第9話 百万 一与 ⑨
少しの沈黙の後、
「私も、あのゲートを見た
「その通りじゃ、この状況では国から離れての忠実な行動、および正確な報告を任せられるものを選定するだけでも多大な時間を要してしまう。しかし猶予は刻一刻と迫る。イチ、この話の意図が見えてきたかの?」
「 報告の内容に疑いがなく、ここから離れても
「トットット、勘がいいのぉ」
イチは、
「僕だ …… 」
「うむ、結果的には我々の問題をも押し付けるようで非常に心苦しいが、今考えられるのはそういう事になる。じゃが、
「はい、正直に申し上げます。イチは家族、親族に
カイエンは偽りなく、手元のデバイスに表示されている資料データを報告する。
「ふむ、イチよ、この状況をどう考えるかの?」
「僕は …… それしかないのであれば、認定試験に合格し、ハレヒメのもとへ行きます」
「切迫している状況に置いて無謀な策略は、時間を失うだけではなく、周りを巻き込み大きな損害を与えるものじゃぞ?」
「僕は、必ずハレヒメのもとへ行く!」
イチはそれらを理解した上で、強い覚悟を
「負荷を経て高く跳ぶ.......か。よかろう、ワシどもも一つ国の動向は少しでも得たい。一つ約束してくれるか? 仮に無謀な事であるならば二週間も期間はさけぬ。一週間後に再度ここへ姿を見せにきなさい。認定試験に挑むに足るかはそこで判断しよう」
ただ、イチだけは
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