第14話 擦り付け

 擦り付けを行なった

冒険者達が捕らえられ

此方に連行されやって来た

ゴーレム軍団に相当ボコられた様子で

顔が腫れ上がってる奴もいる

相手はSランクのゴーレムだ

お前達では敵いっこない

俺は先頭の一番年配の奴の頭を掴み

記憶を読んだ


礼司)「お前が此のパーティの代表で

間違い無いなブリーケス

ふーん

Bランクパーティ竜の牙ね〜

随分と勇ましい名前だな

弱ちいのにな〜

お前達は犯罪奴隷として売払う

てっ云うかお前の頭汚い臭い不潔!

お前実はゴブリンだろ

クリーン!」

俺は余りの汚さに

自分の手にクリーン魔法を掛け奇麗にした


ブリーケス)「黙って聴いてりゃ

ガキの分際で俺の記憶を読みやがって

その上臭いだと!!

人をバカにするのも大概にせい!

うちのパーティの女共に聞け!!

俺は臭くねえ!!」


礼司)「イヤ充分臭いから

お前の名前は今日からゴブリーケスだ

種族はゴブリンな」 


「「「「プッ!」」」」


礼司)「ゴブリンの仲間が吹いた

そうだろうそうだろう」


ゴブ)「キサマーーー!!

今に痛い目に合わせてやる!

いいか~良く聞け!

俺のバックにはな

ゲニデス・ブレイバッハ子爵様が付いているんだぞ

サッサと縛を解け!」


礼司)「イヤ〜~

今痛い目みてるのお前達だし」


ゴブ)「キサマー!」


礼司)「ゲニデス?子爵?

何か聞いた事が有るな〜?」


ブリー)「そうだろそうだろ

この界隈で…「昨日のバカ弱い貴族と同じ名前ですな」行き成りセバスが言葉で割込んで来た


礼司)「あ~あっそれなら知ってるぞ

メチャメチャ馬鹿で弱っちい柄杓だろ

アイツなら昨日警備隊に引き渡したぞ

アイツやり過ぎでもう終わりだとか聞いたな

それとなサイコロガとか言う

弱っちい用心棒も一緒に突き出した

何か傭兵ギルドのSランクとか聞いたぞ

Sランクって随分弱いんだな」


ブリー)「へっ………………………!?

まっまっまさかサイロガさんまで………」


礼司)「何だオマエ

あの見せ掛けだけ強い用心棒の親派か?

アイツ超〜弱過ぎだから

傭兵ギルドから俺に詫び金が出て

傭兵ギルドは領都から罰金

サイコロ達は取調べ後鉱山とか聞いたぞ

其処は警備兵の担当者から良く聞いてくれ

だからもう俺には関係無い」


ブリー)「………………………」


礼司)「お前達をだな

今から担当する冒険者ギルマスに渡すため

冒険者ギルドに連行するから安心しろ

全員記憶をシッカリ読んで

レポートも一緒添えてやるからな!

其れよりもお前風呂に入れ

とてもじゃないがメチャメチャ臭過ぎだぞ

ゴブリーケス!」


ブリー)「………………」


俺は収納からタブレットを出し

ブリーケスに見せてやった

其処には俺のプレハブを発見した時の

ブリーケス達の様子が

録音録画されていたのだ


礼司)「俺は他にも

こんな魔導具も持ってんだ

だから安心して裁きを受けてくれ」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇―――――

何だ!?

街道沿いに屋敷だと

いつの間に


グリト!

あの屋敷前に橇を止め馬を殺して逃げろ


ブリー!まさか擦り付けるのか!?


イイからヤレ!

出ないと助からん

他の奴等も分かったな!

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇―――――


礼司)「これが俺の魔導具の実力だ

なかなか優秀何んだよな〜」

これは神眼が予め俺の収納から

偵察用ドローンゴーレムを召喚し撮影させていた物だ


すると冒険者達や馭者に荷物持ち達の

顔色が急に変わり

全員が必死に謝り始めたが


礼司)「今更もう遅いしょ

然し今更謝るとは素晴らしい腐れた根性だ

お前達は世の中が必要としてない

まさにゴブリンと同じだ!」


確たる証拠が既に残されているのだ

そして最初の悪怯れた様子が一変した

やはり此奴等は何処までも腐っている


礼司)「お前等が殺そうとした馬は治癒魔法で治療しておいたから安心してくれ

分かったか!

