読みと目的の終わり

「なぜだ!どうしてだ!なぜわかった!」

「簡単だよ。俺がずっと数字の4をもっていたからだ。お前は同じ数字のカードが2枚あった時間違いなく迷うだろう。そして俺に迷わせるために迷っていない素振りをすると思った。そして実際に迷っていない振りをするためには1枚しかない数字を出した方が簡単だ。そして持っているチップを全て入れてしまえば俺に動揺をさせることができる。それを狙っていたんだろう」

「ばかな、つまりお前は」

「ずっと最後のこの瞬間を待っていたのさ。お前に決定的な致命傷となる一刺しをするためにな」

「くそ!くっそ!お前はいつも、いつも俺の邪魔をする!」

「ああ、思い出した。お前はあの時先生からお金をだまし取った悪党か。死なないと治らないんだな、人間のクズってのは」

 青年はその言葉を聞いて、愕然としました。彼は自分のことは忘れられていると思っていたからです。そして、怒りに我を忘れて

「衛兵!こいつをひっとらえろ!」

そう言いました。すると広間の入り口から声がしました。

「それはもう無理じゃ」

そして一人の男が入ってきました。

「お、おまえは・・・」

入ってきた男は倒れていた眞尋に近づくと

「がんばったな」

と言い頭をなでると青年に近づき

「よくもわしの娘とこの国を好き放題にしてくれたな、その罪万死に値す。衛兵!奴を連れてけ、刑は後日執行する」

そう言いました。その場にいた衛兵はすぐに動き出しました。青年はすぐに捕らえられると

「放せ!俺は!俺は!あいつに!復讐するんだ!」

そう喚きました。

しかしその言葉は入ってきた男に

「貴様の復讐は果たされることなく終わりじゃ。この儂がもうきたからな」

そうさえぎられてしましました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る