第25話 世界樹の種

 どうやら

セバスチャンは二千年も前に創られた

ゴーレム式魔導生命体だった様だ

勿論創造神様が創った


礼司)『俺は何でも知ってる

神眼が一番の年上だと思ってた

神眼も知らなかったんだ』


神眼)『私は最近創られたばかりです

知識だけを最優先で構築されたのです』


礼司)『そうだったんだな

ところで

結界石の規模は2万haになるけど

そんなに広く取る必要が有るのかな?』


神眼)『実は

収納の中に巾着袋がひとつ有るのは分かりますか?』


礼司)『中は確認して無いけど

ぷっくり膨らんでるのが有るね』


神眼)『それはユグドラシル

詰り世界樹の種何です

今迄でレイジ様の収納内で

レイジ様から流れ出る魔素を吸収しており

発芽のエネルギーが蓄え終わったのです

1万haは世界樹の場所になります』


礼司)『その世界樹は

俺にとって必要な物なんだな?』


神眼)『ハイ!その通りです

芽上変異で葡萄樹の苗が発生します

葡萄樹の実は食べても美味しいですが

Gdポーションの素材なんです

葡萄樹の実が無いと完成しません』


礼司)『なるほど

事情は理解した

じゃサッサと結界石の設置に向かうぞ』


神眼)『現地でドローンゴーレムが

待機して居ますのでいつでも転移可能です』


とっ云う事で

指定された森林内の定位置にサクッと転移

現場に到着すると

神眼が赤いレーザーで結界石を置く位置を示してくれる

結界石を置くと

次は高さ10メートルの灯台の様な

塔を地魔法で構築

僅か3分程でお洒落な塔の出来上がり

塔自体は中が壁伝いに螺旋階段になっている

魔石に事故が有った場合

直ぐに修復が可能な様にだ


次に転移で北側の中央に向かう

到着後は同じ事の繰り返しだ

塔が完成したので移動するが

今度は今の位置から南に5キロ転移

世界樹の種を植えるのだ


礼司)『周りは樹木だらけだけど

日光不足にはならないのか?』


神眼)『芽立つと

直ぐに周りの木々が移動を開始します

なので大丈夫です』


流石は植物の最高神様だ

まさか周りの木々が

自身で移動してくれるとは驚きだ


礼司)『世界樹って

そんなにも凄いんだったら

薬効も凄いんだろな』


神眼)『ダンジョンの宝箱から出る

世界樹の葉でも

金貨100以上と云われています

それと葡萄樹は伝説上の果実ですが

聖水と葡萄樹の実で延命ポーションが

出来る様です』


確かに葡萄樹の実、聖水、聖竜の涙で

Gdポーションが出来る

Gdポーションは怪我を治し

肉体を若返らせ尚且寿命も伸びるポーションだ

完成しても迂闊に市場には出せない

自分の大切な人のためだけに限定し

使用した方が良さそうだな


世界樹を植えてからは早かった

塔を10キロ毎に構築

プレハブに3時には帰って来た


礼司)『後やらなければならない事は?』


神眼)『では

ダンジョンコアを配置致しましょう

もう充分に

レイジ様の魔素は分けて戴きました

少しお待ち下さい

ドローンゴーレムに予定地待機させます』


礼司)『置くだけでイイのか?』


神眼)『ハイ!

それだけで充分です

後は勝手に地中に潜り始めます』


礼司)『随分簡単だな』


神眼)『一番難しいのが

魔素の補充です

普通の人間なら1時間も掛からずに

干乾び死んでしまいます

後は魔物討伐が未だですね』


礼司)『でも俺結構倒したよね?』


神眼)『高位素材ばかりで

中位から低位が抜けております

BランクからEランクは可也の売れ線です

大量に製造して下さい

それと薬もお願いします

お忘れですか?

結核と脚気症の治療も引き受けてますよ』


礼司)『色々有り過ぎて

忘れてたー!!

もう安請け合いはよそう』


神眼)『そのために

ゴーレム軍団がいるんですけどね』


礼司)『そうだった!

頑張って素材集めして

海にも行かないと』


神眼)『話しは変わりますが

地球神様からスーパーマーケットが届いていますよ』


礼司)『エッ!?

