

 

 最大40名でパーティ可能ですね。


 ついでですから、サイドテーブルも追加で四つ、イスも追加で肘無し背角2脚セットが5セットで10脚。

 これで予備のテーブルを無理矢理4人用にします。


 限度まで入れれば50名……十分ですね。

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