第3話

次の日、謝ろうと気合いを入れていったのだが…。庭で家族楽しそうに過ごすヒナタの様子をみて、決心がなえてしまい静かに帰ってしまった。


更に数日たって今日。バイトも休みで何もすることのない1日になるハズの今日である。思い切って挨拶だけでも、ときてみたら。絶賛、バーベキューパーティの真っ最中に出くわしてしまった。


帰ろうとしたのだが…。


何故かそのまま参加してしまっている、俺がいた。

「ゴメンね。無理誘っちゃって」


居心地悪気な雰囲気出てるか?俺。

ヒナタ、このセリフ何度目?


居心地悪いっちゃ悪いが、することなかったしメシにありつけて助かってるんだが。

「気にしなくていいから。暇だったし」

俺も何度目だろ。頭をかきながら、照れ笑い。


「ハイハイ、どんどん喰ってくれ。遠慮なくな」

父親が割り込んできた。ヒナタと目を合わせ思わず吹き出してしまう。


今まで、俺が欲しくても手に入れることのできなかった光景が目の前にあった。そして、そこに俺がいる。不思議な気持ちだった。


穏やかな時間は静かに過ぎていった。


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