未だ魔石も送って無いのに?

分かった

確認してみる』


スーパーを確認すると

昔から有る田舎の大型スーパーで何でも屋だった

此のパターンのスーパーは結構面白いのだ

特に二階が面白いんだ

玩具、事務用品、本、家具、家電製品等何でも売ってるんだよな

但し新製品が少ないと云う特徴が有るし

ワゴンセールだって有る


礼司)『オッ!

DVDの旧作の特売だ!

マルル達のために

アニメ作品を全部買っとくか』


俺はアニメやSF作品のバーゲン品を

大量にカートに入れたのだが

ポイントが五億以上有る

なんで?????………………


神眼)『お爺さんの土地が

結構な高値で売れた様ですよ………

ドローンゴーレムが予定地に到着しました』


俺は直ぐに現地に転移

指定された場所にバレーボールサイズの

ダンジョンコアを置くと

コアはシュルシュルと回転しながら

地中に消えて行った


礼司)『ここ街道近くだけど

東端と云うか随分端っこの方だね』


神眼)『次期に人々達が増え

この位置が南に送る農産物や工業製品の出荷拠点となります』


B−1はどうやら

様々な物を産み出す

大規模工業地帯になるらしい

要は第一次産業と第二次産業の拠点化だ

他に第三次産業も一部組み込まる様だ

なのでB−1だけでも

北海道並みの広さを有する規模らしい


そして爺ちゃんの土地の件だが

爺ちゃんが農業をやりたくて

買ってた農地付き別荘が高く売れたらしい

理由は郊外型大型ショッピングモールが出来るらしく

近所に有った他の農家と一緒に売れたらしい

今迄は不良債権だったのに凄い

但しお金は地球神様の眷属が立て替えてくれたようだ

そうだよな幾ら何でも入金が早過ぎだ


次は玩具コーナーに有る

海外製の大型マジックキャッスルとマルル人形やミルル人形も乗れる

カボチャの馬車が有ったのでひとつづつ買って十倍複製にした

後は人形用の服や小物を1種類ずつ買った


次に本コーナーで

持ってない絵本を収納に選んで貰い

大陸共通語に錬成で翻訳

また十倍複製して収納に入れパにして置いた


後は一階でアイス多種

カップスイーツを多種

ジュース類酒類等も多種

ポテチや袋菓子を多種類買って今度は百倍複製にしておいた


プレハブの玄関に入ると

マルルとミルルが飛び出して来た


礼司)「ほら早く帰って来たぞ

今日は渡したい物が有る

自分の部屋に戻って待っててね」


マル)「ハーイなのにゃ!」


ミル)「は〜い!」


目をキラキラさせてたな

俺はこう云う光景に憧れていたんだ

何だか幸せを感じるぞ


俺は子供達の部屋に入ると

ピンクのハデハデな大きな箱を一つ出した

超目玉商品のマジックキャッスルだ

マルル達が箱開けるには流石に大き過ぎる

モミジとカエデに手伝って貰った

それをテーブルの上に出してくれた


マルルとミルルは大喜びだ

続いてカボチャの馬車を出して上げると

二人は喜びも最高潮


後は服や小物を出して上げ

二人は夢中になり遊び出した


マル)「これお兄ちゃんと同じ

ジーパンにゃ!」


ミル)「あたちが

かぼちゃのるゅのー!」


流石は世界二大巨塔の玩具メーカーだ

サイズがお互いに合ってるぞ

この二大世界玩具メーカーは

ハッキリ言って頭が狂ってる会社なのだ

過去何度も互いに告訴しあい

くっついたり離れたりを繰り返す

パクリ専門会社なのだ

中でも世界的に有名なのは人形戦争だろう

相当長く争ったようだ

二社に共通して言える事は

自社はパクリ捲るが他社がパクる事は絶対死んでも許さないだよな

全く面白い習性のオマセな会社さん達だ

今度は俺がこの世界で現物をまんまパクり捲ってやる



その夜ベットに入ると

何故か微振動が朝まで続いていた

地震かな?


神眼)『ユルドラシルの芽出しで

周りの木々が動いている為だと思います』

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