第36話 久しぶりの再会

 「えー、お母さん!なんでなんで!うわー、会いたかったよー」


 「ふふ、ミュウカったら、もう、立派なお嬢様なのよ、しっかりしないと、いけないわよ」


 「でも、だって、こんな事ある?嘘じゃないよね!」


 「ええ、嘘じゃないわ、あなた達が頑張ってくれたから、こうして、実態として此処に存在できているのよ」


 「ふえーん、お母さーん。抱きしめていい?」


 「もう、ミュウカはいつから、そんなに甘えん坊さんになったのかしら。いいわこっちへ来なさい」


 ユルネは大きく腕を開き、ミュウカを抱きしめた。

 離れようとしないミュウカを優しく諭すも、ミュウカは幼子の様に母に寄り添ったままで、離れようとしなかった。


 「わかったは、このままで話しを進めていきましょう」


 ユルネは我がままなミュウカに負けた。

 今日ばかりは、許してあげてもいいのであろう。そう、ミュウカはここまで、ひとりでクレスタイン家という、大きな宿命を背負って頑張っていたのだから。


 「ミュウカ、甘えてるなー、おいらも甘えたいー」


 「あらあら、ルタもなの?どうして今のクレスタイン家の関係者は、こんなに甘えん坊さんが多いのかしらね。…あら…やっぱりデンジュさんは違うようね。ふふっ、さすがね」


 「えっ、俺の事知ってるんですか?」


 「あらぁ、忘れてしまった?そうね確かに仕方ないかも、あの時はこんな姿ではなかったから」


 「ん、あの時…」


 (あれぇ、どこだっけっか?見たことあるなぁ…)

 

 「あーーーー!そうだ!!俺がここに来る時会ってる!リングをくれたグラマー女神でしょ!!!」


 「ふふ、正解よ。お利口さんね、ではそろそろ本題に入りましょうね」


 

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