子分ゴブリン達にクサ女ゴブリン!」


笑顔でそう告げると

おやおや遂に仲間割れが始まりましたか

此奴等全員本当に終わってるな

此れは人としては駄目だ


今回此奴等の馬橇隊は三台だったが

疲れた馬達に

セバスチャン達が餌と水を与えていた

瀕死の重症だった馬も元気になり

マルルとミルルからリンゴと人参を与えて貰って嬉しそうだ


そして置き去りにされた馬橇内には

ワイバーンの卵が五つも隠して有った

神眼の話しだと

結構な高値で売れる様だ

竜騎兵の竜としての需要が有るらしい


礼司)「これなら

親ワイバーンに執拗に追い掛けられるわな」


馬橇から降り

俺はマルル達に話し掛けた


礼司)「お馬さん

助かって良かったな」


マル)「お馬さん可愛いのにゃー!」


ミル)「おうまちゃんおっきー!」


ほーう〜

馬は獣人族や魔人族が好きな様だな

目の輝きが何と無く違う


俺、セバスチャン、レイボン、エンリオの四人でレイボア辺境伯領に

捕らえた冒険者達を冒険者ギルドに引き渡しに行く事になった


神眼)『一応転移魔法の訓練をしながら向いましょう』


礼司)『へーっ

そんな事出来るんだ』


神眼)『魔力量で

無理矢理押し切る感じですが

たぶん取得可能だと思います』


昼食後俺達は

犯罪者達を冒険者ギルドに突き出すため

早速ライドニック辺境領に行く事にした

そして序でに転移魔法の訓練だ


神眼のアドバイスで

イメージ的に転移門を構築した方が良いと云う事で素直に従った


いざ実験を始めると

意外と簡単に成功してしまった

何せ最初は約100メートルの転移だから

当たり前と云えば当たり前だった

現地迄約90キロ弱

何度か距離を伸ばしながら

最後は約30キロに挑戦し成功裏に終わった


門に着くと衛兵達に多少驚かれたが

冒険者ギルドマスターが慌てて飛んで来た

そしてギルマスが呼んだのか

商業ギルマスと辺境伯も慌てて飛んで来た


門の内側に有る兵舎で

訪問の理由を述べ又も驚かれた


ヘンデル)「昨日の今日で

流石に驚きました

今日はレイジ様の事で辺境伯様と打合わせを行なっていた所なんです」


俺はヘンデルさんから辺境伯様と冒険者ギルマスで有るドストルの紹介を受け

早速パッドを取り出し

三人に見て貰った


ヘン)「此れは酷い

悪質過ぎる!」


続いて冒険者ギルマスのドストルが


ドストル)「此れは酷過ぎる

うちの組合員が申し訳有りません」


ライドニック)「凄い魔導具だな

これ程明確な証拠が有れば

言い訳も出来まい

此の魔導具は他にも手に入るのかね?」


礼司)「それは難しいですね

此れは元々俺の祖国で開発された物で

維持管理がとても難しいのです

要は微細な雷魔法をニ種類組み合わせて使用するのですが

それをしないと

数日で機能しなくなるのです」

(別に嘘は言ってはい無い

俺の収納がないと充電が切れてしまうのだ

第一維持管理自体も出来無いだろ)


ライド)「そうか

それはとても残念だ」


礼司)「何れ簡易版を造ろうと考えていますのでその時は

声をお掛けますので宜しくお願いします」


ライド)「良く分からんが

君への協力は惜しまんよ

所で儂も天上の料理を食べてみたいのだが」


礼司)「天上の料理とは大袈裟ですが

独自の調味料を使用しているだけなのです

明後日には昨日話した場所に一旦移動してしまいますので

明日にでも遊びに来ますか?」


ライド)「ホントか!

それは有難い

ところで今から行くのは迷惑か?」


礼司)「大丈夫ですよ

でも行き成りどうしたんですか?」


ライド)「実はな

娘がヘンデルの話しを聞いておってのう

困っておったのだ」


礼司)「成程!

理解しました!」


その後

血液と魔石を抜き取ったワイバーンを

冒険者ギルドに1頭

商業ギルドに1頭

辺境伯様に1頭挨拶代わりに献上した

商業ギルドと冒険者ギルドにはシッカリ俺の面倒みてくれよ的な感じ?

辺境伯様は王家に献上するらしいので

態々凍らせて大型の馬橇に乗せ替えた為

辺境伯様からは大いに喜ばれた

辺境伯様は今回の馬橇は牛四頭に引かせ

本人は一日遅れで王都に向かう心算らしい

何せ牛は足が遅いから

充分明日でも追いつけるらしい




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