第4話

あの日から数週間がたった。

彼女のみたり一緒に買い物をしてみたり。

したり。

楽しい時間を過ごしてはいる。

彼女の家に遊びにも何度か行った。


色々理由をつけては先延ばしにしているがいつかは言われるはず。

『遊びに行っていい?』


俺には家というものがない。

公園やコンビニ、ネカフェで時間をつぶし、睡眠をとり身支度を整え、バイトに向かう。


各地を転々としている分にはできるだけ身軽なのがいい。そう思い、暮らしてきたのだが。


……長居しすぎたか


ため息と共にひとりつぶやく。

気づけば2度目の冬がすぐそこまできていた。


はああ〜


何度目かの深いため息。

ヒナタに黙って街を出ようか。

まだ、決心がつかないでいた。


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