衝撃と登場
一連の出来事が終わるとナルミは
「助けて下さりありがとうございました。えっと」
そこでナルミは戸惑いました。なぜなら男の正体がわからなかったからです。
「わしはアルミラ三世。この国の王じゃ。ナルミといったな少年。そなたに感謝する。国を助けてくれたこと、マヒロを助けてくれたことを」
少年にはとても衝撃的でした。目の前にいる男がまさかの国王だったからです。
さらに加えてマヒロが国王の娘だったからでした。
ナルミが衝撃を受けているとクレアが近づいて来て
「お久しぶりでございます、国王様。再びお目にかかることが出来て嬉しく思います」
そう国王に言いました。
「久しいの。元気にしておったみたいで我は嬉しいぞ。マヒロのことも助かった。感謝する。」
国王はクレアとの再会を懐かしんでおりました。
その中でナルミだけが何も理解が出来ておりませんでした。その様子を見た国王が
「マヒロは実は妾の子なんじゃ。何かあってはと思い妾ともども辺境で住まわせていたのだが、マヒロの母が死んでからはクレアに預けていたんじゃ」
のことにナルミは納得をしました。そして、なぜ彼女が国王に担がれたのかということにも納得をしました。
「この国の国王は血によって決まる。国王の血を持つ人間でないと王冠が王として認めない。その噂は本当だったのですね」
ナルミは思わずつぶやいていました。
「残念ながらその通りじゃ。奴はどこからか漏れたマヒロのことを利用してこの国を乗っ取ろうとしたんだろうな。残念ながらお主によって失敗したのじゃが」
その言葉に安心したナルミは
「マヒロは?」
国王は少年を押しとどめました
「大丈夫じゃ。生きておる。ぎりぎりで致命傷ではなかったようじゃ。じゃが、しばしば療養に専念じゃろう」
その言葉にナルミは安心して、座り込んでしまいました。
その姿を見た国王は
「この国はこれで救われたな」
そう言って遠い空を見つめました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます