第35話 仮認定試験 ①
「何これ …… 恐すぎでしょ …… 」
イチは、その地から
「イチさん、動かずに」
八門は、この血の池のような地から出現したグロテスクな門とは対照的に、落ち着いて指示する。
——
門は、地獄からの叫び声のような音を立て、無数の
——
「うわぁぁぁぁぁっ!」
イチは突然の事で叫び声をあげる。が、その無数の
「みんなの …… 体が、消えていく …… 」
他のメンバーに助けを求めるように目をやると、この無数の髑髏は確認できない。が、奇妙にもイチと同じように体の部分部分が追うように消えていく。
「何が …… 」
次の瞬間、立方体で空間を美しく正確に区切られた、境が見えないほどの無垢で真っ白な空間が広がっている。広さはかなりある。
「体は …… 無事? ……ここは …… みんなは!」
イチは、初めに自分の体、続いて周りに目を向ける。
先程の者たちは立ち位置変わることなく、その真っ白な空間に立っていた。そこにセフェク達だけが見当たらなかった。
「セフェクとトトは …… ?」
イチが更に振り返り後ろに目を配ると、右斜め後方から、セフェクとトトが体の部分ごとに次々に出現してきた。
「っはっはー! おもしれぇな」
「初見ですと、どうしてもあのようになるのは仕方ないかと」
セフェクとトトは、変わらず落ち着いた様子だ。
「さっきのは転移法式 …… ?」
イチが考えを巡らせていると、目の前に綺麗な円環法式が出現し、その中心の正八面体の
「はぁ、はぁ 、はぁ…… 。えっと …… 皆さん、ご協力に感謝申し上げます」
八門は先程の特異な転移法式の影響なのか、ひどく疲弊した様子ながら、
「さ、皆さん移動されましたね。ここは『
「さて、イチくん。紹介しますね。私の補佐、
「はじめましてイチさん。そして皆さん」
「はじめまして。宜しくお願いします」
イチも挨拶に答えた。
「これより私、
「っは! 間近では見れねぇのかよ」
「あ、ワシも? そうなの?」
BEYOND THE STORY Sunny Sunny Sunny @pomegranate_original
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